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うなぎの栄養はやっぱりすごい!栄養豊富な魚「うなぎ」がスタミナ食材と言われる理由は…

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「土用の丑の日」といえばうなぎ。日本では昔からうなぎはスタミナ食材として親しまれてきました。うなぎにはどんな栄養素が含まれているのでしょうか。そして、なぜスタミナ食材とされているのでしょう? その理由を管理栄養士が解説します。

うなぎの栄養情報

うなぎ(養殖・生)100gあたりに含まれる主な栄養素

・エネルギー:228kcal
・たんぱく質:17.1g
・脂質:19.3g
・ビタミンA(レチノール当量):2400μgRAE
・ビタミンE(α-トコフェロール):7.4mg
・ビタミンB1:0.37mg
・ビタミンB6:0.13mg
・ビタミンB12:3.5μg
・カルシウム:130mg
・鉄:0.5mg
・亜鉛:1.4mg
・DHA(ドコサヘキサエン酸):1100mg
・EPA(イコサペンタエン酸):580mg

ビタミンB群

・ビタミンB1

糖質のエネルギー代謝に関わり、エネルギー不足や倦怠感を防ぎます。うなぎといえば「うな重」ですが、ビタミンB1はご飯に含まれる糖質を効率よくエネルギーに変えることができるんです。うなぎとご飯はおいしいだけでなく栄養面から見ても相性のよい組み合わせですね。

・ビタミンB6

エネルギー代謝やたんぱく質の分解を助ける働きがあります。たんぱく質を多く含む肉、魚、卵などを食べるとき一緒に摂りたい栄養素です。もちろん、うなぎに含まれるたんぱく質を効率よく摂取するためにも役立ちますよ。

・ビタミンB12

赤血球の生成に必要で葉酸と力を合わせて働くため一緒に摂るのがおすすめです。そのほかにもDNAの合成をサポートする、末梢神経の機能を維持するなどの働きがあり、赤ちゃんや子どもの成長にも欠かせない重要なビタミンです。

抗酸化ビタミンA&E

うなぎに含まれているビタミンA、Eは、強い抗酸化作用を持つため「抗酸化ビタミン」と呼ばれています。抗酸化ビタミンは過剰な活性酸素の働きを抑えることにより老化や免疫力低下の予防などが期待されています。

さらに、ビタミンA、Eは脂溶性なので、油と一緒に摂ると吸収がよくなりますが、うなぎにも脂質が含まれているため効率よく摂取できますね。
ビタミンA、Eが持つそのほかの働きをご紹介します。

・ビタミンA

皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。鼻やのどの粘膜を正常に保つことで感染症に強い身体をつくるのに役立ち、風邪を引きたくないときにおすすめです。そのほかに、視覚が正常に機能するために欠かせない働きも担っています。

ビタミンAは摂りすぎると頭痛や吐き気などの過剰症のリスクもあり、食べすぎには注意が必要です。ビタミンA(レチノール活性当量)の推奨量は30~49歳女性の場合、700μgRAE/日とされています。

・ビタミンE

ビタミンEは末梢血管を拡張することで血行をよくする働きがあります。血行をよくすると身体のすみずみに栄養素が運ばれるようになるので元気な身体づくりに役立ちますね。さらに、性ホルモンの調整にも関わることから、更年期などホルモンのバランスが気になる人にもおすすめです。

DHA&EPAの健康効果は抜群!

DHAやEPAは、うなぎのほかにもかつお、さば、いわしなど青魚に多く含まれています。どちらも不飽和脂肪酸という部類の中でも特に健康効果が期待されているオメガ3脂肪酸です。

オメガ3脂肪酸は、血中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)や中性脂肪を減らすことで血中脂質のバランスを整える働きがあり、動脈硬化予防などが期待されています。さらに、DHAは脳や神経の働きを向上する働きがあるといわれています。

様々なミネラル類も

・カルシウム

カルシウムは骨や歯を健康で丈夫に保つほか、神経の情報伝達に関わる、心臓を含む全身の筋肉の動きを調整するなど、丈夫な身体づくりや健康のために大切な役割を担っています。

・鉄分

全身に酸素を運ぶ役割があり、貧血予防にも欠かせないミネラルです。鉄分は不足しがちですが、うなぎなど動物性食品に含まれるヘム鉄は鉄分のなかでも吸収率が高いので、効率よく摂取できますよ。

・亜鉛

亜鉛はさまざまな細胞の生成などをサポートするほか、味覚を正常に保つ、免疫力を維持するという働きもあります。偏った食生活で不足しやすいのですが、摂りすぎるとほかのミネラルの吸収を阻害することがあるため、バランスよく摂ることが大切です。亜鉛の推奨量は30~49歳女性の場合、8mg/日です。

エネルギー(カロリー)が気になる…?

うなぎはエネルギーが100gあたり228kcalと、さばやまぐろなどほかの魚と比べて高くなっています。うなぎのエネルギーは調理方法によって変化しそうに感じますが、実際に比較してみると蒲焼き、白焼きともに生のうなぎと大きな差はありませんでした。

調理法ごとのうなぎ100gあたりの栄養価比較(エネルギー/たんぱく質/脂質)

・うなぎ(養殖/生):228kcal/19.3g/17.1g
・うなぎの蒲焼き:285kcal/21.0g/23.0g
・うなぎの白焼き:287kcal/25.8g/20.7g

たんぱく質もしっかり補給!

うなぎにはたんぱく質が豊富に含まれています。「たんぱく質=筋肉」というイメージがありますが、実際は筋肉だけでなく皮膚や髪の毛、骨、臓器まで、全身の細胞の材料となるとても重要な栄養素なんです。

そのほかに体内の酵素やホルモン、免疫抗体の材料として体調を調整する働きも担っています。

夏バテにはうなぎといわれるのはなぜ?うなぎの効果効能

疲労回復効果

前述の通り、うなぎはエネルギー代謝を高めるビタミンB1、抗酸化作用により免疫力を上げるビタミンAとE、貧血による疲れにおすすめの鉄分、全身の細胞や免疫抗体の材料となるたんぱく質など、健康で元気な身体づくりに大切な栄養素がたっぷりと含まれています。

このように多様な栄養素が含まれているうなぎは、スタミナ食材と呼ぶにふさわしい存在です。夏バテ対策にももってこい。元気をつけたい日にはうなぎと言われるのも納得ですね。

美容・ダイエットとうなぎの関係

うなぎは皮膚細胞の材料となり美しい肌をつくるために欠かせないたんぱく質や抗酸化作用を持つビタミンA、Eが豊富で美肌を目指したい人におすすめです。

さらに、血中脂質のバランスを整えるDHAとEPA、エネルギー代謝をアップするビタミンB群も豊富でダイエットにも役立ちます。

このように美容やダイエットにうれしい栄養が豊富なうなぎですが、エネルギーはさばやまぐろなどの魚と比べて高め。バランスのよい食事を心がけ、食べ過ぎには気をつけましょう。

・撮影/黒石 あみ(小学館)

 

【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・「からだにおいしい魚の便利帳」藤原昌高監修 高橋書店
・「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子 寺本あい 監修 西東社
・「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗監修 高橋書店
・厚生労働省 令和元年(2019年)「国民健康・栄養調査」の結果
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」HDLコレステロール
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-071.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」たんぱく質
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-044.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」抗酸化ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html

(最終参照日:2021/04/14)

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