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ふっくら仕上がる「サーモンのムニエル」!イタリアンシェフが失敗しない焼き方教えます

東京都千駄ヶ谷にある隠れ家的イタリア料理店『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ・小野宗隆さんに、おうちで楽しむイタリア料理を教えてもらう連載企画【プロが教えるおうちイタリアン】。

15回目は、シンプルなレシピゆえ難しくもある「サーモンのムニエル」について教えてもらいました。失敗しない焼き方のコツを動画で分かりやすく、小野さんが解説してくれます。

バターとオリーブオイルのW使いなら焦げにくい!

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料理の基本でもある「ムニエル」は、粉をはたいて焼くだけと、とってもシンプルですが、それゆえバターで粉が焦げてしまったり、失敗しがちな料理でもあります。そこで、焦がさず上手に火を通す方法を小野さんに聞きました。

「バターだけだと焦げやすいので、オリーブオイルを半分混ぜるといいですよ。オリーブオイルを加えると、焦げづらくなるうえ、オリーブオイルの風味も加わって、より豊かな味わいになります。泡立ったバターをかけながら焼くと、皮もパリッと香ばしく仕上がるんです。

さらに、強火で焼くと焦げやすいので弱火でじっくり焼き、ふたをして中まで火を入れます。ふたをして蒸し焼きにするので、中はふっくら仕上がりますよ」(以下「」内、小野さん)

バターとオリーブオイルのいいとこどりで、これなら上手に焼けそうですね! 早速、作り方を見てみましょう。

【材料】(2人分)

サーモン・・・2切れ(150g×2)

塩・・・適量

こしょう・・・適量

薄力粉・・・適量

バター・・・30g

オリーブオイル・・・大さじ2

玉ねぎ・・・1/4個

トマト・・・1個

にんにく(すりおろし)・・・小さじ1

白ワインビネガー・・・大さじ2

パセリ・・・適量

【作り方】

(1)サーモンに薄力粉をまぶす

サーモンの両面に強めに塩、こしょうを振り、薄力粉を全面に薄くまぶします。

(2)バターを溶かして、サーモンを入れる

温めたフライパンにバターとオリーブオイルを半量ずつ入れ、バターが溶けてきたら、サーモンの余分な薄力粉をはたいて、皮目から入れます。

「オリーブオイルを入れると、焦げにくくなり風味も豊かになります。分量は1:1がおすすめ。粉が多すぎると焦げやすいので、よくはたいて余分な粉を落としてください」

(3)弱火で3分ほど焼く

焼くときの火加減もポイント。「強火だとバターが焦げるので、弱火でじっくり焼いて」と小野さん。

ベストな火加減は、バターがふつふつと泡立つくらい。バターの泡をサーモンに回しかけながら焼きつけます。最初はいじらず、皮の下に油を回しながら、弱火で3分ほど焼きましょう。

サーモンの下部分1/3くらいまで火が通ったら、ひっくり返します。

(4)ふたをして弱火で6分ほど焼く

ひっくり返したら、弱火のままふたをして、6分ほどじっくり焼きます。

「ふたをすると早く火が通り、中がふっくら仕上がりますよ」

(5)玉ねぎ、トマトを切る

焼いている間にソースの材料を切りましょう。玉ねぎはみじん切りに、トマトは1cmの角切りにします。

(6)バターをかけながら焼く

仕上げにスプーンでバターをかけながら、バターの風味をサーモンにたっぷりまとわせます。

「火が強いと泡が消えてなくなってしまいます。泡が消えないくらいの弱火で焼くと、風味も飛ばず上手に仕上がります」

ふたをして蒸し焼きにしたので、皮が水分を含んでいるため、仕上げに皮を焼いてパリッと仕上げます。

サーモンの横を触って弾力がしっかりあり、皮を触ってパリッとしていればOKです。油を切って、皿に取り出してください。

(7)ソースを作る

サーモンが焼き上がったら同じフライパンでソースを作りましょう。

サーモンを焼いたフライパンに、すりおろしたにんにく、トマト、玉ねぎを入れます。塩、こしょう各少量(分量外)を振り、さっと軽く火を通します。

白ワインビネガー(酢やレモン汁でも◎)、刻んだパセリを入れたら、パセリの風味が飛ばないよう、すぐに火を止めてください。味見をして、必要なら塩、こしょうで味を調えたらOKです。

(8)できあがり!

皿にサーモンを盛りつけ、葉野菜やレモン(分量外)を添え、ソースをたっぷりかけたら完成です。

食べてみると、皮はパリパリなのに、中はしっとりふっくら! バターをかけながらじっくり焼いているので、バターがサーモンに濃厚に絡んで、たまらないおいしさです。パリッとした皮とふわふわの身、食感のコントラストも絶妙で、さらにさっぱりと酸味の効いたソースが相性抜群。レモンをぎゅっと搾って食べてもいいですね。

秋鮭が旬の季節なら、生鮭で作るのもおすすめ。ソースを作るのが面倒な場合は、しょうゆを少しかけてバターじょうゆ風味にしてもおいしそう。この機会に焼き方のコツを、ぜひマスターしてみてくださいね。

次回は、濃厚激ウマな「きのこクリームパスタ」を紹介します。

【取材協力】

小野宗隆

軽井沢高原野菜、提携農家の産直有機野菜、無農薬野菜などを中心に使用する洋食店『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。kufuraの動画『プロが教える本格パスタレシピ』も人気。

取材・文/岸綾香

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