キッチン収納はざっくりでいい!
nullそもそも自分は、家事が苦手でズボラだという奥田さん。きちんと美しく整頓する収納テクも試してみたけれど、自分には息苦しかったと話します。
「インスタ映えするおしゃれな収納はとても素敵なのですが、私にはそれを維持することが難しかったんです。きれいに収納しても中が見えないと、何が入っているのか忘れてしまう……。そのため、開封していた食材を無駄にしてしまうこともよくありました。
だから、私のキッチン収納は、何よりも“見える”ことが大事。そして細かく分類しすぎると面倒になってしまうので、大まかにざっくりと収納されていればよし! そう割り切ることで随分と気持ちがラクになり、前よりもキッチンが使いやすく、スッキリ片付くようになったんです」
時には潔い割り切りも大切。奥田さんの『家事整理』は、「これなら続けられる!」という自分に合ったスタイルをみつけることが何より肝心なんです。それでは、奥田さんならではのキッチン収納のコツを教えてもらいましょう!
テク1:『無印良品』のバスケットなら中身が一目瞭然!
null奥田さんの収納で大切なのは、中に入っているものが“見える”こと。こうすることで、使い忘れやしまい忘れを視覚的に防いでいます。
「中が見えないと忘れてしまうので、カゴを使って中身がいつでも分かるようにしています。特に『無印良品』の『ステンレスワイヤーバスケット』がおすすめ。レトルト食品やティーバッグ類などを分けて入れています。家族それぞれのカゴも作り、子どものお菓子はチャック付きの保存袋に入れて収納しています」
テク2:カテゴリーごとにざっくり収納すればOK!
null奥田さんのキッチンの戸棚を開けると、ラベリングされたカゴがずらりと並んでいました。「整って見えますが、中はざっくりなんですよ(笑)」と奥田さんは笑います。
「カゴの中は“お弁当箱”や“封を開けた食材”など、大まかに分類してあるだけ。あまり細かく整理すると大変なので、それぞれのカゴの中に迷子にならずに戻っていれば、もうそれでOK! あまりインスタ映えはしませんが、ざっくり収納することでストレスなく片付けられる状態をキープできています」
片付けのハードルをあえて下げることで、自分にとって快適な状態を保つことができる。まさに、忙しく頑張る女性を助けてくれるアイディアですね!
テク3:鍋やフライパンは“立て置き”がラク
null奥田さんは、鍋やフライパンは100円ショップのファイルボックスに立てて収納しています。
「鍋やフライパンは横に重ねて置いてしまうと、取り出すのが面倒に。立てて置いたほうが、サッと取り出しやすい。100円ショップのファイルボックスは洗うこともできるし、汚れが落ちない場合は新しいものに気兼ねなく変えられます」
テク4:ストック表で足りない日用品を補充
null奥田さんは日用品のストック表を自分で作成し、キッチンの見える所に貼っています。毎月5日に確認して、足りないものがあれば補充するのが奥田さんのルール。
「こうすると、ドラッグストアやスーパーで迷わないし、買い忘れもありません。何を買おうか悩む必要がなくなりました。あれこれ悩んで頭を使わずに済むようルール化しておくと、時間もお金も無駄がなくなります」
ストック表に書かれているのは、有料ゴミ袋、水切りネット、キッチンペーパー、食器用洗剤、スポンジなど。キッチン周りで必ず消耗するものなので、確かにリストにしておくと便利ですね!
以上が奥田さんのキッチン収納の家事整理術でした。
毎日使うキッチンは、いつでも使いやすいように整えておきたいもの。とはいえ、無理をしたのでは長く続きません。「自分に合った使いやすさとは一体何か?」まさに、それをシンプルに追求して、家事の手間を整理することが奥田さんの『家事整理』の魅力です。忙しい女性こそ、肩の力をちょっと抜いて、自分に合った快適なテクをみつけてみてくださいね。
整理収納コンサルタント・奥田明子さん
奥田明子・・・整理収納アドバイザー。家事整理コンサルタント。片付けがうまくできないという自身の悩みから、2012年6月に整理収納アドバイザー2級講座を受け、モノの整理の大切さを知る。2017年春より片付けのメソッドから研究した独自の『家事整理』を発案し、講座をスタート。現在は神奈川県を中心に片付けサポートや講座を開催している。ホームページ『カナエルクラシ』、公式メルマガ『働く40代女性のための片付けと家事整理でつくる私が主役の暮らし』、Instagram@oku_akiなどでアイディアを発信中。
取材・文/岸綾香