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【お中元】贈らない人が半数以上!? 基本のマナーや「もらって嬉しかった意外なもの」も調査

みなさん、お中元は毎年贈っていますか? 「相手に喜んでもらえるのが好き!」という前向きな人もいれば、「もう贈るのはやめた」という人、「毎年もらうから返さなきゃ……」と渋々贈っている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、あらためてお中元の基本的なマナーを振り返りつつ、20代以上の男女500人に実施したアンケート結果をもとに「お中元を贈る人の割合」や「もらって嬉しかった意外なお中元」もご紹介。贈ろうと思っている人も、どうしようか悩んでいるという人も、きっと参考になる情報が満載です。

「お中元を贈る」という人は、50~60代で約半数!

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まず初めに、「お中元を贈る予定がある人」の割合を調査しました。

年齢によって回答に差が見られ、若い世代ほど「贈る予定はない」人が多いという結果に。そのなかでも、比較的近い傾向が見られた「20代」「30代」「40代」と、同じく近い結果になった「50代」「60代」をそれぞれまとめてグラフ化したのが上の表です。

「50~60代」では、「贈る予定がある」「届いたものだけ返す」という人が合わせて48.4%となり、「贈る予定がない」の45.3%を上回りました。一方「20~40代」では、「贈る予定がある」「届いたものだけ返す」の合計は33.4%、約3分の1ほどに留まっています。

「50~60代」では過半数が何かしらのお中元(お返しを含む)を贈るのに対し、「20~40代」ではお中元を贈るのは約3人に1人の少数派である、といえそうです。

お中元のマナーって?

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ここで、贈る場合に知っておきたい「お中元のマナー」を簡単に振り返ってみましょう。マナーアドバイザーの松本繁美さんに、重要なポイントを聞きました。

(1)贈る時期:関東は7月上旬~7/15、関西なら8/15までに

一般的に、お中元を贈る時期は、東日本の場合は7月上旬~7月15日まで。西日本では、7月中旬~8月15日までとされています。時期のずれは、新暦/旧暦の違いによるものとのこと。近年では、関東/関西を問わず、7月の早めにお中元を贈る人も増えています。

また、相手との関係性や予算などの都合で、お歳暮とお中元のどちらかだけを贈るという場合には、お中元は贈らず、お歳暮だけにするという場合が多いようです。両方を贈る際も、お中元はお歳暮と比べて予算を少なめにします。

お中元やお歳暮は、時候の挨拶を兼ねた贈り物であり、お祝い事には含まれないため、喪中の相手に贈るのはタブーではありません。同様に、自分が喪中の場合でも贈ることが可能です。ただし、忌中(四十九日が終わるまで)のやりとりは避けましょう。また、葬儀からの日が浅いケースなどは、落ち着いてから「暑中見舞い」「残暑見舞い」として贈るという方法もあります。

(2)金額:3,000円~5,000円程度が一般的

金額は、相手との関係性によって変化しますが、おおよその相場は3,000円~5,000円ほど。

友人や知人なら、相手に“お返し”の負担をかけない意味でも3,000円程度の金額がベスト。親や兄弟などの親族も、3,000円~5,000円ほどがよいでしょう。

また、上司や仲人に贈る場合は、5,000円程度が目安になります。

(3)贈りかた:「のし紙」をつけ、配送するなら「添え状」や「送り状」を

一般的に、お中元では赤と白の花結び(蝶結び)が描かれたのし紙を使用し、名目は「お中元」「御中元」とします。

持参する場合をのぞき、挨拶状やメッセージカードも送るようにしましょう。

お中元に同封する「添え状」と、別で郵送する「送り状」がありますが、目上の相手の場合は「送り状」がよいとされています。お中元の品が届くよりも前に「送り状」が届くよう、早めに投函しましょう。

また、店頭で購入してそのまま発送手続きをする場合、店舗や品物によっては「添え状」を同封できない場合もあるので、事前に調べてから持参しましょう。同送できる場合でも、封をした書状は「信書扱い」となり、宅配便で扱えなくなってしまうので注意が必要です。

もらって嬉しかった「意外なお中元」はこれ!

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では、贈るものは何を選ぶと喜ばれるのでしょうか?

お中元では、洗剤や入浴剤、タオルやカタログギフトなど、食べ物以外のものを贈る人も。とはいえ、やっぱり食べ物は定番ですよね。

そこで、「お中元でもらって嬉しかった、ちょっと意外な食べ物」のアンケート調査を実施したところ、参考になる美味しそうなものが多数集まりました。早速見ていきましょう。

「野菜・果物」は新鮮で健康的!

「岡山の高級な桃。ありそうでなかったチョイスだし、自分で絶対買わないので嬉しかった」(52歳女性/金融関係)

干し椎茸。味噌汁に入れると出汁がよく出て美味しかった」(30歳女性/主婦)

「北海道のとうもろこし。キレイで美味しくて旬をいただけてうれしかった」(52歳女性/総務・人事・事務)

「皮が黒い、でんすけすいか。予想以上に黒かったです(笑)。味は甘くて最高でした」(52歳女性/その他)

野菜や果物、特に普段自分では買わないような高級なものが人気でした。中には干し椎茸のように、渋いながら料理にしっかり役立つチョイスも。

美味しくてインパクトも◎な「海鮮」

新巻鮭がまるごと一本届いた」(24歳男性/学生・フリーター)

生きた車海老、インパクトが大きく子供がとても喜んだ」(60歳男性/研究・開発)

「八戸の郷土料理、いちご煮(ウニとアワビのお吸い物)の缶詰。珍しい不思議な味だった」(63歳男性/その他)

「岩手の殻付き生ガキ。家族みんなが喜んだ」(63歳男性/公務員)

新鮮な海の幸。これはテンションがあがりそう! 他にも、いくらや海鮮漬けなど、さまざまな回答がありました。

定番の「お肉」ならこんなアイディアも

牛とろフレークという、冷凍のふりかける牛肉。珍しくて美味しかった」(41歳女性/主婦)

熊の肉。珍しくて驚いた」(52歳男性/その他)

お中元といえば牛肉やハムが定番ですが、ごはんにかけるフレークタイプの製品や、なんと熊肉をもらったという人も。忘れられないお中元になりそうですが、好きではないものを贈ると困らせてしまうので、事前のリサーチを忘れずに。

選択肢も金額もいろいろ!「お菓子」

「たくさんのお茶を使ったジェラートで、味の濃さや産地がバラバラでいろいろな違いが楽しめるもの」(35歳男性/学生・フリーター)

グミの詰め合わせ。ゼリーは定番だが、グミは珍しくて子供も喜んだ」(41歳女性/主婦)

「北海道の人気店『アンデリス』のプリン大福。モチモチトロトロで美味しかったです」(55歳男性/その他)

各地の銘菓からグミの詰め合わせまで! 特にお子さんのいる家なら、甘いものは喜ばれそうですね。暑い季節なので、冷たいジェラートもぴったりです。

ビール以外のこんな「お酒」も

「今までは、アルコールはビールが多かったが、初めて高級ウイスキーを贈ってもらった。香りが良くて飲みやすいので、すぐに無くなった」(59歳女性/主婦)

「お酒が好きなことを理由に、焼酎サーバーと焼酎のセットをもらった。自分では買わないものなので大変楽しく頂きました」(59歳男性/営業・販売)

「イタリア産のワイン。今までワインをもらったことがなかったので、嬉しかった」(43歳男性/技術職)

お中元にはビールというイメージがありますが、相手がお酒好きなら、他のお酒も喜ばれそう。ビールサーバーや焼酎サーバーをセットにする、というアイディアもありました。

まだまだあります!「意外なお中元」

「新潟の蕎麦屋『小嶋屋総本店』のへぎそば。初めて食べたが、ふのり(海藻)の味が蕎麦とマッチして美味しかった」(46歳男性/その他)

「本場の中華まん。自分でも取り寄せたいと思った」(62歳女性/主婦)

カルピスの詰め合わせ。いろんな味が楽しめた」(56歳女性/総務・人事・事務)

「農場直送の出来立てヨーグルト。濃厚でとても美味しかった」(53歳男性/その他)

そばからヨーグルトまで、予想外のお中元があれこれ! 結局は、一般的な「お中元らしさ」にこだわらず、自分が自信をもっておすすめできる食べ物をチョイスするのが一番なのかもしれません。

以上、「お中元でもらって嬉しかった意外な食べ物」をご紹介しました。

ただし、せっかく悩んで贈っても、相手が苦手な食べ物だと困らせてしまう場合も……。できれば、あらかじめ好みをリサーチしておくのがベター。また、アイスクリームなど冷凍品を贈る場合などは、冷凍庫がいっぱいだと保存が難しくなってしまうので、事前に伝えておくようにしましょう。

贈る場合は、先ほどご紹介したマナーなども参考にしつつ、お互いに気持ちのいいやりとりができるといいですね。

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