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ふんわり「鶏つくね」の濃厚照り焼き&極上つくね入りきのこ汁【小林まさみ&まさるのお助け食堂#11】

人気の料理研究家 小林まさみさんと、シニア料理研究家としても活躍する義父でアシスタントの小林まさるさんが、日々の料理の悩みを楽しく解決する連載企画。

今回は、おかずの定番、鶏ひき肉を使った「つくね」を紹介します。硬くなりがちなつくねをふんわり仕上げるコツをまさみさんが伝授。まさるさんはつくねを使った滋味深い味わいのきのこ汁を教えてくれました。

卵入りでふんわり新食感! 濃厚なたれを絡めると最高

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ごはんのおかずにも、おつまみにも、お弁当にも大活躍する「つくね」。鶏ひき肉で手軽に作れるのも魅力的ですよね。でも、なんだかパサパサしたり、硬くなったりした経験がある人も多いのではないでしょうか? そこで、今回はふんわりした食感に仕上げるコツをまさみさんに聞きました。

「鶏ひき肉だけで作ると硬くなってしまうので、卵を入れて粘りが出るまでしっかり混ぜるのがふんわり仕上げるポイントです。鶏ひき肉は、脂分と旨味が多い、鶏もも肉を使うといいですよ。また、最後に照りが出るまで煮絡めることで、濃厚でおいしいつくねになります」(まさみさん)

早速、作り方をチェックしてみましょう!

【材料】(2人分)

鶏ももひき肉・・・300g

長ねぎ・・・1/2本(50g)

小麦粉・・・適量

サラダ油・・・大さじ1

卵黄・・・2個

 

[鶏ひき肉の味付け]

しょうが(すりおろし)・・・小さじ1

塩・・・小さじ1/6

酒・・・大さじ1/2

卵・・・1個

片栗粉・・・大さじ2

 

[たれ]

しょうゆ・・・大さじ1

砂糖・・・小さじ2

みりん・・・大さじ1

酒・・・大さじ1

水・・・大さじ2

【作り方】

(1)長ねぎはみじん切りにする

まず、長ねぎをみじん切りにします。まさみさんは、長ねぎの両面を蛇腹に切ってから、端から小口切りにしてみじん切りにしています。

「縦に包丁で切り込みを入れて端から切る方法もありますが、蛇腹に切る方法だと、長ねぎが広がらず、最後までスムーズに切ることができます。今回は切る作業はこれで終わり!」(まさみさん)

(2)鶏ひき肉に味付けして、よく混ぜる

ボウルに鶏ひき肉を入れ、長ねぎ、すりおろしたしょうが、塩、酒、卵、片栗粉を入れ、粘りが出るまでしっかり練ります。

「卵を入れることで全体的にやわらかくなり、ふんわりと仕上がります。粘りが出るまでしっかり混ぜてくださいね」

(3)つくねの形を整える

バットに茶こしで小麦粉を薄く振っておきます。鶏ひき肉に粘りが出たら、手に水をつけ、8等分に分けてから、1つずつ小判型に成形します。形を整えたら、バットの上に置き、表面にも茶こしなどを使って、小麦粉を薄く振っておきましょう。

「小麦粉を振ると照りがよくなり、たれが絡みやすくなりますよ」(まさみさん)

(4)つくねを中火で5分ほど焼く

フライパンにサラダ油を中火で熱し、つくねを並べ、中火で両面を計5分ほどこんがり焼きます。焼き色が付いたらひっくり返し、反対側もこんがり焼いてください。

「このとき、調理用のカード(スクレーパー)があると便利。つくねの形を崩さず、フライパンに並べることができます。ここでしっかりと焼き色を付けることで、おいしいつくねに仕上がります」(まさみさん)

(5)たれを作る

焼いている間にたれを作ります。ボウルにしょうゆ、砂糖、みりん、酒、水を入れ、よく混ぜ合わせます。

(6)たれを加えて、照りが出るまで煮絡める

両面に焼き色がついたら火を止め、ペーパーで油を拭き取ります。ここで油を拭き取った方が、照りがよくなるそう。

作ったたれをフライパンに入れ、再度中火にかけ、スプーンでつくねにたれをかけながら、たれがなくなるまでよく煮絡めていきます。

「焦げないように気をつけながら、照りが出るまで煮絡めるのがポイントです。手前でやめてしまうと味がぼんやりしてしまうので、たれがなくなるまでしっかり煮絡めてくださいね」(まさみさん)

(7)できあがり!

器に盛り、好みで卵黄をつけていただきましょう。

ひと口食べてみると、つくねがふわふわ〜。つくねにしょうがや長ねぎが入っているので、香味野菜の風味が効いていて、しっかり煮絡めた甘辛いたれと相性抜群。さらに卵黄をつけて食べると、まるでお店の味に!

「これをつまみに飲んだら最高だな〜! ここに軟骨を刻んで入れてもいいね。焼き鳥屋に行ってつくねを食べると、大体つくねは店で手作りしているから、その店の味へのこだわりが分かるんだよ」(まさるさん)

つくね通のまさるさんも太鼓判を押す、まさみさんのふんわりつくね。このつくねを使って、次はまさるさんが特製のきのこ汁を紹介します。

鶏肉ときのこの旨味がWで溶け込む、至福のきのこ汁

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お次はまさるさんの番。まさみさんのつくねのたねを半量使って、これからの季節におすすめのきのこ汁を教えてくれました。

「きのこは今回3種類入れます。種類は何でもいいけれど、しめじはいいだしが出るので必須。いろいろな種類のきのこを入れた方が、旨味が重なり合ってウマイよ!」(まさるさん)

【材料】(2〜3人分)

つくねのたね・・・1/2量

しめじ・・・小1/2パック(50g)

舞茸・・・1/2パック(50g)

しいたけ・・・3枚(50g)

長ねぎ・・・1/2本(50g)

だし・・・3カップ

酒・・・大さじ1

しょうゆ・・・大さじ1

塩・・・小さじ1/4〜1/3

【作り方】

(1)きのこと長ねぎを切る

しめじは石突きを切り、食べやすくほぐします。舞茸は手でほぐせばOK。しいたけは石突きを切り、軸は手で割いて、傘の部分は4等分のそぎ切りにしてください。長ねぎは5mm幅の斜め切りにします。

(2)つくねと野菜を入れて煮る

鍋にだしと酒を入れ、強めの中火にかけます。だしが沸いたら、手に水をつけてつくねを8等分にし、丸めて入れます。

アクを取り、きのこと長ねぎを入れます。全体に火が通ったら、しょうゆ、塩で味を調えましょう。

(3)できあがり!

具沢山のつくね入りきのこ汁が完成! きのこたっぷりでボリュームも満点です。

「シンプルな味付けだね」とまさみさんの言う通り、味付けはしょうゆと塩だけ。だからこそ、しっかりスープに溶け込んだつくねときのこの旨味が引き立ちます。シンプルだからこそ、素材のおいしさをしみじみ感じる一杯です。

つくねのたねの作り方を知っておけば、アレンジも自由自在。これからの季節、お鍋の具材にもいいですね。つくねの照り焼きは多めに作って余ったら、冷めてもおいしいのでお弁当にもおすすめです。ぜひ試してみてくださいね!

【取材協力】

小林まさみ

料理研究家。結婚後、会社勤めをしながら調理師学校に通い、料理研究家を目指し、料理愛好家 平野レミさんのアシスタントなどを経て、独立。誰でも作りやすく、家庭的なアイディアあふれるレシピにファンが多く、テレビや雑誌、書籍、企業のレシピ開発、料理教室など、幅広く活躍。自身のオンラインショップ『台所用品と食「暮らしの仲間」』では、おすすめの台所用品や各地から厳選した食材、小林まさるの瓶詰め『まさる漬け』などを販売。料理本は『切りおき』(小学館)など著書多数。Instagram@kobayashimasami.masaru

小林まさる

昭和8年生まれ。小林まさみの義父。定年後70才から小林まさみの調理アシスタントを務める。78才でシニア料理研究家として活躍。長年料理をしてきた経験から、冷蔵庫の中にある食材でパパッと作るアイディア満点の家庭料理やおつまみが得意。著書に『人生は棚からぼたもち!』(東洋経済新報社)など。2021年に公式YouTubeチャンネル『小林まさる88チャンネル』を開設。

 

取材・文/岸綾香

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