子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

子どもが「習い事行きたくない」…どうする?先輩ママと専門家それぞれの対処法

親が「よかれ」と思って始めさせた、あるいは子どもからの希望で始めた習い事なのに、ある日突然、「僕、行きたくない!」と言い出した……。こんなときあなたならどうする!?

『kufura』でお子さんを習い事に通わせたことのある女性68名にアンケートを実施したところ、こうした事態に遭遇したことのある人は23名にのぼりました。その割合は約33%。3人に1人が子どもの“習い事行きたくない”問題に直面したということです。

この問題に先輩ママたちがどう対処したのか、まずはアンケート結果をチェックしていきましょう!

1:子どもの話にしっかりと耳を傾ける

null

「英語のお教室。子どもと“何で行きたくないのか?”理由を話し合いました。そこで出たヒントをお教室側にお伝えして、フォローしてもらいたいと詳細を伝えて、改善してもらった」(37歳/主婦)

「話は聞いてあげたけどいつも通り送り出した」(49歳/主婦)

「理由を聞いて納得する理由ならば休ませる。(体調不良とか)サボりたいだけならば行かせる」(36歳/主婦)

子どもが“保育園行きたくない”…どうする?先輩ママと専門家それぞれの対処法」でお伝えしたのと同様、習い事の「行きたくない!」でもまずは子どもの気持ちに寄り添ってあげることが重要です。

「自分から言い出したんでしょ」「サボりは許しません!」といった正論はぐっとこらえて。お母さんに「行きたくない」という気持ちを受け止めてもらえるだけで、子どものわがままや甘えが解消することも少なくないようです。

上記の記事でもアドバイスしたように、「そっか~。今日はサボりたいんだね」「昇級テストがしんどいんだ」など、子どもの言葉をオウム返しにしながら聞きましょう。

2:親子で目標を決める

null

「スイミング。25m泳げるようになろうといった」(43歳/主婦)

「一度決めたことは、できるようになるまで続けようと言い聞かせた」(35歳/主婦)

「スイミング。○○色帽子まで頑張ったら卒業しよう、と目標を作った」(45歳/主婦)

上から目線で「とにかく行きなさい!」と命じるだけでは、子どもは納得しません。親子でよく話し合って、何か目標を決めるのも作戦として有効でしょう。

目標に向かってがんばっているうちに、いつのまにか習い事の楽しさに目覚めるかもしれません。また、そうならない場合も、一定の目標をクリアできれば子どもにとって自信になり、その時点で習い事から卒業しても子どもの成長にとってプラスとなることでしょう。

3:やめさせる

null

「お絵かき教室。キリが良い時だったので辞めた」(31歳/その他)

上記以外にも、“結局やめた”という声はいくつかありました。習い事は学校とは違って義務ではないですし、状況によっては続けることにこだわるよりも、やめるという選択肢もアリかもしれませんね。

「習い事をやめるor続ける」の判断ポイントは?

null

子どもの「習い事行きたくない!」が1日、1週限りではなく、しばらく続く場合、お母さんにとって悩ましいところですよね。

イヤイヤ通わせ続けるのもかわいそうだけど、かといって、簡単にやめさせては物事をすぐに投げだす悪癖が身についてしまうような気もします……。

そこで、幼児教育専門家であり多くの著書を執筆されている立石美津子さんに子どもが習い事をやめたいと言い出した場合、本当にやめさせるか続けるか判断ポイントを教えていただきました。

(1)子どもの好きなこと、得意なことでなければやめさせるのもアリ

「その習い事が、子どもの好きなことなのかどうかが判断ポイントだと思います。

“子ども自身がやりたいこと”と、“親が子どもにやらせたいこと”が一致しないことがあります。

“この子は運動が苦手だから学校で苦労しないように”と、ウィークポイントの克服目的で習い事を始めさせるケースはよくありますが、苦手なことは楽しくないですし、苦痛になります。

親主導で始めた習い事で子どもに合わないようであれば、我慢を強い続けさせるよりもやめさせたほうがいいでしょう。

習い事では苦手の克服よりも、例えば“歌が好きだから音楽を習わせよう”などと得意なことを伸ばすほうが、子どもの成長にとってプラスになると思います」

(2)モノで釣るのはNG!

「“習い事を続けたらおもちゃを買ってあげる”など、ご褒美作戦をとる人もいるかと思いますが、モノで釣るのはおすすめしません。

一時的に効果はあっても、“ご褒美がないとやらない癖”がついてしまいます。また、子どもが味をしめて、何か課題を与えるたびにに“次は●●を買って”と要求がエスカレートしていくことも。

褒めるなど心理的に励ますのはよいのですが、餌で釣って子どもをコントロールしようとするのは望ましくありません」

 

習い事は子ども本人が喜んで続けてくれるのが一番ですよね。ただ、好きで始めた習い事でも、飽きがきたり、課題に直面したりで「行きたくない」「やめたい」と思うこともあるでしょう。そんなときは、今回ご紹介した対処法やアドバイスをぜひ参考にしてみてくださいね。

 


【取材協力】

立石美津子

聖心女子大卒。幼稚園・小学校・特別支援学校教諭免許を取得後20年間学習塾を経営、現在は著者・講演家として活動。自閉症児の母。著書は『1人でできる子になる テキトー母さん流 子育てのコツ』『はずれ先生にあたったとき読む本』『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』など多数。オフィシャルブログ オフィシャルサイト

 

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載