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「ポテトチップス コンソメパンチ」は今年で誕生45周年!名前の秘密は俳句のリズム!?

ポテトチップスといえばコンソメ味のイメージがありますが、その元祖は『カルビー』のコンソメパンチ。1978年に誕生以来、パッケージと味のポイントを守りながらも進化を続けてきました。
今回はその秘密を発売当時の担当者と、現在の味を開発している担当者が揃って振り返るとともに、期間限定で発売される「カルビーポテトチップス コンソメメガトンパンチ」についてご紹介します。

「パンチ」というネーミングの秘密は五・七・五にあり!

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「ポテトチップス コンソメパンチ」は1978年11月に発売されました。既に人気商品だった「カルビー ポテトチップス」のうすしお味、のりしおに続く3つ目の味として開発。そのインパクトのあるネーミングの「パンチ」は当時の流行語で、元気がよい、威勢がいいの意味で使われてた「パンチをきかす」に由来しています。

元カルビー株式会社・上級常務執行役員の阿紀雅敏さんは、入社2年目でコンソメパンチの開発に関わっています。そのネーミングについて後日聞いたもう1つの秘密は、3代目社長の松尾雅彦さんが「日本人向けのネーミングには俳句などのように五・七・五のリズムが重要だ」とおっしゃっていたこと。この五・七・五の法則はカルビーを代表するロングセラー商品の「かっぱえびせん」「じゃがりこ」「じゃがボックル」などにも当てはまっています。

確かに「コンソメ」だけだと締まらない感じがします。「パンチ」が加わることで七文字になり、リズムもよくなりますね。

45年前の「ポテトチップス コンソメパンチ」開発担当だった元カルビー株式会社・上級常務執行役員の阿紀雅敏さん。
1980年代のパッケージ。

実は発売直後は売れなかった初代「コンソメパンチ」、ある隠し味で売り上げアップに

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今や人気定番商品となった「ポテトチップス コンソメパンチ」ですが、1978年11月の発売後の反応としてはイマイチだったそうです。当時の松尾専務の指導のもと、コンソメスープからアイディアを得て商品化したものの社長から「阿紀くん、コンソメパンチはピンチだよ」と言われたそうです。

味わいのなかのビーフの味が長く続いてしまうことがリピートにつながらない原因なのでは?ということで、松尾専務のアイディアで加えられたのが梅肉パウダー。この酸味により、味のつながりを一旦切り、また次の1枚食べようということにつながったそうです。この構成は現在まで引き継がれ、コンソメパンチが長年愛される味わいには「お肉と野菜の甘みと旨味を凝縮したスープ」「旨味と甘みを引き立てる秘伝のスパイス」「隠し味の梅で後味のキレを良くする」という3つの味がポイントになっています。

「ポテトチップス コンソメパンチ」はその後も、味やパッケージのリニューアルを進め、2000年代に入るとコンビニ専用商品としてコンソメ風味を2倍にした「コンソメWパンチ」を発売。コンソメパンチの味わい、パッケージカラーのポイントを守りながら、進化を続けています。

過去に発売されてきた「コンソメパンチ」と「コンソメWパンチ」。

コンソメ風味3.5倍の超濃厚ポテトチップス「ポテトチップス コンソメメガトンパンチ」が期間限定で登場!

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今回の「コンソメパンチ」45周年と「コンソメWパンチ」20周年を記念し、「ポテトチップス コンソメパンチ」のコンソメ風味を3.5倍に増やした新商品「ポテトチップス コンソメメガトンパンチ」が2023年11月13日(月)より、全国のコンビニで発売されます。

その味わいはコンソメ味の強化にとどまらず、厚切りカットになっていて、よりじゃがいもの味をしっかり楽しめるように工夫。内容量も「コンソメWパンチ」が1袋71gなのに対し、「コンソメメガトンパンチ」は1袋100gと大幅にアップ。

「コンソメメガトンパンチ」(写真左)は「コンソメWパンチ」のWを上下逆にしたデザインとキラキラしたパッケージで目を引きます。価格はオープン(想定価格は税込み285円前後)。
「コンソメメガトンパンチ」はコンソメパウダーの色も濃く、チップスの厚みもたっぷり。
45年前当時の開発者の阿紀さんと並ぶ現在のポテトチップス開発チームの井上真里さん(写真右)と坂石萌さん(写真中央)。

「ポテトチップス コンソメメガトンパンチ」は2023年12月下旬までの販売予定なので、こちらも過ぎてしまうとカルビーの歴史の一部になってしまいます。ぜひ2023年の思い出として食べてみてください。

【取材協力】
カルビー

 

北本祐子
北本祐子

大阪生まれ。IT系出版社に勤務後、「女性にもITをもっと分かりやすく伝えたい!」とIT系編集・ライターとして独立したはずが、生来の好奇心の強さとフットワークの軽さから、気が付けばトレンドライターとして幅広いジャンルを取材・執筆するように。商業施設や店舗の出店や話題の新商品など、時流にまつわるできごとをさまざまな切り口で伝えています。

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