ブラインドを選択する人が増加中
null実は近年、ブラインドを選択する人が増加しているとのこと。
「ひと昔前より、ブラインドの種類も増えていますし、コロナ禍でおうち時間が増えたことで、より快適に使用できるお気に入りのインテリアを求めるユーザーが増えたことも、ブラインドが選ばれる理由のひとつです。
快適な空間づくりを求める中で、窓回りのデザインにこだわる方も増え、それによってスタイリッシュなブラインドを選ぶケースが増えてきているようです」(以下「」内、松尾さん)
住宅のリビングの窓などは、室内を明るくし開放感を得るため大開口化が進んでいます。そのような窓には、よりコンパクトですっきりとしたブラインドが求められています。
一方で寝室や子ども部屋の窓は断熱効果を優先するようになり、以前より小さくなってきているため、小さい窓に合わせてカーテンではなくブラインドを選ぶ人も多いのだとか。
ブラインドのメリット・デメリット
nullブラインドを使うことでどんなメリットがあるのでしょうか?
「まず、調光が簡単にできます。スラット(ブラインドを構成する薄い板やアルミ)の角度を変えることで、入ってくる光の量を調整できます」
カーテンだと開けるか閉めるかの二択ですが、ブラインドなら好みの明るさに部屋を調整できるのですね。
「他にも、ブラインドが選ばれる理由として、その見た目があげられます。
カーテンは少々『たまり』ができるものですが、ブラインドはそれがないので、部屋が広く見え、よりスタイリッシュな空間づくりができます」
また、カーテンと比べて匂いがつきにくかったり、耐水仕様のアルミ製のブラインドはサビに強く、水回りに使えるなどのメリットも。
逆に、ブラインドを使うことでデメリットはあるのでしょうか?
「ブラインドは完全に締め切ってもスラット同士に隙間があり、完全な遮光はできません。しっかりと遮光したい場合にはカーテンの方が良いでしょう。また断熱性に関しても、カーテンの方が優れています」
光をたくさん採り入れたいという場所にはブラインドを採用し、遮光性を求める寝室はカーテンを採用など、場所やニーズに合わせて臨機応変に組み合わせるのも良さそうです。
ブラインドを付けるのにオススメの場所は?
null窓の大きなオフィスなどでブラインドを使っているイメージがありますが、一般家庭でブラインドを付けるのにオススメの場所はどこでしょうか?
「例えば、アルミ製のブラインドは湿気が多い場所、お風呂など水まわりにニーズがあります。
中でもキッチンに使用する方は多いです。カーテンだと焼肉などをすると匂いがついてしまうので、ブラインドが選ばれています。
水回りに限らず、リビング、キッチン、和室など、それぞれお部屋の雰囲気に合ったブラインドがありますよ」
他にもスタディカウンターなどには、すっきりしたブラインドが合うとのこと。確かに、空間が引き締まって集中力がアップしそうです。
ブラインドはどんな人にオススメ?
nullどんな方にブラインドはオススメなのでしょうか?
「これから新築される方や、改築してデザインにこだわりたい方などには、ブラインドを視野に入れていただきたいです」
kufuraのアンケート調査結果においても、ブラインドを選んだ理由で「おしゃれだから」「デザインが良い」等の意見が目につきました。やはりその見た目の良さが強い指示を得ている模様。おうち時間をより快適にしたい方は、ブラインドを検討するのもアリですね。
「賃貸に暮らしていると、そもそもカーテンレールが設置されているところが多いので、ブラインドを選ぶハードルが高いですよね。ですが、賃貸でもブラインドを使用したい場合には、カーテンレールに取付け金具を付けて設置できるブラインドもあります」
他にも、アルミや木製のブラインドはカーテンと違い繊維製品ではないため、ハウスダストアレルギーを持っている方などがブラインドを選ぶケースもあるとのことです。
ブラインドは掃除が大変なのでは?
nullブラインドの使用を考えた時に、気になるのがお掃除の仕方。カーテンと違って洗濯ができない、というイメージがありましたが……。
「最近では取り外して、洗濯できるブラインドも多く販売しています」
なんと!今ではブラインドも洗濯ができる時代に……!
「ブラインドの日頃のお手入れとしては『はたき』などでホコリを取ることをおすすめします。ホームセンターなどでは、ブラインド専用クリーナーを売っていたりもします。
汚れがひどい時には軍手を使い、羽を挟んで拭き取るのがおすすめです。
ブラインドによっては、汚れがつきにくいフッ素コーティングが施されているものもあります」
掃除も手間要らずとなると、ますますブラインドへの需要が高まりそうです。
木製ブラインドって重くないの?
null木製のブラインドは落ち着いた雰囲気でインテリアのアクセントにもなるのですが、気になるのが重さです。やっぱり木製は重いのでしょうか?
「軽い訳ではありませんが、最近では“女性が使っても重くない重さ”を再現しています。
ブラインドは軽いほどたくさん引っ張る必要があるので、ある程度の重さは必要なのです。自転車のギアと同じような感じをイメージしていただければ。
ただメーカーとしては、バランスの良い重さを目指しています。操作の重さが気になる方には、比較的軽い桐材を使用した木製ブラインドもあります」
インテリアとしてオシャレ度をぐーんと上げてくれる木製ブラインド、そこまで重くないのならちょっと検討したくなってきますね。
ブラインドならではのトラブルは?
nullブラインドを検討される方で、お子様がいらっしゃるご家庭も多いと思われます。
ブラインドは紐がついているので、「子どもが紐にイタズラしてしまったら……」などの心配も出てきますよね。
しかし、そこはきちんと対策をしているとのこと。
「日本ブラインド工業会では安全基準を設けて対策を行っています。
例えば、ブラインドのループ状の紐に、一定の力がかかるとループが分離するような仕組みや、お子さまから紐が届きにくいように設置することが可能です」
実際にいくつかの安全対策設定をご紹介します。
トラブル回避のための対策
解除ジョイント(セーフティージョイント)
子どもの体重がかかると外れる部品です。
コード留め具(クリップ)
コードやチェーンを束ねる部品です。子どもの手の届かない位置で束ねることにより、事故を防止する効果があります。
他にもトラブルとして紐が動かなくなったり、紐が切れたり、スラットが破損したりなどの場合には、部品を交換してもらえるとのこと。
なるべく破損を防ぐには、どうしたらよいのでしょうか?
「毎日どのくらい上げ下げするかにもよるので一概には言えませんが……、丁寧に使っていただくほどに長持ちしますよ」
引っかかった!?と思って無理やり上げ下げするのはNGなやり方で、紐を左右に引っ張ってみる、ゆっくり丁寧に下げることでおおむね直るそうです。それでも直らない場合は、ご購入いただいた代理店やメーカーに相談してみるとよいでしょう。
最新ブラインド事情
null最新のブラインドにはどのような商品があるのでしょうか? オシャレで機能的なブラインドをご紹介していただきました。
まずは「エアレ」、カーテンのようなタテ型ブラインドです。
カーテンとブラインドの両方の長所をミックスした調光タテ型ブラインドは、エアリーで美しいカーテンのようなのに、ブラインドとして調光が可能!
カーテンと違い自由に調光ができ、生地の間を通り抜けられることが特徴です。生地だけを取り外して洗濯することもできるそう。
「ハニカムスクリーン ブレア」
断熱性と意匠性に優れたハニカム(蜂の巣)構造が特長です。和室にも合いますね。
ハニカム構造の生地がつくる空気層により、断熱性がぐーんと上がっています。
なお、ショールームではどんなブラインドがあるのか見学できるだけではなく、実際にブラインドを使用した時の光の透け感を確認することも可能です。
「うちもブラインドにしてみようかな?」と思った方は、一度ショールームをのぞいてみるといいかも。お部屋によってカーテンやブラインドを選択するのも良さそうですね。
タチカワブラインド
日本の大手ブラインドメーカーのひとつ。
ブラインドや間仕切といったインテリア製品の提供を通じて、人々の暮らしに寄り添う「快適で安全な空間づくり」の提案をする。https://www.blind.co.jp/
秋田生まれ。高校卒業後ドイツの大学の舞踊科へ。以後、海外を10年以上放浪し、現在は東京在住。ライターの他、ヨガインストラクターや振付家などもしている。