できる限り早く乾かして「浴室乾燥機」を賢く使おう!
null浴室乾燥機は部屋干しよりも早く乾いて便利ですが、電気代(ガス代)が気になりますよね。さらに、バスタオルや綿の衣類など、浴室乾燥機を数時間かけたはずなのに、スッキリ乾いていないことも……。せっかく便利なのに、使いこなせないのはもったいない!
「実は浴室の使い方や干し方のちょっとしたコツで洗濯物が乾くスピードはアップします」と大貫さん。
浴室乾燥機を使って、少しでも早く乾かす方法はズバリ2つ。
(1)浴室内の水分をできるだけ除くこと
(2)洗濯物に効率よく風が当たるように干すこと
それでは、詳しく解説していきます。
テク1:浴室内の水分を除き、窓と扉を閉める
浴室内に水分があると湿度が上がり、効率よく乾きません。
「浴槽にお湯が残っている場合はふたを閉める、またはお湯を抜いてから使用して。余裕があれば、入浴直後で壁や床が濡れている場合は、タオルで軽く拭いたり、スクイージーで水滴を落とすといいですね。
さらに、温風が逃げないよう浴室の窓と扉は閉めましょう。使用時もあまり開閉しない方が、浴室の温度を高い状態でキープできます」(以下「」内、大貫さん)
テク2:厚手のものは温風が当たる位置に!
さらに、衣類を干す位置にも工夫が必要です。
「浴室乾燥機を使用する際、バスタオルや厚手のパーカー、デニムなどは温風の吹き出し口に近い中央にかけると効率よく乾かせます。Tシャツや下着など薄手の衣類は端に配置して。
その際に衣類と衣類の間を5〜10cmほど離して干すと、風の通り道ができて早く乾かすことができます。吊り下げパイプが2本ある場合は、2本使用して洗濯物の間隔をあけた方が早く乾きます。1本しかない場合は、洗い場側に設置した方が早く乾きますよ」
アイテム別に乾きやすい干し方をしよう!
null洗濯物の種類は千差万別。形や生地、大きさによって乾くスピードはそれぞれ違います。そこで、アイテムに合わせて干し方を変えると、より早く干すことができます。部屋干しや浴室乾燥機で乾かす際は、アイテム別に干し方を変えてみるのもおすすめです。
シャツやブラウスは襟を立てて干す
「シャツやブラウスは重なっている部分が乾きにくいので、襟を立てた方が早く乾きます。部屋干しするときは、洗濯物が飛んでいく心配がないので、ボタンは留めずにそのまま干してOKですよ」
パンツは中に風が通るよう筒状にして干す
パンツはウエスト部分をピンチで留めて、はいている状態と同様に筒状に干します。
「中が空洞になるので、風が通りやすくなり、早く乾きます」
フード付きパーカーは「幽霊干し」でスピーディーに
フード付きパーカーは、綿素材の厚手のものが多く、乾きにくいですよね。ハンガーを3本使い、身頃、帽子、両腕をそれぞれにかけます。まるで幽霊のようなポーズ(笑)
「重なって乾きにくいフードと脇の下にも風が通り、早く乾きやすくなります」
そして、乾きにくさNo.1のバスタオルは、前回詳しく紹介していますので、こちらの記事を参考にしてみてください。
ちなみに気になる浴室乾燥機の電気代ですが、消費電力が1.25kWの製品で2時間半~4時間の自動乾燥運転をした場合、電気代は1回あたり約84~135円。毎日1カ月間使用すると約2,300~4,200円程度になります。(昨今の電気代の値上げで変動している可能性があります)
乾燥時間を短縮できれば電気代の節約にもなり、生乾きの悩みも解消! ぜひ効率よく乾かして、梅雨どきもスッキリ過ごしましょう。
取材・文/岸綾香
【取材協力】
大貫和泉
約20年、洗濯用洗剤などの製品開発、調査に携わり、そこで得た豊富な経験や知識を生かし、ライオン株式会社のお洗濯マイスターとして各メディアなどで活躍。主婦や母親の立場から、女性ならではの目線で日々の洗濯に役立つ情報を伝えている。