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娘(中1)とミートソース作り。その料理姿に、母が思うのは…【お米農家のヨメごはん#71】

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こんにちは! 富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・12歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載71回目。

今回は、休日、暇そうな娘と一緒に作ったミートソースのスパゲッティと、一大決心して片付けている作業所について、お伝えしたいと思います。

普段は時間がなくて、とても作れないけれど…

娘は基本的に、グウタラで出不精のようだ。

学校が休みの日は家の中に一日中こもっている。 洋服に着替えもしない。顔も洗わない。 ボサボサ頭でパジャマのままだ。 それを注意しない私もかつては、そういう人種だった。 夕方になってしびれを切らした母親が、私を起こしにきてようやくヨタヨタと起き上がる。 私自身が、そんな子だったのだ。 だから娘に何も言えない。 言いたいけれど、言えない……。

私より随分マシだなと思うのは、自分でご飯やお菓子を作ろうとする事だ。 この日も、普段は時間が無くてとても作れない、でも作ってみたいし食べたいミートソースに挑戦する事にした。

ミートソース作りは特別に難しい工程はないけれど、 とにかくこの、野菜を細かく切る作業が手間だ。

時間もかかる。

でもだからこそ、手作りのミートソースの味は格別になるんだと思う。

玉ねぎと人参、これは絶対に入れた方がいいと思う。セロリもみじん切りにしていく。 セロリが苦手な人も多いかもしれないが(旦那さんも実はその1人)、 香味野菜ならではの良い働きをする。

包丁の背で叩いてつぶしてから切ると、なおいい。 娘はだいぶ、包丁さばきがスムーズになってきた。

早くなくてもいい。大きさを揃えるように丁寧に切っていく。

教えたわけでもないのに、所作は美しい。

オリーブオイルでじっくり炒めて、野菜の甘みを引き出していく。 ハーブは、家にあるローリエとローズマリーを入れた。 ハーブを入れると途端に本格的な味わいになる。

空気を入れるようにほぐして、塩胡椒した合いびき肉を加えてさらに炒める。

あれば飲み残し(我が家は常に冷蔵庫にある)のワインをふってから、 ホールトマトを加えて煮込んでいく。

あたり一面、いい香りに包まれる。 仕上げに塩胡椒を少々。

野菜もひき肉もゴロゴロッとした、 見ているだけでも美味しそうなミートソースの完成!

茹で上がったスパゲッティにバターを絡めてからソースをかける。

野菜の甘みとお肉の旨味がギュッと詰まったミートソース。

休日、少し遅めのお昼ごはんに、家族で美味しくいただいた。

娘とスマホの付き合い方、その後…

お昼ごはんを食べて少しすると、外はもう暗くなってきた。

お風呂に入った後の娘の日課、ストレッチ。 休日だけではなく、学校から遅く返ってきた平日の夜も必ず、欠かさずにやっている。 ズボラなようでいて、実はそうでもないのかな。

でも、ストレッチしながらスマホを見つつ爪切りをいているので、 横着な事は間違いないうだ。

そういえばスマホを操作する娘、中学生になってスマホを使い始めてから早10カ月少々になった。

以前の記事(連載 第48回)でもご紹介した通り、 我が家ではしっかりスマホに関するルールを決めている。 その後も大きなルール違反や問題はなく、依存しすぎず適度の距離を保っているようだ。

友達とのコミュニケーションや部活の連絡事項など、とても便利に使いこなしている。 TikTokを見続けたり、勉強中は逆に集中できると音楽を聴いたり等、理解できない部分もある。

でもそれは、彼女自身がスマホと付き合っていく中で、 スマホとの関係性を構築してきたんだろうなと思う。 だから、口出ししないようにしている。

娘には、リアルな世界はもちろん、ネットの世界も大いに楽しんでもらいたい。

作業所の2階、ついに片付く!

前回から引き続き、 田んぼではなく作業所で何やらゴソゴソしている旦那さん。 ……は、 長年ずっと気になっていた2階を、一大決心して片付けている。

 

農作業するわけでもなく農機具も保管していない作業所2階は、 不要な物がどんどん積み上げられていっていた。

家に置いておけない大物や捨てられない思い出の品々、 母屋で暮らす義父母の不用品、 近所で暮らす旦那さんの妹家族2世帯分のタイヤ(雪国なのでノーマルと冬用と2種類のタイヤが必要)、 さらには友人達が家には置いておけない(家人に嫌な顔をされるらしい)と持ち込む様々な物、 などなどが散乱……。

これまでパレットにただ置いておくだけだったのを、きちんと仕分けして棚に収納したり、不要品は処分したり。

随分とスッキリしたからか、窓から見える日本海もこの日は、冬には珍しく太陽の光を浴びてキラキラしている。

眺めはいい。 スペースも十分。 駐車場の確保もできる。 これは、ここで何かした方がいいのだろうか。

そんな妄想を抱きつつ、スプレーで落書きされていた窓ガラスを綺麗に磨く。 もしかしたら10年後には、 おにぎり屋さんとか喫茶店とか古本屋さんになっているかもしれません!


濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにもかかわらず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。

濱田ファームのHPはこちらから。

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