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おいしいだけでなく栄養満点!「ほたるいか」で補給できるビタミン・ミネラルって?

ほたるいかの旬は春から初夏にかけて。これから旬を迎えておいしくなる食材です。内臓まで丸ごと食べられるために、不足しがちなミネラル類などの栄養をもれなく摂ることができるのが魅力。またほかのいか類に比べてもDHAやEPAが多いのも特徴です! 詳しい栄養情報について、管理栄養士が解説します。

ほたるいかの栄養情報

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ほたるいか(ゆで)100gあたりに含まれる栄養素

・エネルギー:91kcal
・たんぱく質:17.7g
・脂質:2.9g
・ビタミンB1:0.20mg
・ビタミンB2:0.30mg
・ビタミンB6:0.09mg
・ビタミンB12:14.0μg
・ビタミンA:1900μgRAE
・ビタミンE:4.5mg
・鉄:1.1mg
・銅:2.97mg
・EPA:240mg
・DHA:400mg

ビタミン類が豊富!抗酸化作用や免疫力アップも

ほたるいかは内臓も含めて丸ごと調理されることが多いため、多様なビタミンを逃さずにとることができます。特に注目したいのがビタミンA・E・B12。

肌や粘膜を守り免疫力を高める働きをもつビタミンAの推奨量は、成人男性800~900㎍RAE/日、成人女性650~700㎍RAE/日とされていますが、これは、ゆでたほたるいか35g~50g程度で十分とれる量です。

また、強い抗酸化作用を持ち、体内の酸化を防ぐといわれているビタミンEも、ほかのいか類の倍ほど含まれています。

不足すると貧血の原因にもなるビタミンB12も、ゆでたほたるいか20g以下で成人の推奨量2.4㎍/日をカバーできます。

不足しがちなミネラル類の補給もできる

ほたるいかは、他のいか類と比べて、ビタミンだけでなくミネラルも豊富。とくに貧血予防にも重要な役割を果たす鉄、銅などを多く含んでいます。

■鉄の含有量の比較(各100gあたり)

  • ほたるいか(ゆで):1.1mg
  • するめいか(水煮):0.1mg
  • やりいか(生):0.1mg

■銅の含有量の比較(各100gあたり)

  • ほたるいか(ゆで):2.97mg
  • するめいか(水煮):0.40mg
  • やりいか(生):0.25mg

低カロリー・高たんぱく・DHAやEPAが多い!

ほたるいかは低カロリー(エネルギー)・高たんぱく質の食材です。それは、同じく低カロリー・高たんぱく食材として知られる白身魚のたらに並ぶほど。

また、他のいか類と比べて脂質がやや高めではありますが、多価不飽和脂肪酸であるDHAとEPAが桁違いに含まれています。

■EPAの含有量の比較(100gあたり)

  • ほたるいか(ゆで):240mg
  • するめいか(水煮):46mg
  • やりいか(生):75mg

■DHAの含有量(100gあたり)

  • ほたるいか(ゆで):400mg
  • するめいか(水煮):150mg
  • やりいか(生):170mg

ゆでたものを買ってくればそのまま食べられて手軽な一方、一度にとてもたくさんの栄養をとれることが分かります。

食べる際に注意すべき点は?

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寄生虫がいることも!生食には気を付けて

ほたるいかの内臓には「旋尾線虫」と呼ばれる寄生虫が存在することがあります。この幼虫を生きた状態で食べてしまうと、嘔吐、腹痛、皮膚把行症、腸閉塞などの症状が出ることがあります。

内臓を取り除く以外に、十分に加熱するか、マイナス30℃以下で4日間以上冷凍することで予防できます。

妊娠中の人はビタミンAの摂りすぎに注意

ほたるいかはビタミンAを豊富に含んでいますが、気をつけたいのが、ビタミンAの摂りすぎによる過剰症。特に妊娠中は、不足しても摂りすぎてもよくありません。

妊娠初期における、動物性食品やサプリメントの摂りすぎによるビタミンAの過剰摂取は、お腹の赤ちゃんの器官形成異常のリスクにつながることがあるといわれています。

妊娠後期から授乳期には付加量もありますが、耐容上限量も設定されています。レバーなどビタミンAを多く含む食品を食べる際は、摂りすぎないように気をつけましょう。

ほたるいかに期待できる効果効能は?

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美容にうれしいビタミンやミネラル

ほたるいかに含まれるビタミンA・Eは、その強い抗酸化作用から「美容のビタミン」とよばれ、肌の免疫力アップ、肌荒れ防止、新陳代謝を高めて肌のターンオーバーを正常化する働きなどで知られています。さらに、ビタミンAとEが揃うと作用が安定しやすいといわれています。

ビタミンCを加えて、抗酸化3大ビタミンであるビタミンA、C、Eが揃うと、それぞれの効果アップも期待できるようです。

疲労回復効果が期待できるタウリン

ほたるいかに含まれる成分で特に注目したいのがタウリンです。タウリンは、消化管内でコレステロールの吸収抑制、心・肝機能の向上、インスリンの分泌促進、高血圧予防といった、生活習慣病予防に関連する効能が期待されています。

また、ほたるいかは、青背の魚で知られるEPA・DHAも豊富。EPA・DHAは、血液をサラサラにする効果や生活習慣病予防、認知症予防などに有効であるといわれています。和え物など副菜として取り入れると、おいしいだけでなく様々な栄養が補給できるので、おすすめです!

撮影:黒石 あみ(小学館)

 

【参照】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・「旬を味わう魚の事典」 坂本一男監修 ナツメ社
・「からだによく効く旬の食材 魚の本」講談社
・「旬の野菜と魚の栄養事典」吉田企世子/棚橋伸子 監修 X-Knowledge
・厚生労働省「e-ヘルスネット」ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」タウリン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-017.html
・厚生労働省通知「生食用ホタルイカの取扱いについて」

(最終参照日2023/2/20)

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