2014年に生まれた日本版「NISA」
NISAが日本でスタートしたのは2014年1月のこと、今から約4年前です。
「貯蓄から投資へ」という世間の流れの中で、投資で出た利益の税金を軽減しようとはじまりました。
通常、私たちが投資をして生まれた利益や配当からは、20%の税金がかかります。そこで、NISA口座を利用すると、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が、ありがたいことに非課税になるという制度なのです。
現在は、120万円までが非課税枠となっていて、株や投信信託の配当、譲渡益などが非課税対象になっています。
私たちに身近な金融商品もしっかり「税金」が取られている!
投資はまだしたことがなくて……、ちょっとハードルが高いという方もいらっしゃるでしょう。では比較として、私たちが普段使っている“預貯金”の税金について考えてみましょう。
口座にお金があると、普通預金、定期預金ともに利息がついていると思います。かつて景気のいい時代には、金利も高く、利息がしっかりついていたのでわかりやすかったかもしれませんが、最近はあまりの利息の低さに、これが利息かと気がつかないという方もいるかもしれません。
でも、私たちが受けとっている“利息”からは、実はしっかりと20%もの税金が取られています。
現在の金利水準から、例えば、年0.02 %の金利がつくところで計算してみます。
100万円を1年間預けたとすると、1,000,200円になります。1年間で200円の利息になる計算ですが、そこから20%の税金がかかりますので、手元に残るのは160円です。
確かにNISAは投資なのでリスクはどうしても切っても切り離せないのですが、利息の税金を考えると、NISA口座の環境のありがたさがわかってきませんか?
NISA と「つみたてNISA」はどう違う?
2018年1月に新しく始まる制度として注目されているのが「つみたてNISA」です。
これは、少額からの長期・積立・分散投資を支援しようとはじまるもので、これまでのNISA口座とは少し内容が違います。
これまでのNISAは、毎年120万円の投資額が上限で、最長5年まで投資をすることができました。つまり、5年間で最大、600万円が非課税枠となります。
一方でつみたてNISAは、購入できる金額は、年間40万円までとNISAに比べると少なめです。また、買付方法が異なり、金融機関との間であらかじめ決めて指定をした銘柄を、月に1回など、定期的に継続をして買うことになっています。
つみたてNISAの目的は、長期的な投資なので、投資の非課税期間が20年と長くなります。つまり最大非課税枠は、40万円×20年間で800万円の枠になるのです。
2018年に始めると、最長で2037年まで利用をすることができますので、老後の備えや年金の足しにと長い目で見ている人には、いいシステムになるかもしれませんね。
つみたてNISAの始め方
ではどのようにしたら、つみたてNISAを始めることができるのでしょうか?
運用のスタートは2018年1月ですが、口座開設など手続きは2017年10月から既にはじまっています。
また、NISA口座同様に、つみたてNISAも1人につき原則1口座しか開設することができません。各金融期間によって取扱いの商品が異なりますので、ご自身がどんな商品を買いたいのかをよく吟味し、買いたい商品を取り扱っている金融期間で口座開設をするといいでしょう。
2018年からスタートする、つみたてNISAについて見てきましたが、いかがでしたか?
投資ははじめてという方も、つみたてNISAでコツコツはじめてみるという手もあるかもしれませんね。
(※この情報は2017年12月現在のものです)
【参考】