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慣れている人こそおさらい!「議事録のとり方・送り方」【踊らず進む!会議のお作法】vol.7

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会議中にメモをとって終了後にまとめる“議事録”は、参加者の人数にかかわらずエビデンスとして欠かせないもの。参加者に会議で決まったことや未解決なことを再認識させるとともに、欠席者への情報共有としても役立ちます。

今回は、会議で書記が行う“議事録のとり方・送り方”について、チームビルディング・コンサルタントの尾方僚さんにお話をうかがいました。

「議事録に書くべきではない」ことは?

突然ですが、質問です。

Q.会議の書記を任されたとき、議事録に“必ず書くべきこと”ではないものは以下のうちどれでしょうか?

a.日時

b.天気

c.書記の名前

d.席順

答えは……

A.ズバリ、「b.天気」「d.席順」のふたつです。

当日の「天気」や暑い・寒いなどの気候は、アイスブレイクの話題としてはもってこいですが、会議に直接関係がないのでわざわざ記載する必要はありません。

「席順」も会社や部署の決まりで書く必要がある場合以外は不要です。ではまず、“議事録に必ず書くべきこと”からご説明していきましょう。

「議事録」に必ず書かなくてはならないこと

情報共有なのか、何か物事を決めるためなのか、アイデアなどを出し合う企画会議なのか、部署間で調整するための会議なのか……会議の種類はさまざま。

当然、議事録の内容も違ってきますが、どんな会議の議事録であっても必ず明記すべきことは以下のことがらです。

【必ず記載すること】

・日時

・開催場所

・会議の目的

・会議参加者の名前

・書記(自分)の名前

そして、会議の種類や内容によって変わるものの、議事録として主に記録すべきことは以下の通りです。

【主に記録すること】

・会議の流れ:
議題、発表、中締め、議論、休憩、質疑応答、採決、締め などアジェンダに順じた項目

・会議の内容:
決定事項/未決定事項/課題、キーワード、発言者と発言内容 などを上記流れに沿ったこと

書記を任されることが多い方は、上記のような、あらかじめ議事録に書くべき項目をまとめたものを用意しておくと、タイプの異なる会議で議事録をとるときにもヌケや記載漏れの心配がなくなるかもしれませんね。

伝わりやすい「議事録のとり方」4箇条

【踊らず進む!会議のお作法】vol.5「メモればOK…じゃない!? 会議の記録係“書記”のポイント」でもお伝えしたように、会議の議事録に、参加者への好き嫌いや自分の意見など私情を盛り込むのは当然ながらNGです。

一貫してフラットなスタンスでのぞみましょう。

(1)アジェンダに沿って「事実」を書きとめる

会議中は、主催者もしくは司会者から配布されたアジェンダに沿って流れを把握しながら、発言や課題・決まったことなどを書きとめていきます。
誰の発言なのか分からなくならないように、発言者も必ず明記しましょう。

このときに重要なのは、事実を曲げないこと。たとえ嫌いな上司や自分とは違った意見の発言であっても、優劣をつけたり割愛したりせずにきちんと記録してください。

(2)情報量が多い場合は、重要な発言とポイントだけでもOK

会議によっては、参加者の発言が多く意見交換が活発で、記録が追いつかない場合もあるでしょう。そんなときは発言全部を記録しなくてもかまいません。

会議の流れを記憶しながら、重要な発言と発言者、課題や決定事項など必ず押さえておかなくてはならないことやポイントだけを書きとめるだけでもOK。

後で参加者や欠席者が議事録を見たときに、どんな流れで何が課題で何が決まったのかを把握することが一番の目的だからです。

(3)書き方を工夫して、重要だと思ったキーワードをマーク

会議が進むなかで、とくに重要だと思ったキーワードや発言にはマークをつけてください。

手書きの場合は、言葉を丸で囲む・下線を引く・「」(かぎかっこ)をつけるなどしておきましょう。PCで議事録をとる場合は、頭に●や星型をつけておく・「」をつけるなど、終了後にまとめるときに分かりやすいように工夫してみてください。

重要なキーワードや課題・決定事項をマークするには、書記自身が会議の目的を把握しているかどうかがキーとなります。
不明な点があるときは、会議が始まる前に司会者に確認してしっかり頭に入れておきましょう。

(4)決定事項・未決定事項を明確にする

会議の種類にもよりますが、キーワードだけでなく、決定したこと・決定していないこと・課題なども書きとめておきます。
例えば、決定事項として「A部署が○月○日までに●●を行う」、未決定事項があれば「次の会議に持ち越す」など次のステップが分かるようにしておきましょう。

会議での成果をもとに次に何をするべきなのか再確認させることも、議事録の大切な役目です。

議事録を作成するときに「確認すべきこと」

(1)フォーマットの有無を確かめる

議事録の作成については、上述した記載すべき基本的な項目のほかに特に決まりはありません。

ただし、会社や部署によってはフォーマットが決められている場合もがあるので、事前に定型フォーマットの有無を聞いておくといいでしょう。

(2)司会者と構成をすり合わせる

フラットなスタンスでのぞんでいても、ひとりで作成すると無意識にひとりよがりになってしまう可能性も。

事実に沿った客観性にもとづく議事録にするためにも、会議終了後、議事録をまとめる前に会議で生まれた課題や決まったこと、未決定で持ち越しになったことなど重要なポイントに誤りがないか、主催者と軽く打合せをしましょう。不安があれば、構成や書き方について相談してもいいでしょう。

ここで避けたいのは、先にひととおり完成させた議事録を見せること。
書いていると心理的に自身の思いが投影しやすくなる可能性があるので、 バイヤスがかかった内容にならないためにも、事前にすり合わせをして大筋で間違いがないか確認することをオススメします。

参加者に「議事録を送るときの注意点」

(1)できるだけ早めに! 欠席者にも送付する

議事録ができあがり主催者に見せて確認がとれたら、主催者が決めた期日までにメールなどで参加者全員に送ります。とくに日時が指定されていない場合でも、できるだけ早めに送ることを心がけてください。

議事録の目的のひとつは情報共有でもありますから、もちろんやむを得ぬ事情で会議を欠席した人にも送ります。

(2)必要に応じて会議中の資料も一緒に配布する

また、会議中に「この資料は後ほどみなさんにお送りします」といった発言があった場合には、資料を作った人に確認をとってデータやコピーを受け取り、議事録と一緒に送りましょう。

議事録は、会議で決まったことを証明する大切なもの。

議事録のとり方は一旦身についてしまえば簡単な作業のように思えますが、慣れているからこそヌケ漏れが出やすいことも。「議事録なんてお手のもの!」という方も、この機会にもう一度おさらいしてみてくださいね。

 


 

【取材協力・監修】

チームビルディング・コンサルタント

尾方僚

大手就職情報会社に9年間勤務した後、コンサルタントとして独立。大学や企業人事担当者向けの講演を数多く行い、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。現在、日本女子大学リカレント教育課程 講師、日本工業大学、デジタルハリウッド大学の非常勤講師としてキャリア系科目を担当。著書は『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)、『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニュケーションズ)など多数。

【参考】

尾方僚(2011)『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)

尾方僚(2007)『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニケーションズ)

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