子持ち家庭の貯蓄平均額は?
同調査では、30歳~49歳の男女1,000名を対象に、お財布事情のアンケートをとりました。その結果、意外な調査結果が見られました。
まず、未婚・既婚問わず回答者全体の現在の貯蓄額を伺ったところ、以下のような結果となりました。
1位・・・1万円~50万円以下(28.3%)
2位・・・0万円(25.4%)
3位・・・50万円超~100万円以下(14.0%)
4位・・・100万円超~200万円以下(7.3%)
5位・・・500万円超~1千万円以下(6.6%)
5位・・・1千万円超(6.6%)
50万円以下と回答した1位と2位を合わせると全体の半数を占めており、一方で同率5位の500万円超~1千万円以下と1千万円超がそれぞれ6.6%と、かなり格差があることがわかります。
では子どものいるご家庭ではどうなっているかというと、平均貯蓄額は123万円。これをその家庭がもつ子どもの年齢別にみていきましょう。
乳児〜未就学児・・・124万円
小学1~3年生・・・134万円
小学4~6年生・・・103万円
中学生・・・166万円
中学卒業以上・・・133万円
中学受験のための塾通いか、小学4~6年生の子どもをもつご家庭の貯蓄額が低めです。
一般的に、生活費6か月分くらいは預貯金などすぐにおろせる額としてもっておきたいと言われていますので、生活費が月に20万円の家庭の場合120万円と、平均貯蓄額とほぼイコールであることがわかります。
だいたいそれくらいは貯めているということではありますが、決して余裕のある貯蓄額とも言えませんね。
貯蓄しやすい時期3つ
人生において、貯蓄のしやすい時期は3つあると言われています。
1つ目は“独身・夫婦2人だけの時期”、2つ目が“子どもが小さい時期”、3つ目に“子ども独立後”です。
それぞれの時期での、貯蓄・節約のポイントを見ていきましょう。
(1)独身・夫婦2人だけの時期
入ってきただけ支出に使うのではなく、堅実にお金を手元に残しておきたいところ。お金に自由がきくのもこの時期ですが、将来を見据えることも重要です。
残り2つの貯蓄のしやすい時期を参考に、今から考えておいてください。
(2)子どもが小さい時期
だいたい小学校低学年くらいまでと思ってください。この時期に貯めておきたいのが教育資金です。児童手当は今後の教育資金にまわすと考え、生活費と同じ口座に積み立てることはやめておきましょう。
この場合のおすすめは、“ジュニアNISA”の活用です。教育資金と聞いて一番に思い浮かぶのは学資保険かと思いますが、アベノミクスが目指す物価上昇率2%に勝てないようであれば、預貯金はもちろん、学資保険でさえも資産が目減りする可能性があります。
ジュニアNISAは年間で80万円の非課税投資枠が最大で5年間活用でき、18歳まで払い出しできませんので、児童手当の一部を積立投資するなど資産を増やすことを考えましょう。
(3)子ども独立後
晩婚化が進む現代では子どもの独立後、現役バリバリで仕事を続けるという期間自体が短くなっています。ここで貯めるべきは老後の生活資金ですが、期待できるのは収入ばかりで資産を増やすことが難しいため、大きくは期待ができません。
その一方で長寿化が進んでいますので、長生きのリスクは大きな課題です。
まずは保険の見直しから始めましょう。子どもが独立したことで、不要な保険がでてくるのがこの時期です。
資産を増やすために投資をしたいところですが、投資の味方となってくれるのは“時間”です。できるだけ若いうちから、少額ずつでもいいので毎月投資に回せるようにしておきたいですね。
(4)この3つの時期以外は節約に努める
貯蓄が難しい時期もあります。その場合は、せめて節約だけでも努めておきたいところ。
日々の節約も大事ですが、
・保険の見直し
・SIMフリー携帯の利用
・週末にしか車に乗らない場合は手放してカーシェアリングを利用する
など、毎月の金額に大きな差が生まれるところに注目してみてください。
なにかを変えようと思うと手間もかかり面倒な部分もありますが、今後の資産形成に大きく影響を及ぼしますので、ぜひ検討してみてくださいね。
いかがでしたか?
「まわりの貯蓄額より多くて安心」とばかり言ってはいられません。いつの時代もお金は必要な物、前向きに資産形成していきましょう。
【参考】
2017/4/7 WooRis掲載