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「自分が食べたい」ものを、無理なき範囲で【お米農家のヨメごはん#43】

こんにちは。富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・12歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らしている、そんな私たちの食卓周りの日常を、皆さんにお伝えする連載の43回目。今回は、ステイホームのお正月。久しぶりに重箱に詰めたおせちと、門松を作ってみた!という様子を、お伝えしたいと思います。

おせちは「自分が食べたいもの」を。

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これまで年末年始はここぞとばかりに旅に出かけていた我が家も、今年は家でのんびり……は、さすがにできなくて、大晦日までずっと、娘の送迎に明け暮れていた。

手作りにしようかなと、うっすら考えていたおせちも早々にあきらめ、出来合いの物と簡単に作れる物とを組み合わせて、お重に詰めた。

大晦日の夜、紅白を見ながら作ったのは、紅白なますと黒豆、牛タタキだけ。
紅白なますは塩もみした大根と人参を甘酢であえて柚子に詰めて、餅つきで余った黒豆は少量の砂糖と塩でほんのり味付け。

あとは元旦の朝、 かまぼこを切って紫蘇&クリームチーズ、イクラを挟んだ2種類を用意して、 出来合いの田づくり・栗きんとんを一段目に彩りよく詰めた。

二段目の牛タタキも、華やかに見えて簡単。 ブロック肉に塩コショウとおろしにんにくをすりこみ、表面をまんべんなく焼いてから氷水へドボン。

時間があれば冷凍して、半解凍くらいでスライスすると綺麗に薄く切れる。 水にさらした玉ねぎを敷き詰めて、青ネギを散らして。 ポン酢と一緒に美味しくいただいた。

おせちは1つひとつのお料理に意味があるから、お正月を楽しむ食卓に用意をしたいという思いはあるけれど、あまりお箸が進まない物があるのも正直なところ。

自分が食べたいものを無理なく、でもお正月らしい雰囲気で用意できたら、もうそれで十分だと思う。

そうそう、北陸の冬ならではの郷土食といえば、この(右写真の手前)かぶら寿司! お正月料理として並べる家庭も多い。

かぶら寿司は「なれずし」の一種で、 塩漬けしたカブに、ブリやサバなどの魚を挟み、米麹で漬けこんで発酵させたもの。

魚の旨味がほんのり甘いカブと、爽やかな酸味の麹とが合わさり、 独特の豊かな風味が醸し出される。

これも出来合いだけれど、いつかは手作りしたいな。 その際にはこの連載でも詳細レポートをお届けするので、気長にお待ちいただければ!

今年のお雑煮は、私の食べたい味付けにした。 去年の今ごろのこの連載では、地域独特の焼いた魚も加える具沢山お雑煮をご紹介したが、 長年ずっと食べ慣れている澄まし汁仕立てのお雑煮は、やっぱりホッとした。

娘の「冷蔵庫アート」はこんな仕上がりに!

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さて、前回お伝えした洗濯機の落書き?アート?の続き。

自分のお小遣いでポスカを買ってきて、カラフルに色を塗り始めた。 なかなか大胆なタッチ!

最終的にはこんなフクロウに仕上がった。

これまで潔いまでにシンプルな白一色だった洗濯機が、生まれ変わった。 洗濯をするという単なる1つの家事が、このフクロウのお陰で楽しくなりそう。

これに気をよくした娘は、次は冷蔵庫に書いてもいい?エアコンはどう?と聞いてくる。 いろんな家電がキャンバスになりそうな予感大。

まさかこんな展開が待っているとは。これだから人生おもしろい。

お正月かざり、今年は手作りに挑戦

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この原稿を書いている今日まさに、事務所周りのお正月飾りを片付けた。 今年は門松をしつらえた。

日本で暮らす者として、ゆく年に感謝し、くる年に神様をお迎えしたいという思いで。

今年は旦那さんが門松づくりに挑戦!

友人から手ほどきを受けて、その友人が所有する山に一緒に入り、竹を選び切り出した。 コモ(粗く編んだむしろ)はその友人が味噌づくりを家業にしていて、 麹の仕込みに使うコモを使わせていただいた。

ネットでいろいろ検索して、動画で作り方を見ながら完成させた門松は、こんないい感じに仕上がった。

ただ写真を撮っただけの私も大満足。

今年はいい年になりそうな予感。 いや、いい年になるよう、自分自身しっかりと日々の生活を送っていきたい。


濱田律子

愛知県生まれ、千葉(スイカの名産地・富里)育ち。大学卒業後カナダへ。バンクーバー、カムループス、バンフと移り住み、10年間現地の旅行会社で働く。カナダの永住権を取得したにも係らず、見ず知らずの富山県黒部市で農家に転身。米作りをしながら、旦那とココ(娘)と3人で日々の暮らしを楽しんでいます。

濱田ファームのHPはこちらから。

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