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50代って意外といいかも!50~60代女性が「以前よりラクになった」と思うこと

過去の自分が持っていた“若さ”が変容していることを、さまざまな場面で実感する50代。加齢サインを目の当りにして落ち込むことがあるかもしれませんが、ポジティブな変化も訪れるようです。

『kufura』編集部が50~60代の女性165人にアンケートをとったところ、61.8%(102人)の女性が「50代になってから“ラクになった”と思うことがある」と回答していました。その理由についての自由回答を読み込んでいくと、内面、価値観、環境の変化が“ラク”という感覚をもたらしていました。

どんなときに「ラクになった」と実感するのでしょうか。皆さんの回答をご紹介します。

「人からどう見られるか」を気にしなくなった

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まず、日々の装いや持ち物を選ぶ際に「自分をよく見せたい」「人からよく思われたい」 という動機が薄れてきた、という声です。

「美容や身なりに見栄を張らなくなった。誰かの視線を妙に気にしたりしないで気楽に生きられるようになった。自分らしく居られてラク!」(52歳・主婦)

「見栄を張らなくなりました。ハイブランドのバッグや洋服。友人と会う時には着用して見栄を張ってましたが、今はラフが一番楽です。お金もかかりません」(53歳・その他)

「シワ、シミ、髪質そのままでいいかなと。小綺麗にさえしてれば意外とみんな見てないし」(56歳・その他)

「異性の目を意識しなくて良いので、服やお化粧にかけるパワーが減って楽になった」(52歳・総務・人事・事務)

容姿をジャッジする他者の目から解放され、“自分のため”の装いに変化していった、という声がありました。肩ひじ張らずに好みのものを身に着けられるようになったら、日々の装いが“気楽”で“楽しく”なりそう。

「ネガティブなこと」と折り合いをつけられるようになった

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誰かの悪意、腹立たしい言葉、思い出したくない過去、見たくない数字……などなど、ネガティブな事柄との向き合い方に関する回答です。

「過去の嫌なできごとに振り回されている事が多かったが、この年になって少しは上手くスルーする心持ちができてきたのかなとは思う」(55歳・主婦)

「落ち込んでもひきずりにくくなった」(52歳・総務・人事・事務)

「理不尽な意見は簡単に無視できるようになったこと」(59歳・その他)

「余計なことを考えなくなった。考えても仕方ない」(52歳・その他)

「40代までは年齢を聞かれるのがとても嫌でした。ですが、50歳の誕生日を迎えてからは開き直る事が出来て、年齢を聞かれると即答できるようになりました」(52歳・その他)

忘れる、かわす、スルーする。ネガティブな事柄を真正面から受け止めずに無手で制するスキルは、こころの“合気道”のような感じですね。

がんばりすぎなくなった

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「もっとがんばらなきゃ」の気持ちから解放されてラクになったことです。

「がむしゃらに頑張らなきゃならないことが減って、行動的にも心にも自由な解放感が生まれてきた」(56歳・その他)

「身体の不調、不具合があっても年齢的なことで腑に落ちることが増えたので、あまりがんばるのをやめた」(54歳・その他)

限界を打ち破ることが美徳とされていますが、現実を見れば、限界だらけ。自分の限界について理解することで、エネルギーの出力量を調整することができるようになるのかもしれません。

「結婚」「出産」のプレッシャーがなくなった

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ライフイベントに関する周囲のプレッシャーがなくなった、という声です。

「結婚について聞かれることがほとんどなくなった。若い頃は結婚はしないのとか彼氏はとかそういうことばかり聞かれることが多かった。聞かれるたびに負担だったが今は全くないのですごく楽です」(64歳・その他)

「親や親戚が“結婚しろ”と言わなくなった」(52歳・公務員)

「女性にはつきものの、結婚や出産などのたくさんの選択から解放されたことが一番大きい」(55歳・その他)

結婚や出産に関して投げかけられる周囲からの言葉。期待や訓戒のトーンを読み取り、重々しい気持ちになることもあるかもしれません。選択肢がたくさんあるからこそ、選択が難しい時期もありますが、50代になるとそうした言葉を投げかけられる機会が減る、という声でした。

誰かと比べること・競うことをやめた

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人と自分を比べたり、勝ち負けを意識する機会が減ったという人も。

「人と張り合う気持ちがずいぶん減ったので気楽になった。若い頃は勝ち負けで物事を見てしまう部分があったので損をしていたなと思う」(51歳・デザイン関係)

「若いときより50代にもなると、負けず嫌いがなくなった。性格が丸くなった」(58歳・その他)

「人と比べることの無意味を知った」(67歳・主婦)

競争社会では、何かにつけ、誰かと比較して優越感や劣等感に振り回される機会に事欠きません。しかし、加齢とともに“負け”“勝ち”を以前より意識しなくなったという声がありました。「自分は自分」と思うことで、いろんな評価軸から解放されて気楽に過ごせるのかもしれません。

月経が来なくなった

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女性のからだの“1つの節目”を迎えた、という声です。

「生理がなくなってきたので、痛みと大量の出血がいつ来るかという心配から解放されてラク」(52歳・技術職)

「生理がなくなったから夏の心配がなくて良い」(51歳・主婦)

「生理がなくなり、下着を汚すんじゃないかと心配しなくてもよい」(62歳・主婦)

日本人の平均閉経年齢は約50歳。生理前後のホルモンの揺らぎから解放され、閉経前後の更年期がひと段落し「ラクになった」と感じることもあるようです。

「こうでなければいけない」の気持ちが薄れてきた

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以前のようなこだわりが薄れたことで、ラクになったという声です。

「仕事で“こうでなければ!”という型にはめることが減った。気分的に楽になった」(55歳・公務員)

「すべてのことにおいてこだわりがなくなった」(69歳・総務・人事・事務)

「人に対して寛容になった。人に期待しなくなったから」(51歳・主婦)

自分が定めた“正解”にこだわっていた時期を経て、50代に。正解の幅が広がって、自分や人を許すことができたら、人間関係もラクになりそうですね。

自由な時間ができた

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子どもがいる人からは、こんな回答もありました。

「子どもの手が離れて、自分の時間が持てるようになった」(52歳・主婦)

「自分の自由な時間ができた」(64歳・主婦)

「子どもとの関係。以前は対立することもあったが、子どもも年を重ね家庭を持ったりしたことで関係が良くなった」(60歳・主婦)

子ども中心の生活から自分中心の生活へ。育児のために使ってきた時間を自分のために使える生活に適応した後、“自由”“ラク”と感じる人もいました。

 

以上、50歳を過ぎてラクになったと感じていることについてのアンケート内容をご紹介しました。

行動や考え方を縛っていた事柄との結びつきがゆるみ、自由を実感したり、自分や他人に寛容になったと実感している人が多く見受けられました。年齢の数とともに、許せることが増えることを“成熟”と呼ぶのかもしれません。

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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