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これならできる!「運のいい人」が「夏越の祓」でやっていること

1年の半分が過ぎる6月30日は「夏越の祓(なごしのはらい)」、地域によっては「大祓(おおはらい)」とも言います。半年分の心身の罪や穢れを祓い、これからやってくる暑い夏を無事に乗り越えるように祈る神事です。
実は「運のいい人」は、こういった神事や季節の行事を上手に取り入れているようですよ。気学風水鑑定家であり、心理学研究家でもある生田目浩美.さんに詳しくうかがいました。

「夏越の祓」という日が大事な理由

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日本の四季ははっきりしていて、その移ろいに合わせて様々な行事が執り行われます。森羅万象に神が宿ると信じ、自然に感謝する古来からの文化が息づいています。

日本人は「節目」を大切にします。630日、この「夏越の祓」もまた、半年という節目になります。「夏越の祓」は、1年の前半である半年の穢れを祓いつつ、前半を無事過ごせたことに感謝し、後半に向けて素晴らしいスタートを切り、無病息災を祈念する神事です。

この日で前半の厄はしっかり落としたので、後半は新たな気持ちで進んで行けるという気持ちの切り替えができるので、大事な1日となります。

ここでいう「穢れ」とは、単に心身の汚れを清めるだけでなく、自身の「気(エネルギー)」が枯れてしまう状態、つまり「気枯れ」を指します。幸福感を高め、心、魂、体を喜びで満たすことで、穢れは自然と消滅していくと考えられています。

大きな茅(ちがや)でできた輪をくぐって参拝します。

「夏越の祓」でやっておくべきこと

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「夏越の祓」の時期には、年初に立てた目標がどれくらい達成できているかを確認する良い機会です。

もし目標が未達成であっても、できなかったことにばかり注目するのではなく、「できたこと」に焦点を当ててみましょう。なぜそれができたのか、達成するまでの過程でどのような学びがあったのか、達成したときの気持ちはどうだったのか。

これらを具体的に振り返り、記録することで、自身の「成功パターン」を身体にしみ込ませることができます。そして自分がどれほど多くの幸せをすでに手にしているのかに気づくことができるでしょう。

「穢れを祓う」と聞くと、つい自分に起きた悪いことや、後悔の念、怠惰な気持ちなどを思い浮かべがちですが、それらをわざわざ思い出す必要はありません。むしろ、自分にとって幸せなこと、喜ばしいことを積極的に思い浮かべ、それに向かってさらに豊かな人生を築き上げていくという前向きな姿勢こそが大切です。この考え方を実践することで、私たちは常に幸せを感じ続けることができるのです。

半年で自分が達成できたこと、どう達成できたか、などを振り返って書き記すとよいでしょう。

「夏越の祓」でやらないほうがいいこと

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「夏越の祓」において避けるべきは、過去のネガティブな経験や後悔の念に囚われることです

「あんな悪いことがあった」「あんなことを言ってしまって後悔している」「あれを選ぶべきじゃなかった」といったマイナスな思考は避けましょう。

また、日本人にありがちな「前半に厄があったから、後半にもあるのではないか」という過度な謙遜やネガティブ思考も要注意です。せっかく祓い清めた厄も、それらを思い起こしたり、まだ起きていない悪いことを想像したりすることで、再び悪い「気」を引き寄せてしまう可能性があります。この点には特に気をつけたいものです。

ネガティブ思考や後悔の念に囚われてはだめ。

神社参拝のきまりごと

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祓い詞「水(み)無月(なづき)夏越(なごし)祓い(はらい)する人(ひと)千歳(ちとせ)命(いのち)のぶというなり」を唱え、茅と呼ばれる植物で作った人が通れるほどの大きな輪(茅の輪:ちのわ)の中を、厄難消除、健康長寿、開運などを願いながらくぐります。穢れ=気枯れ。自身の気が枯れてしまい、やる気が失せる、元気がなくなるという意味も同時に持ちます。

チガヤと呼ばれる草で編んだ輪(茅の輪)を8の字を書くように3度くぐり抜けると無病息災が祈念されると言われている「茅の輪くぐり」は、茅の輪の前で一礼したあと、左回り右回り左回りと、「8の字」を描くように3度くぐるのが一般的な作法となります。

人の形をした白い紙(形代/かたしろ)に、名前・年齢を書いて息を吹きかけ、自身の穢れを移し、神社に納めたり、海や川に流す人形(ひとがた)流し(ながし)も行われるところもあります。

神社に参拝する際は、それぞれの神社が定めるルールや作法を尊重し、きちんと守ることが重要です。地域や神社によって作法が異なる場合もあるため、その場の案内に従うようにしましょう。

※穢れ(けがれ:日々の生活の中で気付かないうちについてしまった災厄や知らず知らずのうちに犯していた罪など)

神社によっては禰宜さんたちと一緒に茅の輪をくぐるところも。

運のいい人は「夏越の祓」など、節季に気を配っている?

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節季に心を配り、季節の移ろいや行事を大切にする人は、四季の美しさを感じ取り、心にゆとりがある人だと言えます。そして、様々な出来事に感謝の気持ちを抱ける人でもあります。

行事には、古の人々の知恵と願いが深く込められています。自然への感謝、豊作への祈り、子孫繁栄、そして健康長寿。さらに、人と人との絆を深めるという側面も持ち合わせています。それぞれの節季に、こうした深い思いを込めて行事を行うことで、私たちの意識は自然と良い方向へと向かいます。その結果として、運が良くなるのはごく自然なことなのです。

「夏越の祓」の時期に食べられる和菓子「水無月」、これをおやつにいただくだけでも開運に?

生田目浩美.(なまためひろみ)さん。

生田目浩美.(なまためひろみ)

気学風水鑑定家であり、心理学研究家でもある。1998年より風水師の成合弘氏に師事。風水・九星・祐気採り(吉方位判断)・吉日の選定・手相・姓名判断・家相学などを学ぶ。「未来を占うだけでなく、どうしたら幸せになれるのか?」を追求している。特に女性の悩みに向き合っての鑑定には定評がある。

現在セブン&アイホールディングス「アスプレッソ占い」、NAIGAI「あなたにイイコト風水占い」、All About「もぐもぐ開運占い」、タカギ「12星座占い」、cocoloni占い館Sun「にほん昔話占い」を連載中。

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