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食器の力は偉大!シンプルごはんを美味しく見せてくれるのは、こんな器たち【お米農家のヨメごはん#28】

こんにちは。富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・12歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らしている、そんな私たちの食卓周りの日常を、皆さんにお伝えする連載の28回目。

今回は、我が家の典型的なお昼ごはんの食卓が、実は食器にかなり頼っているというお話、そして娘の手伝いで随分と助かった育苗とやっと終わった田植えの様子を、お伝えしたいと思います。

食器は、旅先で見つけることが多い

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農家である我が家のお昼ごはんは、きっちり12時から13時までと決めて、しっかり食べるようにしている。

ご飯とお汁とメインになるおかずを軸にして、あとは納豆や梅干し、お惣菜、それに簡単なサラダを添える事もあるし、前の晩の残り物も並べる。

私としてはあまり作っているという感覚はないし、実際に作る時間も気力もない、毎日かならず家に帰ってきて当然のようにお昼ごはんを食べる旦那さんにイラっともくる(笑)。

なので、できるだけ時間をかけずに簡単に、でもそれでも、美味しいご飯を自分自身が食べたいし、美味しそうだなって思ってもらえるようなご飯にしたいと思って、用意している。

パッと見て美味しそう!と思ってもらえるご飯の大きな助けになっているのが、私の場合はレトルト食品とか便利なお助けグッズではなくて、食器だ。

華美である必要もないし種類も多くなくていい。毎日使っても大丈夫そうなしっかりした物で、お料理を引き立ててくれるもの。できれば食洗器に入れられて、万が一割れてしまっても大きな痛手にならない価格のもの。そんな、日常使いできる食器を私は、旅先で求める事が多い。

旅に出てお土産を買う事はほとんどないけれど、パッと目にして気に入った食器を、旅の思い出として家に連れて帰る。島根の素朴な窯元で買い求めた器や、バリ島でプールに夢中の娘を旦那さんに託して手に入れたジェンガラの大皿、松本クラフトフェアでの木の温もりを感じられるお椀、等々。毎日ご飯をいただきながら思い出しては幸せな気持ちになる。

そんな食器さえあれば、実は手の込んだお料理を用意しなくても、十分に美味しく見える。でもそれは、インスタ映えとはまた違う、と、私は思っている。

例えばこの日は、白米とお味噌汁に、メインはおすそ分けでいただいた鰯の梅煮。昨晩の残りものトマトスパゲティ、炒めて塩コショウしただけのモヤシ、切っただけのトマト。

こちらは、玄米とトマトスープにメインはサッと焼いた鰯の丸干し。水菜を切っただけのサラダ、ジュッと焼いただけの卵、梅干しと納豆はお皿にのせただけ。

だけれども私にはこれで、いや、これこそが、十分に美味しく見えるし実際に美味しい。

頑張って手の込んだお料理をしなくても、のせただけ、切っただけ、焼いただけ。そんなシンプルなお料理でも素材がいいから十分美味しいし、自分が気に入った食器だから美味しく見える。そう思って用意する我が家のお昼ごはんは、いつもだいたいこんな感じだ。

休校中の娘(12歳)が、農作業を手伝ってくれています

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さて、令和2年の田植えが始まって、今日でもう何日目だろう。
毎日田植えをしているというわけではなく、代かきと田植えを交互にしているのだけれど、3月下旬からここまでほぼ2ヵ月休みなく働いているので、私は途中で集中力が途切れてしまう。

それでも、これが自分の選んだ道、休みがない事に文句ひとつ言わず、米農家である事に誇りを持って最後までしっかりと集中している旦那さん。傍で見ていて本当に尊敬する。

そして娘は、休校という思いがけない日々を思いのほか楽しんで過ごして、こうして苗の水やりまでしている。もちろんお小遣い目当てではあるけれども、学校がない朝もしっかり起きて、朝ごはんの前にビニールハウスへ。水やりをして、自分で朝ごはんの用意をして1人、小学生新聞を読みながら食べる。

日中は宿題もしているようだけれど、スマホもいっぱい見ているんだろうな。気にはなるけれども、そこはもう、12歳のひとりの女性だ。彼女に任せて1日の過ごし方を決めさせよう。

そしてそんな日々ももう終わろうとしている。そう、いよいよ学校が始まります!学校再開を誰よりも私が一番に、喜んでいるかもしれません(笑)!

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