まさる流の「焼き飯」は、ひき肉&削り節で旨味アップ!
null以前、まさるさんに「ライスカレー」の作り方を教えてもらい好評だったので、今回はまさみさんや息子さんが不在の時など、ひとりでごはんをサッと済ませたい時に、手際良くパパッと作っているという「焼き飯」を教えてもらいました。
「普通はハムやベーコンを使うけど、俺はひき肉を入れるよ! あとは味がよく出るしめじとねぎ。この3つがおすすめだけど、具材はその時に冷蔵庫にあるものでなんでもいいんだ。ごはんは絶対に温かいごはんを使わないとダメだ! 冷たいごはんを炒めるとベチャッとくっついてパラパラにならないぞ。仕上げは削り節。これでさらに旨みがアップするんだよな!」(まさるさん)
「ひき肉を焼き飯に使うって珍しいね」とまさみさんも興味津々。随所にまさるさんならではのこだわりが光る焼き飯レシピ、早速作り方を見てみましょう!
【材料】(2人分)
豚ひき肉・・・120g
しめじ・・・1パック(100g)
細ねぎ・・・1/3袋(30g)
卵・・・2個
サラダ油・・・大さじ2
温かいごはん・・・400g
塩・・・小さじ1/2
しょうゆ・・・小さじ1
こしょう・・・少々
削り節・・・1袋(2g)
【作り方】
(1)しめじを切る

しめじは石突きを取り、食べやすくほぐします。
「きのこは何でもOKだけど、“味しめじ”って言うように、しめじは旨味がよく出るよ。野菜はキャベツやレタスを入れてもいいぞ」(まさるさん)
(2)細ねぎを切る

細ねぎは1cm長さに切ります。
「焼き飯には、ねぎ類を何かしら入れるとウマくなる! 今回は細ねぎを使うよ」(まさるさん)
(3)卵を溶いておく

ボウルに卵を割って、よく溶きほぐしておきましょう。
(4)豚ひき肉を炒める

フライパンを強火で熱し、サラダ油(大さじ1)を温めたら、豚ひき肉をほぐしながら炒めます。
「今回は豚ひき肉を使うけど、鶏ひき肉や豚こま切れ肉でもOK! 冷蔵庫に残っている肉を使えばいい。ハムやベーコンではなく肉を使うことで、より旨味がアップするぞ!」(まさるさん)
「焼き飯にひき肉って珍しいけど、ごはんと一緒にパラパラになりやすくていいね」(まさみさん)
(5)しめじを炒める

さらにしめじを加え、しんなりするまで炒めたら、一度具材を取り出します。
(6)卵とごはんを炒める

フライパンの汚れをしっかり拭き取り、残りのサラダ油(大さじ1)を入れて強火で熱し、溶き卵を入れます。7〜8秒置いたらすぐに温かいごはんを入れ、炒め合わせます。
「豚ひき肉としめじを炒めた後、フライパンの汚れをよく拭くのを忘れずに。このひと手間をしないと、フライパンにごはんがくっつきやすくなる。卵を入れて7〜8秒したら、すぐにごはんを入れること。温かいごはんを使った方がほぐれやすいから、冷たいごはんしかない場合は、電子レンジで温めてから使うといいよ」(まさるさん)
(7)炒めた具材を戻し入れ、味付けする

炒めた具材を戻し入れ、調味料で味付けします。塩を振り、鍋肌からしょうゆを回し入れ、こしょうを振って、ごはんをほぐしながらよく炒めましょう。
「ここで味付けするんだね。卵が美味しそう! まさる流だね!」(まさみさん)
「この焦げ目がいいんだよなぁ。焦げ目がつくと、香ばしくてウマイよ!」(まさるさん)
(8)細ねぎを入れる

細ねぎを入れて炒め合わせます。
(9)削り節を入れる

仕上げに削り節を加えます。
「最後に削り節を入れるのもポイントだ。全体の風味が和らいで、旨味がアップするよ!」
(10)できあがり!

器に盛り付けたら完成です。熱々をいただきましょう!
早速食べてみると、口に運んだ瞬間、削り節の効果で、ふわっと和風の風味が広がります。肉やしめじの旨味がごはんにしっかり染み込み、食べ飽きることのない優しい味わい。そしてごはんはパラッパラ!
焼き飯の作り方は十人十色。まさるさんの焼き飯には、まさるさんならではの知恵と経験がギュッと詰まっているのを感じました。ぜひ、長年作り続けてきた味をお試しください!
取材・文/岸綾香

小林まさみ/料理研究家。結婚後、会社勤めをしながら調理師学校に通い、料理研究家を目指し、料理愛好家 平野レミさんのアシスタントなどを経て、独立。誰でも作りやすく、家庭的なアイディアあふれるレシピにファンが多く、テレビや雑誌、書籍、企業のレシピ開発、料理教室など幅広く活躍。自身のオンラインショップ『台所用品と食「暮らしの仲間」』では、厳選した台所用品や食材を販売。『小林まさみの料理教室 ていねいな献立づくりがわかる本』(山と渓谷社)など著書多数。Instagram:@kobayashimasami.masaru
小林まさる/昭和8年生まれ。料理研究家・小林まさみの義父。定年後70才から小林まさみの調理アシスタントを務め。78才でシニア料理研究家としてデビュー。長年料理をしてきた経験から、冷蔵庫の中にある食材でパパッと作るアイディア満点の家庭料理やおつまみが得意。著書に『人生は棚からぼたもち!』(東洋経済新報社)など。88才からスタートした公式YouTube『小林まさる 88 チャンネル』も好評。