うにの栄養情報
nullうに(生)100gあたりに含まれる主な栄養素
・水分:73.8g
・エネルギー:109kcal
・たんぱく質:16.0g
・脂質:4.8g
・ビタミンA:58μg
・ビタミンE:3.6mg
・ビタミンB1:0.10mg
・ビタミンB2:0.44mg
・ビタミンB6:0.15mg
・ビタミンB12:1.3μg
・葉酸:360μg
・ビタミンK:27μg
・カルシウム:12mg
・カリウム:340mg
・DHA:25mg
・EPA:400mg
たんぱく質もとれます!
うに1個あたりの身は5g程度。お寿司の軍艦に盛られているうにが10~20g程度とすれば、1食あたりそれほど多くの量を食べるものではありません。お寿司でも食べられているたい(100gあたりに含まれるたんぱく質:20.9g)と比べて2/3~半分量ほどのたんぱく質を摂ることができると考えられます。
うには意外とビタミン類が豊富
抗酸化作用のあるビタミンAやEのほか、胎児や幼児の健康に欠かせない葉酸を多く含んでいます。葉酸は、妊娠中の女性に大切な栄養素というイメージも強いですが、実は性別年齢関係なく必要とされている栄養素。12歳以上の一日の推奨量が240μg、妊娠中の付加量が240μgとなっています。
ちなみに葉酸を多く含むブロッコリーが100gあたり220μg、ほうれん草が100gあたり210μgとされており、うには一度にそれほどの量を食べませんが、比べてみると100gあたり360μgという数字がかなり多いということが分かると思います。
うにに期待できる効果効能
nullEPAで血液を元気に!
うにに含まれている脂肪酸の中で特に注目したいのがEPA。体内で合成できないため食物から摂取する必要のある必須脂肪酸です。EPAは、生活習慣病予防、認知症予防などに有効な成分であるといわれています。
美容や健康にうれしいビタミン類
うには、皮膚や粘膜を健康に保ち、抗酸化作用による細胞の老化を防ぐとされているビタミンAが豊富。
また、炭水化物や脂質、アミノ酸がエネルギーに変わる時に必要なビタミンB群を含んでいます。ビタミンB群は、それぞれにも役割を持ちますが、チームとして働くことでも知られています。
うにを食べる際に注意すべき点は?
nullプリン体が多め!
プリン体は、あらゆる生物の細胞内に存在し、ほとんどの食品に含まれていますが、一般的にレバーやたらこといった細胞数の多い食品には特に多く含まれています。
うににも100g中137.3mgとプリン体が多く含まれており、頻繁に食べないようにする、一度に食べるのは少量にするなどの対策が必要となります。
プリン体は肝臓で代謝されて、最終的には尿酸となって体外に排泄されますが、尿酸が多くなり過ぎると血液中に尿酸がたまり高尿酸血症となります。さらに高尿酸血症の状態が続くと痛風と呼ばれる急性関節炎につながります。
特に加工品は塩分に気を付けて
うにには瓶詰めなどの加工品も多くありますが、特にそういった加工品は塩分が増えるため、食べ過ぎないよう注意が必要です。
■100gあたりの食塩相当量
- 生うに:0.6g
- 粒うに(塩やアルコールを混ぜて瓶詰めし、熟成させたもの):8.4g
- 練りうに(塩、アルコール、調味料等を混ぜて練りつぶしたもの):7.1g
とはいえ、この数値は100gあたりの食塩相当量のため、実際に食べる量で換算するとその1/10程度。それほど神経質になる必要はないですが、おいしいからといって一度にたくさん食べないようにしましょうね。
妊婦が食べても大丈夫?
うにに限らず、妊娠中は免疫力が下がっていることと、食中毒による赤ちゃんへのリスクを考慮して、生ものは避ける方がよいと考えられています。
また生ものではなくても、加工品である瓶詰めのつぶしうにや練りうにも塩分が高いもの。避けておいた方がよいでしょう。
【参照】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・「旬の野菜と魚の栄養事典」吉田企世子/棚橋伸子 監修 X-Knowledge
・「食材図典Ⅲ」小学館
・「プリン体」eヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-032.html
・「高尿酸血症・通風の治療ガイドライン」
https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001086/4/hyperuricemia_and_gout_digest.pdf
・「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」付録
https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med0052/G0000210/0035
(最終参照日:2022/11/22)
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。大学卒業後、食品メーカー勤務を経て管理栄養士の道に進む。
食の大切さを伝えるため、コーチングを取り入れたバレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、親子クッキングや離乳食講座などの料理教室、レシピ・コラムの提供、栄養講座、研究機関協力など幅広く活動。
現場の生の声から多くを学びながら、おとなと子どもの食育サポートに力を注いでいる。