太陽の恵みを浴びたトマトのピュアな旨味を味わえる
null子どもが大好きなトマトケチャップ。市販のものは味が濃くておいしいですが、「手作りのトマトケチャップは格別ですよ」と沼津さん。太陽の恵みをたっぷり浴びて真っ赤なトマトがおいしい季節、ぜひ自家製トマトケチャップにチャレンジしてみましょう!
「自分でトマトケチャップを作るとなると難しそうに感じますが、ミキサーにかけて煮るだけなので実は簡単なんです。トマト本来の旨味をダイレクトに感じられ、ピュアな甘味はクセになるおいしさ。手作りなので化学調味料や添加物の心配もありません。自家製ならではのやさしい味をぜひ楽しんでみてください」(以下「」内、沼津さん)
【材料】
トマト・・・3個(500g)
玉ねぎ・・・1/4個(50g)
にんにく・・・1片
オリーブオイル・・・大さじ1
塩・・・計小さじ1/2
砂糖・・・大さじ1
ローリエ・・・1枚
りんご酢・・・大さじ1
ナツメグ・・・少量
シナモン・・・少量
こしょう・・・少量
【作り方】
(1)材料を切る
玉ねぎは薄切りにし、繊維を断つように切ると甘味が出やすくなります。にんにくは半分に切って芽を取ります。トマトはヘタを取ってからざく切りにします。
「トマトは真っ赤な完熟トマトを選ぶと、甘味が増しておいしいですよ。後でミキサーにかけるのでランダムな大きさにざくざく切るだけでOKです」
(2)玉ねぎを炒めて甘味を引き出す
鍋にオリーブオイル、にんにく、玉ねぎを入れ、焦げないように弱火でじっくり炒めます。早く水分が出るように塩ひとつまみ(分量内)を振り、透明感が出て甘い香りが立つまで炒めてください。
「ここでじっくり炒めて、玉ねぎの甘味をギュッと引き出すのがおいしく仕上げるポイントです」
(3)トマトを入れる
玉ねぎに透明感が出たらトマトを入れ、水分が出るまで炒めます。グツグツしてきたら、火を止めてください。
(4)ミキサーにかける
炒めた具材をミキサーに入れ、ふたをしてペースト状になるまで攪拌します。
「種や皮も入っているので、ドロッとしたペースト状になるまでしっかりミキサーにかけてください」
(5)鍋に戻して調味料を加える
ミキサーにかけた具材を鍋に戻し入れ、砂糖、残りの塩、ローリエを加えます。ローリエは風味が出やすいように切れ目を入れてください。
(6)中弱火で煮詰める
中弱火にかけて沸騰したら、強めの弱火くらいに火を弱めます。クツクツしているけれど、沸きすぎていない状態がベストです。
白っぽい泡は「アク」なので、お玉の背でアクを寄せ、途中で2〜3回取りましょう。
「アクを取ると、なめらかでクリーミーな仕上がりになります。このひと手間でおいしさが変わりますよ」
少しずつとろみがついてきたら、そのまま半量くらいになるまで煮詰めます。
(7)スパイスを加えて味を調える
煮詰まったら仕上げにりんご酢を入れて、味を引き締めます。普通の穀物酢やワインビネガーでもOK。ナツメグ、シナモン、こしょうを加え、1〜2分煮て味をなじませたらできあがりです!
「ナツメグやシナモンは入れすぎるとキツくなるので、注意してくださいね」
(8)保存瓶に入れる
粗熱が取れたら清潔な保存瓶に入れ、冷蔵室で保存してください。冷蔵で2週間ほど日持ちします。
(9)できあがり!
これで自家製トマトケチャップの完成です。
沼津さんがオムライスを作ってくれたので、たっぷりかけて頬張ると、フレッシュなトマトの甘味が口いっぱいに広がります。素材のピュアなおいしさをじんわりと感じるやさしい味。市販のトマトケチャップは味が際立っていますが、もっとナチュラルでトマト本来の旨味や甘味をしみじみ感じます。一度食べたら市販品にもう戻れなくなりそう……!
「化学調味料や添加物などを使っていないので、安心して食べられますね。ケチャップ好きな子どもたちにもおすすめです。オムレツやパスタソースなどにも使ってみてくださいね」
トマトを大量消費できるので、家庭菜園でたくさん採れたときにもいいですね。ぜひ今年の夏は自家製トマトケチャップを楽しんでみてください!
取材・文/岸綾香
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『55分焼きたてパン 粉100gの食べきりレシピ。手も道具も汚さずパパッとかんたん』(主婦の友社)、『野菜まるごと冷凍レシピ』(主婦の友社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu YouTube 管理栄養士 沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」