「干ししいたけ」できのこの旨味と風味がグンとアップ!
nullkufuraで好評な小野さんのパスタ。今回は寒い季節にぴったりな、きのこをたっぷり使ったクリームパスタの作り方を教えてもらいました。
「お店ではポルチーニを使いますが、この代わりとして使えるのが“干ししいたけ”。ポルチーニは価格が高いですが、干ししいたけなら家庭でも使いやすいですよね。
しいたけは干すとグルタミン酸などの旨味成分が増して、グンと旨味がアップします。ソースに干ししいたけを加えることでいいだしが出て、香りも濃く華やかになりますよ。干ししいたけじゃなくても、乾燥したきのこなら何でもOKです。
生のきのこはいくつかブレンドして使うことで、より複雑な味わいに仕上がります。きのこの種類は何でもよいので、お好みのものを使ってくださいね」(以下「」内、小野さん)
和風のイメージの強い干ししいたけですが、こんな使い方があったとは! 早速、作り方をチェックしてみましょう。
【材料】(2人分)
パスタ(スパゲッティーニ)・・・2人分(180〜200g)
干ししいたけ・・・10g
水・・・200ml
しめじ・・・1パック
エリンギ・・・大1本
舞茸・・・1パック
玉ねぎ・・・1/2個
オリーブオイル・・・大さじ4
塩・・・ひとつまみ、ふたつまみ
にんにく(すりおろし)・・・小さじ1
白ワイン・・・大さじ1
生クリーム・・・200ml
しょうゆ・・・小さじ1
こしょう・・・少量
粗挽き黒こしょう・・・適量
粉チーズ・・・適量
イタリアンパセリ・・・適量
【作り方】
(1)干ししいたけを水で戻す
干ししいたけは手でちぎり、水に5分ほど浸けて戻します。
「しいたけは干すことで旨味成分がアップするので、隠し味に入れて、旨味と風味を底上げします」
(2)きのこと玉ねぎを切る
今回きのこはしめじ、エリンギ、舞茸の3種類を使用。しめじは石突きを切り落とし、手でほぐします。エリンギは乱切りや薄切りなど、食べやすい大きさに切ります。舞茸は食べやすい大きさに手でほぐしましょう。玉ねぎは薄切りにしてください。
(3)玉ねぎを炒める
フライパンにオリーブオイルを入れ、玉ねぎを炒めます。玉ねぎを炒めるときは、塩をひとつまみ入れると、早くしんなりしますよ。フライパンが温まったら中火にしてじっくり炒め、玉ねぎの甘味を引き出しましょう。
(4)きのこを炒める
玉ねぎの端が茶色く色づいてきたら、きのこを投入! 塩をひとつまみ入れるときのこの水分が出て、早くしんなりしてきます。
(5)にんにくと白ワインを入れる
きのこに焼き色がついたらおろしにんにくを入れ、全体を混ぜ合わせます。にんにくの香りが立ってきたら白ワインを入れ、軽くソテーしてアルコールを飛ばします。
(6)戻した干ししいたけを入れる
戻した干ししいたけと戻すのに使った水も一緒に入れます。さらにきのこからも水分が出てくるので、少し水分が残るくらいまで煮詰めます。
(7)生クリームとしょうゆで味付け
煮詰まったら生クリームを入れ、隠し味にしょうゆを加えます。沸いたら味見をして、必要なら塩、こしょうで味を調えてください。今回は、塩はふたつまみ、こしょうは少量加えました。ソースができたら一度火を止めましょう。
(8)パスタをゆでて加える
パスタを表示より1分短くゆでます。ゆであがったら、パスタを先ほど作ったソースに入れ、ゆで汁(分量外)を100ml加え、1分ほど全体をなじませます。味見をして、必要なら塩、こしょうで味を調えます。
(9)できあがり!
皿にパスタを盛りつけ、粗挽き黒こしょうと粉チーズを振り、刻んだイタリアンパセリを散らしたら完成です。
盛り付けている時点で、既にきのこがふわっと華やかないい香り。口に入れた瞬間、確かにきのこの風味がしっかり! クリームソースにきのこのだしがたっぷり溶け込んで、とっても濃厚です。干ししいたけのパワー、お見事! 粗挽き黒こしょうを多めに振ると、味が引き締まって大人の味になりますよ。
クリームソース以外でも、スープやおみそ汁など、きのこの旨味をより濃厚に効かせたいときは、ぜひ干ししいたけなど乾燥したきのこを使ってみてください。
次回は、具沢山で作り置きできる「ミネストローネ」を紹介します。
【取材協力】
小野宗隆
軽井沢高原野菜、提携農家の産直有機野菜、無農薬野菜などを中心に使用する洋食店『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。kufuraの動画『プロが教える本格パスタレシピ』も人気。
取材・文/岸綾香