子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

整理収納アドバイザー1級の私がオススメ!夏休みこそ、親子で「子どもグッズの片付け」に没入しよう【#19】

旅エッセイストの国井律子です。今回の連載「無駄のない暮らし」は、時間のある夏休みこそ、お子さんと一緒に片付けしてみたらーという内容です。

なかなか普段は「時間がないから」とか、「いま面倒くさい」とか、後回しにしてしまうお子さん周りの片付け。けれど使い終わった教科書やノート、図工の授業のたびに持ち帰る制作物、「何これガラクタ!?」と大人は思ってしまうけど子どもにとっては宝物なお友だちからのプレゼントなど、気づけばどんどん増えていくお子さん周りのグッズですね。長い夏休み、ご家族一緒に見直してみて、スッキリさせてみてはどうですか。

STEP【1】荷物を全出しする

null
長い休みこそモノを見直し、減らすチャンスです!

まずは、長男のモノ、次男のモノと分けて、荷物を床に広げます。引き出しからはみ出したりゴチャゴチャしているとはいえ、まだ生まれて11年と6年です。大人に比べたら全然少ない。

「整理収納アドバイザー」的方法だと決してジブンが手出ししたり、勝手にヒトのものを捨てたりはしません。子どもたちにファシリティト(促し)していくだけ。ついイロイロしたくなってあげたり、意見が衝突して「そんなゴミみたいなもん、なんでいつまでも取っておくのよー」とイライラしがちですが、そこはグッとこらえて気長に取り組んでくださいねー。

STEP【2】要るモノと要らないモノに分ける

null
左が次男いわく「捨てる」トミカ。ちょっと少なくない~? なんて気持ちはグッとこらえて、「ちゃんと分けられてえらい!」と、スモールステップで褒めてあげてくださいね。
仕分け終わったら、ウエットティッシュで「洗車」を始めた次男です。「いいねぇ、モノを大事にしてカッコイイ!」と、それこそたっぷり褒めます。

まず最初に「おもちゃ箱からはみ出さない分だけね」ということをハッキリ伝えます。また、私が手出しするのではなく、ジブンで取捨選択するように仕向けます。「捨てなさい」のワードは、一気にその場の空気が悪くなるので決して言いません(笑)。

壊れているモノ」は当然捨てるとして。
ダブっているモノ」もひとつに絞ります。わが家の場合、定期検診で通っている歯医者が施術後“がんばったご褒美”としてどさっとオモチャを用意してくれています。「1 個持ち帰ってOK」というお楽しみタイムがあるのです。次男は毎回同じオモチャを選びがちなので、同様の救急車のミニカーが4台もあったのです。一番キレイな1台に絞ってもらい、残りの3つは「ありがとー、バイバーイ!」とふたりで言い合い捨てました。
それから「飽きてしまったモノ」や「年齢に合わないモノ」も「このオモチャ、ずいぶん赤ちゃんだねー」などと言いながら、仕分けていくよう促していきます。

次男はサバサバ系の性格で、「そんなに捨てちゃっていいの?」とこっちが焦るくらいあざやかにゴミ袋に放り投げます。
ちょっと待ったー! これは私たちの思い出でもある! という、一緒に描いた絵がいろいろ載っているノートまで捨てようとするのであわてて引き留めました(笑)。

生まれてまだ6年、「思い出」ってどんなものか、よくわかっていないというのもあるのでしょう。でも、年を重ねたらとくに「思い出」は手放しづらくなるものです。だからいまこのくらいバサバサ手放すクセを身に付けた方がいいのかもしれないですね。

STEP【3】荷物の量を決定

null
サバサバ系の次男の一方で、長男は「粘着系」……。兄弟でまったく性格が違いアニキは捨てられない男。ずっと落ちつきなく部屋をウロウロ……。
長男の引き出しは常にパンパンです。でもキチンと収納はしていたので、かろうじて「ゴミ屋敷風」ではない。ギリギリだけどね(笑)。

長男の引き出しから出てきたのは、友だちからもらった書き殴ってあるメモ、遠足のしおり全部、グチャグチャな折り紙、すべて取ってあるのです。

しかしながら今後、人生の荷物はもっと増えていきます。傷が浅いうちにいまいちど軌道修正。ただ全部はガンガン捨てません。もちろん私が勝手にも捨てません。私がゴミだと思うモノでも、彼にとっては宝物かも知れないから。以下のルールをふたりで決めました。次男ともちょっとかぶりますが、とりわけ「紙のモノ」を取っておきがちな長男なので、このポイントは強調して。

  • 基本的に紙のモノは全捨て
  • 用途がかぶっているモノ、壊れているモノも捨てる
  • 宝物は以下の収納に入るだけ。はみ出すようなら何か捨てる。これ以上は増やさない!
「ファイルに入るだけ」と、ルールを決めた。でもまたすぐ「リバウンド」してしまいそうなので、しばらくは定期的なチェックは必要です。

私が「全捨て」と口酸っぱくいう紙のモノですが、「どうしても」という宝物は左側のファイルに入れました。ちなみに次男はこういうの全部捨てていましたけど。
「思い出の固形物」(イベントなどでもらったマグネットとかボールペンとか)は右の袋に納めました。

スッキリ片付きました!

null
兄弟の不要物です。意外と少なかった。本心を言うならもっと捨てたかった(笑)。
ゴミのなかには「生首」も! これは次男の幼稚園制作物。「首が取れちゃって壊れてるから捨てるー!」とジブンでポイっとしていました。イイゾ。

ところでわが家は子どもたちの収納は洋服類はのぞいて、リビングに2カ所あります(洋服類は子ども部屋のクローゼットです)。

ランドセルラックの引き出しや棚にはオモチャや宝物など。
ふたりは毎朝「ダイニング学習」しています。長男の席の後ろにあるスペース(収納上と棚の左下)には学習のモノを収めています。

制作物「どうする?」問題

null
厳選した制作物は子ども部屋の壁にディスプレイ。「イケア」のスコーディスシリーズを組み合わせて作りました。
造形モノの作品は、私の書斎コーナーとリビングの仕切り棚に飾っています。
そういえばこちらも! 本当はこの「イケア」のホワイトボードは子ども専用のカレンダーを貼っていたのですが、いつのまにか制作物コーナーに。原色……(笑)。

制作物はゴチャゴチャするから基本「全捨て」にしたいところですが、せっかく一生懸命作ってきたのと、ふたりの製作魂を奮い立たせるため、「“これは飾りたい”と母さんに思わせるとびきりのモノを、気合い入れて作ってこい!」と言っています。作品は、かなり頻繁に入れ替えています。

思い出の品をバサバサ捨ててしょんぼりしてしまった長男には、「福の神が来られるスペース空いたね? 今度なんか買ってあげるよ!」と約束したのでした。繊細くんには「フォロー」もお忘れ無く……(笑)。

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載