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「さんまの内臓」食べる?食べない?回答には世代間ギャップも…管理栄養士の意見も聞きました!

家族や友人と一緒に食事をしていて、「え、それ食べるんだ(食べないんだ)!?」とちょっとびっくりするとき、ありますよね。おいしく食べるのが一番ですが、自分は少数派なの?みんなはどうしてるのかな?とちょっと気になることも。そこで『kufura』では、さまざまな食品について「食べる?食べない?」を調査。そして、管理栄養士の宮崎さんに、食べる/食べないことでのメリットなどについても聞いてきました!

今回は「さんまの内臓」。20代以上の男女462人に聞いた、食べる派・食べない派の割合は?

意外!? 食べない派が半数

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食べる:33%、食べない:51%、そのときによる:16%

それぞれの意見を見ていきましょう。

食べる派の意見

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「捨てるのがもったいないから」(40歳女性/その他)

「小さい頃からの習慣で、残さず食べるのが当然だと思っている。また、美味しい」(61歳男性/その他)

食べられるものなんだから食べましょう、という人のほかは、

「苦味がアクセントになるから」(28歳男性/コンピュータ関連以外の技術職)

「ほろ苦いのが美味しいから」(31歳女性/弁護士)

「あの苦味こそがさんまの醍醐味だから」(39歳男性/コンピュータ関連以外の技術職)

「サンマだけは特別。大人の味だから」(50歳男性/その他)

「内臓の苦味がサンマのおいしさの一つだと思うので」(51歳男性/その他)

この苦みが美味しいんですよ!という人が大多数。

ちなみに、今回は20代から80代までの男女が回答してくれましたが、年代別に見ると20~40代は食べない派が圧倒的に多く、50代以上では食べる派が半数以上となりました。世代間でも考え方の違いが大きい話題なのかもしれません。

食べない派の意見

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「苦くて美味しくないから」(30歳女性/金融関係)

好きな人にはたまらない「苦み」ですが、もちろん苦手な人にはNG。これが最も多い回答でした。

「気持ち悪いから」(39歳男性/金融関係)

「見た目が苦手で味もおいしくない」(37歳男性/その他)

「グロテスクだから」(43歳男性/コンピュータ関連技術職)

内臓なんて、食べるのちょっと無理!という人も多数。

「アニサキスがこわい」(50歳男性/総務・人事・事務)

「苦くて美味しくないし、内臓に何が入っているか分からないので」(46歳男性/その他)

未消化のサンマの胃の中身が気になる、寄生虫は大丈夫なんですか?など、衛生的な面で気になるから食べたくないという人もいました。

「そのときによる」派の意見

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「新鮮なものであれば食べる」(41歳男性/研究・開発)

「鮮度が良くて内臓の形がしっかり残っている時は食べる」(46歳男性/その他)

内臓の味はさんまの鮮度に大きく左右されるので、それにより食べるかを決める人も。

「美味しそうな時。または取るのが面倒臭い時」(27歳男性/営業・販売)

「人と一緒の場面で食べたほうが良さそうな所は食べます」(38歳女性/その他)

「良く焼けている場合は食べますが、焼きが足りない時は生臭く感じるので食べません」(69歳男性/その他)

面倒なときは食べちゃうという人、周りに合わせる人、焼き具合を見きわめて判断する人。それぞれの意見にも納得ですね!

管理栄養士の意見は?

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管理栄養士の宮崎さんに、さんまの内臓について聞きました。

「さんまのはらわた(内臓)は苦味がアクセントになるといった意見がある一方、その苦味が苦手という方もいらっしゃる様子。

ほかの魚に比べてさんまのはらわたを食べることが多いのは、さんまには胃がない、また腸が短いことから排泄物が溜まらないため、はらわたが傷みにくいからだという理由もあります。

ただし、中には食中毒の原因になるアニサキスが寄生している場合もあります。主に内臓表面に寄生しており、生きている間に筋肉に移動することもあります。予防としては新鮮なものを選ぶことと、はらわたは生で食べず、しっかりと加熱してから食べるようにしましょう。

また、さんまには血中脂質の改善に効果が期待できるEPAやDHAが豊富に含まれている一方、はらわたの部分はプリン体が多いため、尿酸値が気になる方は注意しましょう」

さんまに胃がないとは知りませんでした(「無胃魚」と呼ばれるそうです)! ここ数年高値が続いているさんまですが、この秋はどうなるでしょうか。季節の味覚、一度は食べておきたいですね。

 

【参考文献】

・全国健康保険協会「さんまの香り焼き」
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat520/09/0109/(閲覧日:2023年8月29日)
・厚生労働省「アニサキスに関するQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/05107.html(閲覧日:2023年8月29日)
・厚生労働省「アニサキスに関する食中毒を予防しよう」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000042953.html(閲覧日:2023年8月29日)


【取材協力】宮崎奈津季

管理栄養士・薬膳コーディネーター。介護食品メーカーで営業職に2年間従事した後、フリーランスの管理栄養士に。料理動画撮影やレシピ開発、商品開発、ダイエットアプリの監修、栄養価計算などの経験あり。 現在は、特定保健指導、記事執筆・監修をメインに活動中。

※「崎」は正式には立つ崎(たつさき)です

HP:https://www.mnatsuki.com/
Twitter:https://twitter.com/NatsukiMiyazak1

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