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「小4の壁」を父母はどう実感し、対策したのか?キーワードは「長期休み・放課後・学校生活」

育児の悩みは、子どもの成長とともに変わっていきます。0歳には0歳の、10歳には10歳の「大変なこと」がありますよね。小学校生活が定着した9~10歳ころに親子が直面する悩みは、俗に「小4の壁」などと言われています。

『kufura』編集部は、小学生以上のお子さんを持つ男女69人に、小学校4年生進級時に体験した困りごとについてのアンケートを実施。

今回は、子どもが小4のときに生じやすい困りごとや、講じた対策について、経験者の声を交えながらご紹介します。

1:学童退所後の「長期休み」「放課後」の過ごし方

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ひとつめの小4進級時の困りごとは、親が働いている家庭の子どもの放課後や長期休暇の過ごし方です。

この10年間で「放課後児童クラブ(学童)」の登録児童は、93.6万人から152万人となり、およそ60万人増加しました。それに伴い、待機児童数も増加傾向にあります。低学年の利用者が多い学童では、小4進級時に退所を迫られたり、子どもが留守番を望むなどのケースがあります。

アンケートではこんな実体験が寄せられました。

「小4進級時に学童を退所。放課後や夏休みをひとりで過ごすようになり、慣れるまで不安だった。放課後や長期休みにひとりで過ごすために、鍵の扱い方、電子レンジの使い方など、ひとりで家に過ごすためのルールを細かく決めてノートに書いて、一緒に練習した。結局、仕事を辞めてしまったが、続けておけば良かった。子どもも成長して慣れていくから」(53歳女性/主婦/子15歳・ 18歳)

「小4で子どもが学童に行ってくれなくなりました。長期休みに長時間1人で過ごすのが困りました。習いごとを増やして、1人で過ごす時間を減らしました」(41歳女性/主婦/子13歳)

「小3の3学期から子どもが学童に行きたがらなくなった。当時の私は基本リモートで、もう小4だしなんとかなると思ったが、習い事のない日は学童をやめた子たちが頻繁に遊びにくるように。子どもはうれしそうだったが、コロナの閉塞感もあり、学童の代わりにされているようでモヤモヤすることが多かった。その子たちの親に笑顔で嫌味を言ったら、平日のお返しにと子どもを遊びに連れて行ってくれるようになったので、モヤモヤは薄れた」(42歳女性/総務・事務/子8歳・13歳)

小4になると、放課後の数時間の留守番はできても、学校のない長期休暇中の居場所確保が悩ましい問題となるようです。

  • 留守番の練習をする
  • 習いごとを増やす
  • 父母で就業時間を調整
  • 祖父母にサポートを依頼する
  • 友達と遊ぶときのルールを作る

回答者は上記のような対策を講じていました。学童の退所後に母親側が仕事時間をセーブしたり、一時期的に働き方を変えるケースも見られました。

2:「塾」「習いごと」に通うためのサポート

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先の回答では、学童の代わりの居場所として、塾や習いごとに通わせるという声がありました。子どもが1人で移動する場合、安全面の心配が生じます。アンケートで寄せられたのは、こんな声でした。

「1人で電車に乗って習い事に通うための準備のため、電車に乗る練習をした」(45歳男性/総務・人事・事務/子11歳)

「電車やバスに1人で乗れるか、無事たどり着いて帰宅できるか心配だった。何かあったときに心配だから、あらかじめ目的地で自分が待っていたこともある。もっと早い時期から1人で外出する練習をさせて、車での送迎を減らしていれば、スムーズに慣れたと思う」(44歳女性/その他/子14歳・19歳)

「子どもが習い事に行くふりをして、サボって遊んでいた。親としての対応を考えさせられた。きちんと子どもと話し合えたが、もう少ししっかり行動をチェックしておくべきだった」(42歳女性/主婦/子11歳・ 13歳)

公共交通機関を利用する場合、通うための練習をしたという声がありました。習いごとを選ぶときには、内容や費用だけでなく、通いやすさ、ルートの安全性を考慮する必要があるようです。

3:「勉強」のサポート

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子どもの学習面のつまずきの時期や程度は、1人1人異なると思いますが、回答者の中には小4の頃に困難を感じた人がいました。

「勉強がだんだんと大変になっていくことに不安を感じていました。結局、自由気ままに過ごさせました。なんとか社会に出られそうですが、一般常識的なものや漢字だけはもう少ししっかり勉強させれば良かった」(48歳女性/営業・販売/子19歳)

「小4に算数が難しくなって、教えるのが大変になった。塾に入れて、自分も勉強した」(48歳女性/主婦/子17歳)

四則演算の基礎を終え、多くの漢字を習得した小4進級後は、これまでインプットした学力を活用して思考する場面が増えていきます。学習のサポートの必要性を実感するケースもありました。

4:「学校生活」の悩み

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自分と他人の違いがわかるようになり、少しずつ客観的な物の見方ができるようになる9~10歳。友達との関係性や、クラスの雰囲気に変化が生じることがあるようです。アンケートでは、子どもの対人関係や学校生活に関する悩みが寄せられました。

「学校で仲の良い友達と仲の良くない友達のグループがはっきりし、遊びや習い事での友人関係が変わった。学校での生活についてもっと子どもの話を聞いておけば安心できたかもしれない」(55歳男性/総務・人事・事務/子11歳・16歳)

「子どもが学校に行きたくない時期があった。子どもとの会話は欠かせないと思った」(54歳女性/主婦/子15歳・ 21歳以上)

子どもの異変を察知するために、子どもの話に耳と心を傾け、必要に応じて学校の教育相談を利用するといった声がありました。

 

今回は、小学校4年生の進級時に親子が体験した困りごと(「小4の壁」)についての記事をお届けしました。

今回のアンケートでは、「小4の壁」を実感した割合は、母親が58%だったのに対し、父親は18%でした。仕事と育児のバランスを取ったり、放課後・長期休暇対策や勉強のサポートについては、母親の負担感が高い傾向が見られました。

どの年代でも「大変なこと」はありますが、小学校4年生の進級時は、子どもを取り巻く環境や人間関係の変化が心理的な「壁」となるケースがあるようです。子どもの声に耳を傾けて、夫婦間で情報共有をし、ときには家庭外の人の力も借りながら、子どもの成長を支えられるといいですね。

【参考】

放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)- 子ども家庭庁

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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