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読み聞かせ、いったい何歳まで続けるべき?【絵本ナビ編集長の読み聞かせ相談】♯11

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「絵本読んで!」その小さな腕に本をたくさん抱えてやってくる我が子。本当に可愛いものです。でも何年経ってもその習慣は変わらずに、読む絵本の量と内容だけが増えていく。

「……これ、一体いつまで続けたらいいの?  自分で読めなくなっちゃうのでは?」なんて、ふと不安になること、ありますよね。

この連載では、『絵本ナビ』編集長の磯崎園子が、月に1テーマずつ、読み聞かせの悩みについておすすめの絵本と共に回答していきます。今回は、「読み聞かせは何歳まで続けるべき?」というお悩みにお答えします!

読み聞かせはいつまで続けるのが正解なの?

Q1:7歳ですが、いまだに寝る前に読み聞かせしています。いつまで続ける?(41歳・主婦)

 A1:読み聞かせをいやがらない限り、続けてあげてください。

 小さい頃はもちろん字が読めないので、絵本は大人が読んであげますよね。でも、その楽しみ方を観察してみればすぐにわかるのは、読み聞かせの目的は「字が読めないから」だけじゃないっていうこと。

 誰かが読んでくれる言葉やストーリーを耳で聞きながら、目の前に広がる絵の世界に思いっきり浸ることができる。それこそが子どもにとっての「絵本の楽しみ」の醍醐味だと思うのです。同じページを何度も見ているうちに、前に読んだ時には気が付かなかった絵を発見したり、違う意味を感じとるようになったり、自分の経験を重ねて考えてみたり。そんなゆったりと想像を広げる余地を生み出してくれるのが「読み聞かせ」なのです。

 例え字が読めるようになってきても、誰かに読んでもらう時間を味わいたいと思っているなら、それを止める理由は一つもありません。大人になるまで続けたっていいくらい。

 小学生になって自分で本を読むのが好きな子も、普段はほとんど本を読まなくなってしまった子でも、夜のひとときは親に読んでもらいたいと思う子は案外多いものです。きっと、それが「特別な時間」だと思っているからこそですよね。その貴重な声を聞き逃さないようにしてくださいね。 

Q2:年齢が上がるにつれて、読む量が増えてきていて大変です(32歳・公務員)

 A2:子どもたちは「読破をすることだけ」だけが目的じゃないのでは? 

とはいえ、本が好きな子になるほど、確かに読む量はどんどん増えていき……困ったものです(笑)。読み物の読み聞かせが好きな子だって多いですよね。本を読みたがっていることには変わらないので、是非がんばって! と言いたいところですが。いつまでも読んでいたら、体力が持ちませんよね。

 おそらく子どもたちだって、読破をすることだけが目的じゃないと思うのです。「読んでもらう時間」を楽しみにしているんじゃないでしょうか。昼間だったら時間を区切るのがいいかもしれませんね。その間は好きなだけきっちり読む。時間がきたらまた明日読む約束をして終わる。

 夜寝る前の時間だとしたら、「今日は第1章までね。」と区切って読む。(ちょっと眠たくなるように読むことを忘れずにね!)たまには大人の方が読んでもらうのも、楽しいやりとりですよね。

 いずれにせよ、読み聞かせをしてあげれる期間っていうのは、振り返ってみるとすごく短いのです。ちょっと大変だけれど、自分のためにも是非大切にしてくださいね。

今月のおすすめ絵本

 子どもだけじゃない、大人になったって読み聞かせしてもらいたくなる絵本『かえでがおか農場のいちねん』

『かえでがおか農場のいちねん』(ほるぷ出版) 作/アリス&マーティン・プロベンセン 訳/きしだ えりこ

 見開きいっぱいに描かれた農場にいる動物たちの絵。そこに少し多めの文章が添えられているのですが、誰かに声に出して読んでもらうと……ほら不思議! 絵が動き出したような感覚になって!?

農場は、いま1月。地面は、雪でまっしろになります。
1月は冬の月。寒くて、どんより。早く夜になります。

2月には池が固く凍り、3月はよく風が吹きます。
4月になれば春が来ます。5月は暖かく、6月は夏のはじめの月。

満月の夜がある7月に、夏の終わりの8月。
涼しくなるのは9月で、刈り入れのある10月は素晴らしい月!

ほとんど毎晩霜がおりる11月、冬がはじまるのが12月。
大地は冬につつまれていき……。

こんな風に12ヶ月の季節の移り変わりを、農場の動物たちの様子とともに描いているのは、実際に動物たちに囲まれて暮らすプロベンセン夫婦。

面白いのは、その絵本のつくり。ストーリーとして続いていくのは、月ごとに語られる自然の様子。そして見開きいっぱいに動物たちと農場で暮らす人々の絵が広がり、その下にはその絵を更に詳しく説明してくれる文章が続きます。その文章を読んでもらいながら絵を眺めていくと、その中にもたくさんのストーリーが隠されていることに気が付くのです。まるで絵が動き出したような感覚になるのです。

その動物たちや自然へのあたたかいまなざしや、丁寧な観察力こそ、この絵本の大きな魅力になっているのでしょう。じっくり、ゆったり、時間をかけて。そして大きくなって、興味が移り変わった頃にもう一度読んでみてもらいたい。そんな1冊です。

(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
※ 『絵本ナビ』より引用

子どもをよく観察していると、「自分で読みたい絵本」と「読んでもらいたい絵本」っていうのに分けているはずです。どうして読んでもらいたいのかな、って考えると興味深い答えが見えてくるかも!?

 

【参考】

『かえでがおか農場のいちねん』絵本ナビ

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