Q1:災害初期を乗り切るための最低限の備蓄量は?
nullまずは、備蓄の基本のキ。災害初期を乗り切るための“最低限の備蓄量”は次のうちのどれ?
【A】1日分×家族の人数分
【B】2日分×家族の人数分
【C】3日分×家族の人数分
半数の人が正解するも実践できているのは…
null正解は【C】の「3日分×家族の人数分」。3日分という数字の根拠は、大規模災害発生時には人命救助のリミットである3日間(72時間)は人命救助が最優先されてしまうためだといいます。
「トクする!防災」プロジェクトが、20代~40代の女性600名を対象に行ったアンケート調査によれば、備蓄には「3日分×家族の人数分」が必要ということは、およそ半数の46.8%の人が知っていたとのこと。
ただし、実際に、その量を備蓄できているかという質問に対しては、「十分できている」「それなりにできている」と回答した人はわずか2割ほどで、実に8割近い79.2%が「あまりできていない」「全くできていない」と回答しています。
Q2:4人家族が備蓄すべき水の量は?
null「3日分×家族の人数分」といわれても、どれくらいの分量なのか、ピンとこない人も多いかもしれませんね。
では、まずは人間の生命維持に欠かせない“水分”から具体的に見ていきましょう。4人家族(大人2人、大学生1人、高校生1人)の場合、備蓄に必要な水の量は何リットルでしょうか?
【A】12リットル未満
【B】24リットル未満
【C】36リットル未満
【D】36リットル以上
4人家族の必要最低量はなんとケース●個分!
null正解は【D】の「36リットル以上」。大人1人あたり1日に必要な水の量は3リットル。4人家族の場合、“1人3リットル×3日間×4人分”という計算で36リットルが最低ラインということです。
36リットルといえば、2リットルのペットボトル18本分! 6本入りのケース3個分に相当します。また、4人ではなく3人家族であれば、27リットル、夫婦2人でも18リットルが必要です。
ちなみに、「トクする!防災」プロジェクトのアンケート調査によれば、4人家族で36リットル以上必要だと回答したのは、およそ4人に1人の24%にとどまっています。
Q3:4人家族が備蓄すべき米の量は?
null次は、食料について。4人家族(大人2人、大学生1人、高校生1人)の場合、備蓄に必要なアルファ化米・レトルトご飯の量は何食分?
【A】12食未満
【B】24食未満
【C】36食未満
【D】36食以上
正答率は高めだけれど行うは難し?
null「3日分×家族の人数分」という知識を応用すれば、Q2よりは正解を導きやすかったかもしれませんね。“1日3食×3日間×4人分”という計算で、【D】の「36食以上」が正解です。
ちなみに、「トクする!防災」プロジェクトのアンケート調査では、およそ4割の人が、4人家族で36食以上必要だと回答しました。
とはいえ、アルファ化米・レトルトご飯を36食分というと、かなりの保存スペースが必要。実際にそれだけ備蓄できているのは少数派かもしれませんね。
避難生活に不可欠なのに意外と見落としがちなものとは?
nullさて、Q1で「十分に備えている」、「それなりに備えている」と答えた人に対して、どんなものを備蓄しているのかについて尋ねたところ、回答結果は以下のように。
備蓄できているものTOP3は「水(83.2%)」、「ティッシュペーパー、除菌ウェットティッシュ(77.6%)」、「トイレットペーパー(72.0%)」。
このうち、ティッシュやトイレットペーパーは、防災のために特別に……という意識がなくても、自然と備えている人が多いかもしれませんね。
他方で、「寝袋(15.2%)」、「うがい薬、マウスウォッシュ(25.6%)」、「携帯電話の予備バッテリー(30.4%)」まで備えているのは少数派のもよう。
なかでも、見落としがちなのは、「うがい薬、マウスウォッシュ」。「トクする!防災」プロジェクトの資料によれば、「うがい薬、マウスウォッシュ」は、災害が発生してからインフラが復旧するまでの間、生活を続ける上でとても重要とのこと。避難生活では水不足などにより、口腔ケアがおろそかになり、むし歯や歯周病などが生じやすくなるためです。
断水により通常の歯磨きが難しい状況を想定して、水を必要としない「うがい薬・マウスウォッシュ」を備蓄しておきましょう。
水、米だけじゃなくこれらも備蓄しておきたい!
nullさらに、Q1で「十分に備えている」、「それなりに備えている」と答えた人に対して、水や米など必要最低限の飲食物以外に、健康を維持するための飲食物を備蓄しているかどうか尋ねたところ、なんと半数近くの人が「備蓄できていない」と回答。
「トクする!防災」プロジェクトの資料によれば、過去の災害において、支援物資はおにぎり、パン、カップ麺などの炭水化物の食物が主であるため、ビタミンやミネラル、食物繊維が不足しやすくなるとのこと。
避難生活においても栄養が偏らないように、栄養補助食品、野菜ジュース、サプリや粉末青汁などはぜひ備蓄しておきたいですね。
とりわけ野菜ジュースは、ビタミン等の栄養を摂取できるだけでなく、アルファ化米を戻すときに活用できたり、調理の工夫に活用できたりするという点でオススメとのことです。
備えあれば憂いなし。万が一、災害に見舞われた際に「あれがない!」「もっと準備しておけば……」ということにならないよう、この機会にご家庭の備蓄状況をぜひ見直してみましょう。
※ 日本気象協会推進「トクする!防災」プロジェクト調べ
【参考】