子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

汚れた「L.L.Bean」のトートバッグの洗濯には「固形せっけん」で「こすり洗い」がベスト

軽くて丈夫なキャンバス地のトートバッグ。中でも元祖『L.L.Bean(エル・エル・ビーン)』の「ボートアンドトートバッグ」を使っている方は多いはず。キャンバス地は使い込むうちになじんで、だんだん使いやすくなるんですよね。

一方で、汚れが気になるという面も。筆者が4年愛用する『SHIPS』コラボの「ボートアンドトートバッグ」も、黒ずみや皮脂汚れが目立ってきました。そこで『L.L.Bean』の公式サイトを参考に洗おうと思ったら……。

公式サイトによると…

null

『L.L.Bean』の公式サイトには下記の様に説明がありました。

“汚れが目立つ箇所のみ部分洗いされることをおすすめします。丸洗いされるとハンドルのカラーが色落ちする可能性がございます。また、生成りの風合いが損なわれたり自然乾燥の際にカビが発生する等も懸念されるため、弊社といたしましては丸洗いを推奨しておりません。”

部分洗いはOKのようですが、何を使って洗えばよいかは書いてありません。

そこで、これまでの洗濯経験を思い出し、身近にあるものだけでキレイにしてみました。

用意した洗濯グッズ

null
左から「重曹」「歯ブラシ」「固形石けん」。

用意したものは3つ。

  • 重曹
  • 歯ブラシ
  • 固形石けん

すべて最寄りの100円均一(筆者は『ローソンストア100』)でそろえました。

固形石けんは特別なものではなく、手や体を洗う、弱アルカリ性の普通のもの。重曹は溶かしても使える粉タイプです。固形石けんや重曹などのアルカリ性のものは、皮脂汚れを落とすのに向いています。

歯ブラシは、毛先が大きくてかたいものを選びました。これは汚れがひどい場所をこするために使います。

洗っていきましょう

null
A4サイズがゆうに入るミディアム。

洗う前に、全体の様子をチェック。ぱっと見は、そこまで汚れていないように見えますが……。

シンクなど水が張れる場所で汚れを落としたい場所を濡らす。

水に濡らした途端、汚れている箇所が茶色に変色しました。これには驚きましたが、落とすべき場所がわかりやすくなり、かえってありがたい(?)というもの。

ちなみに汚れている場所が少しなら部分的に濡らせばよいですが、今回は全体的にキレイにしたいので、丸ごと濡らしました。どうか色落ちしませんように……。

ガンコな皮脂汚れ「ハンドル」

どうしてもついてしまう皮脂汚れ。

さっそく、ハンドルから洗っていきます。

手持ちトートバッグの宿命でしょうか。素手で握ることの多いキャンバス地全体が、茶色っぽく変色。皮脂汚れが全体的についています。

(1)固形石けんを直接汚れにこすりつける。
(2)歯ブラシでこすり、ぬるま湯で洗い流す。
(3)左が洗ったほう、右は洗っていない。

まず、固形石けんで汚れた面をこすり、さらに歯ブラシでこすった後、ぬるま湯で洗い流してみました。ぬるま湯にしたのは、皮脂汚れをより落としやすくするためです。

1回目では、あまり落ちた感じがしませんでした。そこで、次は水を加えてペースト状にした重曹をキャンバス地につけ、歯ブラシでこすり、もう一度洗い流してみることに。

(4)重曹をペースト状にしてつけ、こする。
(5)ぬるま湯で洗い流した。左が洗ったほう、右は洗っていないほう。

うーん、1回目よりは落ちたような? でも、全体的に生地は茶色なままで、どうもキレイになった気がしません。

そこで奥の手! 「食器用洗剤」を使ってみることに。

固形石けんと同じく弱アルカリ性の食器用洗剤。筆者はスニーカーや上履きなどを洗うときに使っているのですが、真っ黒な子どもの上履きもキレイになります。おそらく皮脂汚れに強いはず! そこで、ものは試しに投入してみました。

「食器用洗剤」。
石けんよりも泡立つ。
ぬるま湯で洗い流したところ。

3度目のトライ。食器用洗剤をつけた歯ブラシでよ〜くこすり、ぬるま湯で洗い流してみましたが……2回目とのちがいがわかりません。

もうこれは、アレコレ試すよりも、最初に用意した「重曹」「歯ブラシ」「固形石けん」の3つでどれだけキレイになるかレポートしよう! そう決めて、どんどん洗っていくことに。

左が3度洗い。右が一度洗い。

3度洗っても見違えるような洗い上がりにはならなかったため、もう一方のハンドルは一度洗いでOKとすることに。固形石けんでこすり、さらに歯ブラシでこすった後、ぬるま湯で洗い流すという一連の流れで終了。

比べてみると、あまり違いがありません。

黒ずみやカビらしきものがある「表面」

体によくあたる裏の面にカビのようなものを発見。

次に、全体的にうっすらとくすんでいる表面をキレイにしてゆきます。モノグラム(刺繍)のついていない方の表面には、カビのような黒ずみが見つかりました。これは、是が非でも落としたい。

なぜならこういうベーシックなアイテムこそ、清潔感が大事。大人が持つなら、なおのことです。

 

(1)固形石けんで全体的をこする。
(2)歯ブラシでこする。
(3)ぬるま湯でよくすすぐ。

色のついた生地とモノグラムを避け、ハンドルと同じく全体的に石けんでこすり、さらに歯ブラシでこすり、ぬるま湯ですすぎます。洗う面が大きいので、石けんでこするだけでも結構大変。すすぎも、すすぎ残しがないかしっかりチェックしながら進めます。

石けんに黒ずみが。

洗うまで、くすんでいるものの、そこまで汚れていないんじゃない?と呑気に思っていたのですが。こすっている固形石けんをふと見ると、けずれた石けんが黒ずんでいる……。結構汚れているんですね。

 

カビのようなものが気になっていた箇所。
ぬるま湯で洗い流したところ。

カビのような黒ずみは、とくに気合いを入れてこすりましたが、洗うのは一度のルールはそのまま。洗い流してみると、おっ? 結構キレイになったような?

シミやほこりなどがたまった「内側」

内側にはシミや汚れが。

最後はトートバッグの内側です。見ると、小さなシミや汚れが点々とついています。

うっかりこぼしたアレコレや、ごみ、ほこりなどで、どうしても汚れるんですよね。他人からは見えない場所かもしれませんが、毎日使う自分だってキレイなほうが気持ちいいに決まってます。

(1)裏返す。
(2)固形石けんをつけ、歯ブラシでこする。
(3)ぬるま湯でしっかりすすぐ。

まず、内側を洗うにあたって裏返したのですが、キャンバス地ってかたいですね。なかなか力がいりました。裏返したら、ほかと同じように全体を洗い、しっかりすすぎます。

水に浮かぶごみや汚れ。

すると、排水溝へ流れる水に、細かいごみや油汚れのようなものが……。タフなバッグなので、仕事に遊びにキャンプにとあちこち連れ回していたのですが、こんなに汚れていたんですね。これまで洗わなくてごめん!

ぬるま湯で10〜20分ほど「つけ置き」

今回は重曹を50gほど溶かしてみた。

最後にダメ押しで、重曹を溶かしたぬるま湯に15分ほどつけました。

この工程、色落ちが不安な場合はやめたほうがよいと思います(メーカーのホームページでも推奨されていません)。筆者はなるべくキレイにする方法を模索したくて、今回はあえてトライしてみました。

洗濯機でごく軽く「脱水」

脱水した時間は1分。

乾きが悪いとカビの原因になりそうなので、ごく軽く脱水することに。筆者は、洗濯機の脱水モードを使用して、最短の1分だけ脱水しました。

シワを伸ばして「陰干し」

筆者は室内干しで温風乾燥。

最後に、しっかり乾かします。

脱水が終わったトートは、少しクタッとした様子。できる限りシワを伸ばし、ハンドルを物干しに吊るして乾かします。キャンバス地が丈夫だから、自重だとこれ以上シワが伸びません。中に重いものを入れてみてもよかったか?

干す場所は、天気のよい日なら外で陰干ししもよさそうですが、季節は冬。寒さで乾きにくいことを想定して、筆者はお風呂についている室内干しの温風乾燥を利用しました。

自宅で洗ってみた結果!

null
乾燥まで終わったトートバッグ。

数時間後、しっかり乾いたトートバッグがこちら!

干すときにがんばって伸ばしたものの、キャンバス地にはシワが入ってしまいました……。これがメーカーの言っていた「生成りの風合いが損なわれる」なのかも。アイロンをかけたら少しはマシになるのでしょうか?

ただ全体的にくすみが取れて、白さを取り戻したような? 細かくチェックしていきましょう。

濡れていたときは茶色かったハンドルが白さを取り戻した。
心配していたモノグラム(刺繍)の色落ちはなし。
カビのような黒ずみは取れた!
内側のシミは落ち切らず。

驚いたのは、ハンドルがかなりキレイになったこと。3度洗いも一度洗いもそこまで仕上がりは大きく違わなかったです。

また、心配していた色落ちも、今回は見られませんでした。ああ、よかった!

カビのような黒ずみも、すっかりキレイに。ただ、内側の茶色のシミは、あまり落ちませんでした。ここは内側なので、思い切ってシミ取りを使ってみてもよかったのかもしれません。ただ、生地を傷める可能性もあるため、いちかばちか……。

『L.L.Bean』のトートバッグを洗うには「固形石けん」がベスト

null

愛用のトートバッグを洗ってみた結果、L.L.Beanのトートバッグを洗うのにおすすめな洗剤は、100円均一でも手に入る「固形石けん」。そして洗い方は「固形石けんでこする→歯ブラシでこする→ぬるま湯ですすぐ」というシンプルな方法でした。

洗うのにかかった時間は1時間弱。大切なバッグを、もっと長く、もっと気持ちよく使うために。時間を見つけて、洗ってみませんか?

ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載