誕生日ケーキは毎年手作りで
null誕生日ケーキは、手作りが当たり前だと思っている娘。思えば1歳の時の、赤ちゃんでも食べられるケーキから始まった。
それ以来ずっと必ず手作りしてきたので、そう思うのも当然かもしれない。
16回目となる今年は、チョコレートのショートケーキでとリクエストが入った。
前日に焼いておいたチョコスポンジケーキと、チョコレートクリーム、シロップ、イチゴを用意。
スポンジケーキもチョコレートクリームも、良さそうだなと思ったレシピをネットで選んだ。なんて便利な時代。でも、どれが自分の求めているレシピなのか、それを選び取る力が逆に試されている気もする。
あとは組み立てるだけ、という段階で娘が乱入してきた。デコレーションは自分でやりたいらしい。
普段からよくお菓子作りをする方ではあるけれど、デコレーションはやっぱり大変だしコツもいるし、あまりやらない。
だからこそ、特別感があるんだと思う。
今回は絞り袋を使ってのデコレーションはなし。クリームを塗って、ベリー類をのせるだけのお手軽バージョン。庭からイチゴの葉っぱと花を摘んできて、一緒に飾ったら華やかになった。
この時期なので、クランベリーやブルーベリーは冷凍を使用。お手頃な価格でなかなか美味しい。
余っても、ヨーグルトに入れたりジュースにしたりと使い勝手もいい。
お料理の方は、ギリシャ料理のムサカのリクエストが入った。この連載でも紹介した事がある【娘(中3)のリクエストで一緒に作ったギリシャ料理「ムサカ」の味は…】、ナスとジャガイモとミートソースとホワイトソースを重ねて焼いた、ボリューム満点のお料理だ。
仕込んであとは焼くだけという状態で置いておいたら、余ったナスでこんなトッピングをしていた娘。
田植えの忙しい日々だったので、パパッとお昼ごはん時にお祝いの食卓。この時期はお昼を食べに家に戻る事がない旦那さんも、娘の誕生日だけは別。短時間だったけれど、一緒に食卓を囲んで家族でお祝いした。
イチゴをたっぷりサンドした甘酸っぱいチョコレートのショートケーキ。最初だけ包丁で切り分けたけれど、その後は直接フォークでつっつく(笑)。
これも誕生日だけの特権。
いよいよ田植えが始まった!
nullさて、今年の田植えが始まった。
1カ月以上も前から、苗を育て田植えに備えてきた。田んぼもトラクターで3回入り、田植えができるよう準備してきた。そうした日々の積み重ねの上で、やっと田植えという作業ができる。
ケーキ作りもそうだけれど、田植えも準備が大事。田植えは言ってみれば、ケーキ作りにおけるデコレーションのようなものかもしれない。
今回ご紹介する田植えは、ちょっと変わった紙マルチ田植えと呼ばれるもの。
マルチと呼ばれる黒い紙を田んぼ一面に敷き詰めながら、苗を植え付ける特殊な方法だ。専用の田植え機で作業する。
グルグルに巻かれた状態の紙マルチは、とてもとても重い。1人では持てないほど、ずっしりとくる。
身体にだけでなく、お財布にも優しくない高価な資材だ。たくさんの人手が必要だし、通常の田植えに比べると時間もかかる。
そんなデメリットを上回るのが、抑草という効果だ。紙マルチが雑草を抑えてくれる。
2カ月ほどで土に返っていくまでしっかり草を抑え、その間に稲がスクスクと生長する。
除草剤を使用しないでもいいというメリットがある為、無農薬で栽培する方法の1つとして大きな効果がある。無農薬栽培ではアイガモ農法なども知られているが、我が家では今のところ紙マルチ田植えという方法を選択している。
この日は25℃を越える夏日で暑かった。オヤツのスイカを食べる娘も、ご覧の通り泥んこ。
16歳の女子高生だけれど、娘にとって春は田んぼのお手伝いをするというのが当たり前のようだ。親は、娘を頼りにはしているけれど、決して無理強いはしていない。娘が忖度して、手伝った方がいいのかなという思いから手伝っているわけでもない(と思う)。
農作業のお手伝いも、この先の彼女の人生も、そうでありたいしそうであってほしい。
田植えはやっと、半分ほど終了した。
ビニールハウスの中の苗もほとんど無い、ように見えるが実は、これ以外にもハウスは他にもあるわけで……。
もうあと半分、事故なく乗り切れるように頑張ります!
愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係わらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。黒部の専業米農家『濱田ファーム』はこちら。