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「ミニマリスト」の買い物の掟とは?買う時に重要視するポイント5つ

ものを必要以上に持たず、簡素化した日常生活を送る「ミニマリスト」の暮らしに、憧れることはありませんか? 今回は、「ミニマリスト」を自認する20~50代の女性77人にアンケートを実施し、「ものを購入するときに重要視するポイント」をうかがいました。
回答の多かった“5つのポイント”を紹介し、ものを増やさず、スッキリと暮らすコツを探っていきます。

1:長く使えるかどうか

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ミニマリストの回答者の多くに共通してみられたのが、“ひとつのものを大切に長く使う姿勢”です。

そのために、買い物の段階で、長く使えるかどうかをじっくり吟味しているよう。

見極める具体的なポイントとしては、“質が良い”“飽きがこない”“生活の変化に順応できる”といった点が挙がりました。

「無難なデザインで、長く愛用できるものを買うようにしています」(43歳/主婦)

「長く使えるものか。値段が多少高くても質が良くて長く使えるものを選ぶ」(55歳/主婦)

「長く使えるものを厳選しています」(45歳/主婦)

「無駄使いせずに、長く使えるモノを選びます。簡単なものであれば廃材を使ってDIYします」(46歳/営業・販売)

「高くても長く使えること。転勤族なので次の家の間取りもわからないので、スタッキングできる家具など配置が自由なもので性能や製品の価値が高いものを買います」(40歳/パート・アルバイト)

2:機能性に優れているか

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ミニマリストが重視する“機能性”とは、使い勝手の良さに加え、1つのもので何通りにも使える“汎用性の高さ”であることが、回答からうかがわれました。

洗剤ひとつとっても、あらゆる場所に対応できるものを選べば、それ1本で家じゅうの掃除が済ませられ、何種類も所有する必要がなくなりますね。

洗剤でも洋服でも、持っているものはフル活用して、眠らせておくようなものは持たない、そんな姿勢を貫くことがミニマリストの秘訣のようです。

「値段より機能的なものを選びます」(58歳/主婦)

「機能的なもの。1つで何役も兼ねられるものを選びます。ものが多くなるのを防げるので」(48歳/公務員・団体職員)

「シンプルで機能的なことです。例えば掃除で使用する洗剤は、浴室、洗面、台所用の洗剤ではなく、あらゆるところに使用できる洗剤を選びます」(47歳/その他)

「機能性と継続性。1つで〇役や着回しが効くとか、何か付加価値のあるもの。さらに丈夫でデザインもシンプルにして飽きのこない長く使えるもの」(39歳/主婦)

3:本当に必要なものか

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必要最低限のもので暮らすことを前提としているので、ミニマリストの人たちが買い物にのぞむ姿勢は、とにかく慎重。

“衝動は失敗のもと”と心得て、本当に必要なものかを再三にわたって検討。生活の中で実際に使用するところをイメージできなければ買わない、との意見が多く寄せられました。

「本当にそれが必要かどうか? 買う前に散々考えます」(53歳/主婦)

「本当に必要かどうかそれだけ。ものを増やすと散らかるので余計なものは買わないようにしている」(40歳/その他)

「衝動で買わないようにしている。じっくり検討して、本当に必要なのか、いまあるものでいいのではないか考える」(30歳/総務・人事)

「本当にその商品を使うかどうか」(35歳/その他)

「生活する上で必要なものかどうか。飾るだけではなく使用できるものかどうか」(40歳/主婦)

4:家にあるもので代用できないか

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3の回答とも連動しますが、本当に必要かどうかを考えるうえで、“いまあるもので済ませられないか”を判断の材料にするとの声も多かったです。

新しくものを買おうと思ったときは、まず、手持ちのものを想像し、“なし”で済ませられるなら買わないという基準を設けると、ものを買う頻度はグッと抑えられそうですね。

また、“1個買ったら1個捨てる”をモットーにし、“いまのものを捨ててまで必要か”を考えるという人も。

「家に代替物があれば買うのをやめる」(31歳/その他)

「長く使えるものであること。今自分が手持ちのもので代用できるものはないか? とか、それを上回る機能があるか? など買う前に家にあるものを思い出しながら、ものすごく考えて選ぶようにしている」(41歳/その他)

「1個買ったら1個捨てるようにしているので、古いものの代わりになるかどうか」(50歳/総務・人事)

「〇〇で代用できると思うものは買いません」(59歳/研究・開発・技術者)

5:処分するときのことを想像する

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壊れたものや不要になったものを家に溜め込んでおかないことが、ミニマリストの掟。そのためには、買い物の段階で処分するときのことまで見据えています。

また、簡単に捨てるようなものを家に持ち込まなければ、ものを大切にする姿勢が身につき、愛着のあるものだけでスッキリ暮らせるとの声も。

捨てるときのイメージをしっかり持てば、不要なものが増えるのを予防できるということですね。

「捨てやすいかどうか。家庭ごみとして手軽に処分できるかどうかを考えてから買うようにしています。どこかに持ち込まなければ処分できないようなものは、ついつい家に溜め込んでしまうので」(57歳/主婦)

「処分するときに再販価格が高いもの」(40歳/主婦)

「百均のものだとしても、捨てる手間を考え、それでも必要か考える。そうするとだいたいのものは必要ない気がしてくる」(39歳/主婦)

「価格が数百円の違いなら、ゴミが出ないように長く使える方を選ぶようにしています。ゴミを減らそうと気を付ければ自然と愛着のあるものが増え、ものを大事にするようになり使い捨て商品が減り、家もスッキリします」(46歳/主婦)

いかがでしたか?

ミニマリストの人たちが買い物をするときには、どんなものを買うか以前に、買わずに済ませられないかを念頭に置いて、じっくり検討していることが、今回のアンケート結果からわかりました。

そして、“もの”を選ぶときには、家へ迎え入れ、生活の中で使い、処分するまでの流れをしっかり把握したうえで、最大限に生かせるかを問うストイックな姿勢がうかがわれました。

安いから、便利そうだから、と安易にものを買ってしまいがちですが、どんなものでも、いったん購入すれば、スペースや手入れの労力を要し、処分する手間も自分が請け負うことになります。

「家庭への入り口=買い物」のときに、判断基準をしっかり持っておけば、いつの間にかモノが増えちゃって……なんてことは、なくなるはずです。

ものを減らしてスッキリ暮らしたいという人は、今回のアンケート結果を参考に、買い物のチェックリストをつくってみてはいかがでしょうか?

新井円
新井円

ライター、J.S.A.ワインエキスパート。札幌の編集プロダクションに勤務し、北海道の食・旅・人を取材。夫の転勤で上京後、フリーでライティングや書籍の編集補助に携わる。小学生のころから料理、生活、インテリアの本が好きで、少ない小遣いで「憧れに近づく」ために工夫し、大学では芸術学を専攻。等身大の衣食住をいかに美しく快適に楽しむか、ずっと大切にしてきたテーマを執筆に生かしたいです。小学生のひとり息子は鉄道と歴史の大ファン。

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