読み聞かせ中に、質問をはさまれて前に進まない!
Q1:2歳の子どもが話を聞かずに、絵本の絵などについて質問してくるので、話が全然進みません(32歳・主婦)
A1:質問の内容に耳を傾けてみてください。その子の興味が見えてくるはずです。
2歳の子が絵を見ながら質問が出てきたとすれば、それはとっても貴重な質問ですよね。どんな絵を見て聞いてくるのでしょう? どんなことを知りたがるのでしょう? その質問の中にこそ、その子の興味や個性が沢山あふれ出している気がします。ママやパパも真剣に考えて答えてあげてくださいね。もしかして、その時間は「質問遊び」に夢中になってしまうかもしれません。だけどきっと満足感が得られるはず。最終的にどこに着地していこうとも、絵本がきっかけになっていれば、それは絵本を読む意味があるのではないでしょうか。
コツとして一つ。どんなに短い絵本でも最後に必ず「おーしまい」って言ってあげるのはいかがでしょう。「おーしまい」を聞かないと落ち着かないので、最後まで聞きたがるようになるかもしれませんよ。
Q2:少し大きくなってきて、こちらが文章を読んでいる最中に「これ何?」「なんで?」と、お話を最後までちゃんと聞けません(34歳・主婦)
A2:お話の最後が気になるように、上手に「誘導」してあげてみては?
もちろん本当に知りたいことならば、そこでお話をとめてまで答えてあげればいいと思います。でも、少し先にその答えがあったり、読んでいるママやパパが演出上楽しみにしている部分だとしたら、今度は上手に「誘導」してあげる努力が必要かもしれませんね。
「今はちょっとだまってて」「全部聞いてからね」と質問をさえぎってしまったら、その後その子はお話を大人しく聞いていたとしても“上の空”になっているのかもしれません。
例えば「この子、このあとどうなるのかなあ?」「ママ、続きが気になるから一緒に読んでみようか」と自然にお話の方に気持ちが向いてくれれば大丈夫。最後までお話を楽しむことが出来るでしょう。大事なのは、どの方向に興味が向いているのか、それを見極めてあげることなのかもしれません。
「おーしまい」!
今月のおすすめ絵本
読んでいる時間よりも、話している時間の方が長くなる!?『ねえ、どれがいい?』
『ねえ、どれがいい?』(評論社)作/ジョン・バーニンガム 訳/松川 真弓
お話を聞くのも好きだけど、質問するのも大好きな子どもたち。一度しゃべり始めたら止まらなくなっちゃう……なんて、よくあることですよね。そんな時は、この絵本で思う存分会話を楽しんでスッキリさせてあげて。その後だったら、素直にお話を聞いてくれるかもしれませんよ。
この絵本は、本当に会話が弾みますね。本を読んでいる時間よりも、話している時間のほうがずっと長い! 子どもの豊かな発想に感動したり、我が子の意外な考えに驚いたり、1ページごとにいろんな楽しみが味わえます。
どれも究極の選択ばかり。「え~、どれもいや~!」というのもかなりありました。でも、1つ1つ「いやなわけ」もちゃんと説明してくれて、その答えに納得したり、笑ったり……。
―きみんちの まわりが かわるとしたら、―
「『大雪』だと、毎日雪を掘らないといけないでしょ? 穴に落っこちちゃうかもしれないでしょ?
『ジャングル』になって、こんなにたくさん動物がいたら、お世話するのが大変でしょ?」
―ジャムだらけになるのとさ、犬に引っぱられて ドロンコになるのとさ、―
「泥んこ! だって、泥んこ 楽しいもん!」
―へびに まかれるのと、魚にのまれるのと、―
「へびに巻かれるの! あったかくて、ぐっすり眠れそうだから。それに、エイ、エイ、エイ、ってやれば(空手チョップのような格好をしながら)、すぐにスルンと出れちゃうもん!」
ほかにもまだまだたくさん…。想像するのって本当に楽しいし、親子でもいろいろ違って面白い!
そんな風に感じられる1冊です。
(ガーリャさん 40代・ママ 女の子6歳)
※絵本ナビ「みんなの声」より引用
「毎日の絵本の読み聞かせ」の目的が「最後までお話を聞くこと」だと決めてしまうと、読んでいるママの方も焦ってしまうのでは? 少し長い目で目標を考えてみると、肩の力が抜けるのかもしれませんね。
【参考】