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娘(高2)のクッキー缶づくり。母娘で重ねた“お菓子作りの時間”が築いてくれたもの【お米農家のヨメごはん】

こんにちは!富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・17歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載165回目。

今回は、娘が頑張って作っていたクッキー缶と、秋の長雨でなかなか進まない稲刈りの様子をお伝えしたいと思います。

娘の「クッキー缶」作り

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小さい頃からよくお菓子を作る娘だった。

それは少なからずお菓子作りが好きな私の影響が大きいだろう。今でもずっと誕生日ケーキは手作りだし、気が向いたらいつでも作れるように製菓材料は常備されている。

初めて娘と作ったお菓子は何だったろうか。シンプルな材料で簡単に作れる焼き菓子だったか、それとも子供のやりたいように飾り付けを楽しめるデコレーションケーキだったか。

ともかく、娘とはいろんなお菓子をたくさん作ってきた。時に喧嘩しながら、時に喧嘩しながら、時に喧嘩しながら……。

私と娘は、お菓子作りを通して親子関係を築き上げてきた面が少なからずあると思う。

その中で、私にとっては未知の領域なのが「クッキー缶」。とにかく手間も時間がかかりそうだと、敬遠していた。そのクッキー缶に、娘が挑戦。

写真では分かりづらいのだが、缶にどうクッキーを納めるのか、設計図らしきものも書いていた。これを見ただけで大変そうだと、私は最初から辞退。

娘が一人で作る事になった。

1種類1種類、ココアや苺パウダーを使って色合いを変え、家にあるクッキーの型を総動員して形を変えて準備。

その様子を写真に撮っているだけでもう、憂鬱な気持ちになるくらい大変そうだ。

娘も作りながら、もう二度とやりたくないと叫びながらの作業となった。

でも誰かにプレゼントしたかったようで(注:一番の仲良しの女子)、彼女の喜ぶ顔を思い浮かべながら焼き上げていた。それは大変な作業だったろうけれど、でも、自分の心も満たされていく時間だったようだ。

誰かの喜ぶ顔を見たいから、お菓子を作る。それは自分にも返ってくる、幸せの連鎖だと思う。お菓子作りの原点かもしれない。

焼き上がったクッキー達を、設計図と見比べながら詰めていく。

そうして完成したクッキー缶の、何とも見目麗しい事!
見ているだけで満足……、するわけはなく(笑)、しっかり家族でもいただいた。

その友達は喜んでくれただろうか。
娘が休日のかなりの時間をかけて焼き上げたクッキーで、友達も幸せな気持ちになってくれたら。

ただ見守っていただけの私まで、嬉しく思ってしまう。

稲刈りが進行中です!

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さて今年の稲刈りが始まり、今は半分くらいまで刈り取りが進んでいる。……と書くと順調なようだけれど、でも実は、秋の長雨の影響で思うように進んでいない。

それどころか、雨の影響で田んぼがぬかるみかなり大変な状況だ。夏は雨が全く降らなかったのに、なぜこの時期に……。

猛暑の影響による品質低下を懸念して、田んぼに水をたっぷり入れていたのも原因の1つ。まるで田植えができそうなくらい、田んぼがぐちゃぐちゃなのだ。

ぬかるむ田んぼに、コンバインも足を取られて思うように刈り取れない。それどころか、いつ泥にハマって動けなくなるのだろうと不安しかない。

農業はお天道様だのみだ。

できる事はしっかりやりきって、あとは天に祈るだけ。最後まで事故なく安全に刈り取り作業が終わりますように!

濱田律子
濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。

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