「おむすびワークショップ」に参加しました
nullおにぎり、ではなく、おむすび。そうあえて書きたい。お米一粒一粒を結ぶのが、おむすび。お米と、作る人・食べる人の想いと心を結ぶもの、とも言えるかもしれない。
そんな思いになれそうな、佐藤初女さん直伝のおむすびワークショップに参加した。

2016年2月、「東北のマザー」と呼ばれた佐藤初女(さとうはつめ)さんは94歳で亡くなられた。心のこもったおむすびや手料理で、多くの悩める人に寄り添い続けた初女さん。
おむすびの作り方は、習うまでもなくわかっている。
でも、初女さんの思いや温かさを感じてみたい。そう思って参加したのだ。


土鍋でふっくら炊きあがったご飯は、7分づきのお米。蓋を開けると、ふんわり蒸気があがりご飯のいい香りが広がる。
まずはご飯をしゃもじで丁寧に、それこそ一粒一粒をほぐすようにしていく。曰く、おむすびで一番大事な工程だそう。
いつも適当にやっていた事を反省……。

講師の先生は、ここ富山で手作り体験ができる料理教室をされている。ベーコンやソーセージ、キムチに味噌、梅干し等々。
表情も声もしぐさも、どこまでも温かい。おむすびの技を教えるというより、何だろう、内面から溢れてくるその温かさがじんわりと心に伝わってくる。
そう、そういう事なのだと思う、おむすびは。


誰もが作れるおむすびだ、難しい工程があるわけではない。
お茶碗に一旦よそったご飯を台の上に広げて、梅干しをのせる。あとは、ご飯一粒一粒を集めてくるように、むすぶ。
それだけなのだ。



ころんとした形のおむすび。海苔で包んだら出来上がり。
さらしに包んで少し時間をおいて、海苔をしっとりさせれば出来上がり。

丸い形のせいだろうか、その愛くるしい姿に笑顔になる。
いつもよりも、ずっとずっと丁寧に作ったおむすび。適当にラップを使ってパパパッと作るものとは、全く違うおむすび。
心や温かさがちゃんとこもっている、おむすび。
毎回となるとハードルは高いけれど、時間と気持ちに余裕がある時はこんな風に作りたい。

ワークショップで既に用意されていたおかずを、自分で彩りよく並べて。
一緒に参加されていた方と、わいわい楽しくおしゃべりしながらいただいて満腹に。お腹はもちろん、心もしっかり満たされた時間となった。
いよいよ、春の「農繁期」スタート!
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さて、3月下旬になり春作業が始まった。
お天気がいい時を見計らって、苗を育てるビニールハウスの準備をしている。


ビニールが破損して、随分と風通しが良くなってしまった天井部分。これでは全く使い物にならないので、新たにビニールを購入して張り替えている。
ビニールといっても、雨風に耐えうる頑丈なもの。だから、なかなかのお値段だ。毎年の資材高騰には、頭が痛くなる。
晴れていてもまだまだ寒いこの時期は、風がとにかく冷たい。毛糸の帽子をかぶってしっかり防寒しつつ、作業を進めている。

4月後半にはここで、目にも鮮やかな緑の苗がスクスクと成長しているだろう。
その前に播種(はしゅ=種まき)をして、その前に播種の準備をして、その前に種籾(たねもみ)の準備をしてと、この時期はありとあらゆる準備が目白押しだ。
いよいよ農繁期が始まります!

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。