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我が家の「キャロットラペ」は「りんご」入り。美味しく作るコツは2つ!【お米農家のヨメごはん】

こんにちは! 富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・16歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載153回目。

今回は、副菜なのにその響きだけで華やかさ満点のキャロットラペと、高校2年生になった娘の最近の様子についてお伝えしたいと思います。

「青りんご」を加えて少しよそゆき風に!

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ニンジンそのものはちょっと苦手なのに、何故かキャロットラペはよく作る。

フランスの家庭のお惣菜という位置づけだろうか、でも今やすっかり日本の食卓でもおなじみメニューだろう、ニンジンサラダ。お弁当の彩りにもなるし、食事の箸休めにもなる。サッパリした味わいと人参の香りが混じり合い、どれだけでも食べられそう。ドレッシング液の材料は別として、ニンジンだけで作れるのも嬉しい。

巷にはいろんなレシピが溢れていて、マスタード1つとってもデイジョンマスタードを使うものもあれば、粒マスタードのもある。

甘みは蜂蜜だったり砂糖だったり、酸味も一般的なお酢から白ワインビネガーまで様々。今回はちょっとよそゆき風に、青りんごも加えて作る事にした。

キャロットラペで一番大変なのは、ニンジンを切る事のような気がする。

スライサーで細切りにしたり、チーズグレーター(=チーズおろし器)を使ったりすれば早い。そもそもラぺは本来フランス語で「おろす」という意味。グレーターを使うのが正解なのだろう。

でも私はいつもこうして、包丁でちまちま細切りにしている。前回記事(#連載152)の佐藤初女さんも、「野菜は優しく切りましょう」と言っている。

ついつい便利なものを使いたくなるけれど、野菜と向き合い丁寧に切ると気持ちも落ち着く。切り揃えられた人参は、どこかいつもよりふんわりしている、気がする。

塩もみして少し時間を置いてから、しっかり水気を切る。

これがポイントその1。

ドレッシングは、今回は粒マスタードを使用。甘みは蜂蜜、酸味は白ワインビネガー。

オリーブオイルと塩胡椒を加えたら、しっかり混ぜ合わせる。

泡立て器を使い少量ずつしっかり合わせれば、分離しない。これがポイントその2。

リンゴはあえて皮をむかずに、彩りをプラスして。リンゴの代わりにオレンジでも、最高に美味しい。……し、レーズンも間違いない。

いくつかのポイントをしっかり押さえれば、あとはドレッシングとよく混ぜ合わせるだけ。あっという間に完成。

お気に入りの器に盛りつければ、ちょっとしたご馳走感も出る。

昨晩の残り物ばかりで地味なお昼ごはんだったのに、キャロットラペが救ってくれた。その色合い、その味わい。最高の存在感。

またある日は、少し趣を変えて作った。

早い時間帯の、簡単な夜ごはん時。パンとスープがあるけれど、メインはキャロットラペ。

食感も楽しみたくて、ふんだんに胡桃を入れた。アクセントにもなるし、食べごたえも出る。味わいに変化をつけようと、ドレッシングの胡椒の代わりにクミンシードも使った。

写真では伝わらないけれど、ほのかに香るクミンが味わいを引き締めて、奥深さも感じられる。たまにはこういうキャロットラペもいい。

春のニンジンは甘みも柔らかさも抜群だから、もうしばらくいろんなキャロットラペを楽しみたい。

娘(高2)の成長を感じた発表会

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さてさて、最近の娘の様子。

中学の時から所属している学校のダンス部の、街中パフォーマンスがあった。どんくさい旦那さんと私の娘とは思えない、キレッキレのダンスを楽しそうに踊っていた。

先輩方もこれで引退、高校2年生になる娘が部長として、部員を引っ張っていく立場になるとか。
部活もあと1年で終わり、引き続き楽しんでほしい。

そしてこちらは、お稽古事のミュージカル本番当日、「波」役の衣装をまとった娘。

部活のダンスはヒップホップだが、ミュージカルの方はバレエの要素も入った舞踊。全身で波を表現し、時に激しく時に穏やかに時にコミカルに舞っていた。セリフは1つもない役、いわばその他大勢なわけだが、多くの方から素晴らしかったというお声をいただいた。

娘も全力でやり切った達成感だったのだろう、終演後はかなり気持ちが高ぶっていたようだ。

公演後の打ち上げパーティーにて。

ミュージカルはこれで一区切り。ミュージカルというジャンルがあるよと教えたのは、元ミュージカル部の私だったけれど、やりたいと言ったのは娘、その後は中学受験で一旦やめる事を決めたのも娘、部活や学校との両立で大変なのはわかっているはずなのに再度やりたいと言った娘、そしてこれで終わりにすると決めた娘。

これまでずっと、自分で考えて自分で決めてきた。それを尊重しつつ、時にバトルにもなったけれど、でも、娘の強い意志でここまできた。

この先もその精神で、自分の道を進んでいってほしい。

さて、いつもは農作業の様子を最後に記すのだが、この公演で私も裏方としてかなり走り回り、バタバタだった。

旦那さんも農繁期に入ったのに私と並走してくれて、とにかく農作業写真が全くない。そんなわけで超繁忙期の作業風景は、また次回にたっぷりとお伝えしたいと思います。

濱田律子
濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。

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