弱火でじっくり加熱してふんわり仕上げて
null今回紹介するのは、イタリア風のオムレツ。イタリア料理店などでは「フリッタータ」と呼ばれているもの。ホテルで出てくるようなオムレツとは違って、フライパンに卵液を流し込んで大きなサイズで作ります。
「フライパンの大きさに合わせて、卵の量は調整してください。今回は20cmのフライパンを使います。新じゃがや新玉ねぎは加熱してから卵液の中に混ぜ込み、卵の上に彩りのきれいな春野菜をトッピング。弱火でじっくり焼き上げると、ふわふわのオムレツができますよ!」(以下「」内、小野さん)
黄色、緑、赤と見た目も華やかなので、そのままフライパンごと食卓に出せば、盛り上がること間違いなし! 早速、作り方をチェックしてみましょう。
【材料】(4人分)
新玉ねぎ・・・1/4個
新じゃがいも・・・小5〜6個(150〜200g)
アスパラガス・・・4本
ミニトマト・・・5個
卵・・・6個
塩・・・小さじ1、ひとつまみ
こしょう・・・適量
牛乳・・・50ml
粉チーズ・・・大さじ1、大さじ1(最後にかける用)
オリーブオイル・・・大さじ1
ミックスチーズ・・・30g
【作り方】
(1)野菜を切る
新玉ねぎは芯を取り、薄切りにします。玉ねぎは繊維に垂直に切ると火が通りやすく、旨味も出やすくなります。
新じゃがいもは、皮ごと1mmほどの薄切りにします。新じゃがいもは皮がやわらかいので、皮も気にせず食べられます。ぜひ、皮ごと使ってくださいね。
アスパラガスは下の硬い部分をピーラーでむき、硬い部分を2〜3cm切り落とします。ミニトマトは半分に切ります。
「春野菜はスナップエンドウやブロッコリー、ふきのとうやタラの芽など、好みのものを使ってOKですよ」
(2)卵液を作る
ボウルに卵を割り、塩(小さじ1)、こしょうを振り、牛乳を入れて混ぜ合わせます。さらに粉チーズ(大さじ1)を入れて混ぜます。
「少し卵白が残るくらい、混ぜすぎないでOK。卵はコシを切るようなイメージで混ぜるのがポイントです」
(3)新じゃがいもとアスパラガスをゆでる
新じゃがいもは3分、アスパラガスは1分ゆでます。沸騰した湯に同時に入れ、1分経ったらアスパラガスを取り出します。3分経ったら新じゃがいもを取り出し、ざるにあげます。アスパラガスはひと口大に斜めに切りましょう。
(4)玉ねぎを炒める
フライパンに新玉ねぎとオリーブオイルを入れ、強火で炒めます。塩(ひとつまみ)を振り、茶色く色づくまで炒めましょう。
「玉ねぎを炒めるときは、塩を入れると玉ねぎの甘味と旨味がグンと引き出されますよ」
(5)新じゃがと卵液を入れる
新玉ねぎが色づいたら、ゆでた新じゃがいもと卵液を入れます。強火のまま、下から全体をかき混ぜ、8割ほど固まるまでゆっくりと混ぜましょう。
(6)具材をのせ、ふたをして弱火で5分焼く
一度火を止め、ミックスチーズ、ミニトマト、ゆでたアスパラガスを卵の上にのせ、軽く卵に埋め込みます。粉チーズ(大さじ1)を振り、弱火にしてふたをし、5分焼きます。
(7)できあがり!
5分経ったら、皿に盛り付けて完成です。好みで、パセリや粉チーズ、オリーブオイルを振ってもいいですね。
食べてみると、ふわふわで中まで超しっとり! じゃがいもが入っているので食べ応えも満点。アスパラガスの食感もシャキッとちょうどいい。そしてチーズ入りの卵がとってもマイルド。いくつもの具材が混ざり合って、おいしいハーモニーを奏でています。彩りも春らしく、ごちそう感がありますね。
「フライパンが小さい場合は、卵の量を減らしてください。逆に大きい場合は薄くなるので、厚みが欲しい人は卵を増やしてくださいね」
ホームパーティーなどみんなが集まるときに、取り分けて食べるのもおすすめです。ぜひ旬の野菜を使って、試してみてくださいね。
次回は新じゃがを使った「ジャーマンポテト」を紹介します。
取材・文/岸綾香
【取材協力】
小野宗隆
軽井沢高原野菜、提携農家の産直有機野菜、無農薬野菜などを中心に使用する洋食店『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。kufuraの動画『プロが教える本格パスタレシピ』も人気。