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絵本を読んでも、子どもの反応が薄い…どうすればいい?【絵本ナビ編集長の読み聞かせ相談】#8

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絵本を読んであげていても、反応があまりないと心配になってしまいます。「このお話、理解できているのかな」「読んであげている意味なんてあるのかな」。私は好きな絵本なんだけど、うちの子には向いていないのかもしれない……、一度心配になると、選ぶ本まで迷いが出てきてしまいますよね。

この連載では、『絵本ナビ』編集長の磯崎園子が、月に1テーマずつ、読み聞かせの悩みについておすすめの絵本と共に回答していきます。今回のテーマは「子どもが内容を理解しているかわからないとき」についてです。

子どもが絵本の内容を理解していなくても、読み聞かせする意味はあるの?

Q1:2歳の子どもが内容を理解しているかどうか不明です(39歳・その他)

A1:大人が思いもよらない収穫があるのが、絵本の面白いところ!

話せる言葉が少しずつ長くなってきて、パパやママとの会話も増えてきて。だから、なんとなくお話も理解できるのかな……って思ったりもしますが、当然全てを理解できるわけではありません。特に物語を理解するにはあまりにも経験が足りませんよね。だから選ぶ絵本も年齢によって検討した方がいいことは確かです。内容を理解してもらいたいと思ったら、毎日の経験とあわせて読んでいくのがいいでしょう。

例えば、おさんぽが好きな子にはおさんぽのお話を。雨の日には雨がテーマになっているお話を。食事やトイレやお風呂といった生活の話も理解しやすいですね。

でも、内容やストーリーが完全に理解できないからこその楽しみ方もあるのが、絵本の面白いところです。例えば子どもの頃に読んでもらった絵本を思い出すとき、ストーリーは覚えていないけど、強烈に記憶に残っている場面があったりしますよね。それはきっとお話の進み方とは関係なく、その場面が気になって仕方なくてじっと見ていたのでしょう。「美味しそうだなあ」とか「かわいいなあ」とか「怖いなあ」とか思いながら。それも大切な経験だと思うのです。

ですから絵本を読んであげている時、例え内容を理解しているように見えなくても、夢中でながめていたり、声を出して笑っていたり、繰り返しをお願いされたなら、迷わず何回でも読んであげてくださいね!  そんな時はきっと、大人が思いもよらない収穫をしているはずです。

Q2:0歳児の頃は読んでも伝わっているのかな?と思っていました(40歳・主婦)

A1:0歳児は「おと」や「しげき」として感覚的に絵本を楽しんでいます。

0歳の赤ちゃんと絵本の関係は、他の年齢の子どもたちとは全く違います。そもそも視線が定まっていませんし、言葉の意味もわかりません。最も感覚的に絵本に接しているとも言えるでしょう。ですから、赤ちゃん絵本はそのように作ってあるものが多くあります。

言葉は「おと」として楽しみますし、色や形は「しげき」として反応します。触感を確かめるために、絵本を触ったり、つかんでみたり、めくってみたりします。そして読んでいるママやパパの声を聞き、表情を観察します。そうやって楽しんでいるのです。

難しいのは、わかりやすい反応をしてくれるとは限らない、ということ。ぼーっとしているように見えて、声や音を楽しんでいることもありますし、ページをめくったり、口に入れるのに夢中になっていることだってあります。絵本を見て笑ってくれたと思ったら、全然反応してくれなかったり。「読んでいる意味なんてあるのかな……」そんな風に思ってしまう気持ちもわかります。

実はそこには答えはありません。本人に聞くわけにもいきませんしね。だけど、よく観察してみてください。確実にその反応に変化があります。お気に入りの言葉の時にだけ笑うとか、ママの顔をじっと見るようになったとか、自分でページをめくるようになった、とか。絵本の内容を理解しながら楽しむようになるのは、その延長線上です。その変化を気長に楽しむ、というのが0歳の子と絵本を楽しむ時のコツかもしれませんね。

今月のおすすめ絵本

小さな子どもだちの感覚を刺激してくれる絵本『いろいろバス』

『いろいろバス』(大日本図書)作/tupera tupera

絵本を楽しむ方法は、言葉だけではありませんよね。小さな子どもたちでも、その感覚を存分に使って味わえる絵本があります。

「うわあ、きれい」「すごい」
絵本をめくって2ページ目、思わず叫んでしまったのはこの言葉。
だって、赤いバスから降りてきたのは、ごろごろ大きな真っ赤なトマト。
驚いている間もなく、今度乗車するのはやっぱり赤い、にゅるりとタコ。
そのビジュアルのインパクトはすごいのです。
ユーモラスなのに、なんだかすごくおしゃれ。惹きつけられます。

「いろいろバス」っていうし、表紙のバスもすごくカッコイイから、てっきり乗り物好きの子のためのマニアックな内容かと思ったら、びっくりの連続!

黄色のバスから降りてきたものはふんわり美味しそうな“あれ”…!?
緑のバスから降りてきたのは伝説の“あの方”で、乗っていったのはゆっさり大きな緑の…。
黒いバスからは想像をはるかに超えたスケールの大きさの彼、乗っていったのは想像もつかないもので…。
ページをめくるたびに意表をつかれすぎて、笑わずにはいられません。

やがてたくさんの乗客を乗せたバスが帰ってきて、間もなく終点!
赤、黄色、緑、黒、ピンク、白、茶色のバスから一斉に降りてくる場面は圧巻です。
気になっていた運転手さんも姿を見せてくれますよ。

今回も、やっぱりtupera tuperaさんには完敗です。
色が大好きになりそうな絵本です。   

(磯崎園子 絵本ナビ編集長)

※ 絵本ナビより引用

 

繰り返し読みながら、いつの間にか言葉の意味やストーリーも理解していく。そんな風に長く読み続けられる絵本に出会えたら、子どもたちにとっても幸せですよね。

 

【参考】

『いろいろバス』- 絵本ナビ

tupera tupera作品一覧 – 絵本ナビ

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