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健康食と呼ばれるにはワケがある!「梅・梅干」の栄養パワーをじっくり解説

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「梅干しは三毒を断つ」などと言われるように、昔から健康効果が期待されている梅。生の梅が出回る夏は梅酒、梅干しなどの手仕事が盛んに行われ、伝統の保存食として日本の暮らしに根付いています。その気になる健康パワーを栄養面からじっくり解説します!

梅・梅干しの栄養情報

梅(生)100gあたりに含まれる栄養素

・エネルギー:33kcal
・糖質:5.4g
・食物繊維:2.5g
・カルシウム:12mg
・カリウム:240mg
・鉄:0.6mg
・ナトリウム:2mg
・β-カロテン:220μg
・α-トコフェロール:3.3mg
・塩分相当量:0.0g

梅干しの種類とそれぞれの栄養素

基本の梅干しは塩と焼酎に浸けたあと、天日干しして作られます。梅干しにはさまざまな種類がありますが、大きく次の2つに分けられます。

・塩漬…塩と焼酎のみに浸けて作る。
・調味漬…塩と焼酎で漬けたあと、塩抜きをしてから調味液に漬けて作る。

しょっぱくて酸っぱい昔ながらの梅干しもおいしいものですが、現在は健康志向の高まりもあり、塩分の少ない調味漬が一般的です。はちみつ漬け、昆布漬けなど趣向を凝らしたいろいろな梅干しが楽しまれています。

梅干し(調味漬)100gあたりに含まれる栄養素

・エネルギー:90kcal
・糖質:18.6g
・カルシウム:25mg
・カリウム:130mg
・鉄:2.4mg
・β-カロテン:4μg
・α-トコフェロール:0.2mg
・塩分相当量:7.6g

梅・梅干しに期待できる効果効能とは

クエン酸は夏バテによる食欲減退にも

梅干しを食べると感じる酸っぱさはクエン酸によるものです。酸っぱい味を想像するだけで唾液がでてくるように、酸味は消化液の分泌を促すことで食欲を増進させる働きをします。一般的に「クエン酸で疲労回復!」というイメージがありますが、疲れや夏バテによる食欲不振があるときは、クエン酸が含まれる食べ物を食べるのはひとつの対処法と言えるでしょう。

丈夫な身体づくりにカルシウム!

カルシウムは骨や歯を健康で丈夫に保つ、神経の情報伝達に関わる、全身(心臓含む)の筋肉の動きを調整するなど、丈夫な身体づくりや健康のために重要な役割を担っています。カルシウムは不足しがちなので、いろいろな食品から積極的に補いましょう。

塩分の摂り過ぎにはカリウム

カリウムは偏った食生活で不足しがちなミネラルですが、体内の余分な塩分(ナトリウム)の排出を促すことで高血圧予防や生活習慣病予防に役立っています。塩分を摂りすぎる傾向にある日本人にとって、重要な栄養素です。

貧血予防に役立つ鉄分

鉄分は全身に酸素を運ぶ役割を担っています。鉄分が不足すると貧血による頭痛や疲れの原因になります。野菜や果物に含まれる非ヘム鉄は吸収率が低いのですが、たんぱく質やビタミンCと一緒に摂ることで吸収を高めることができますよ。

ビタミンの抗酸化力に注目

梅には強い抗酸化力を持つビタミンA(β-カロテン)とビタミンE(α-トコフェロール)が含まれています。これらは抗酸化ビタミンと呼ばれ免疫力を高める、老化や動脈硬化を予防するなど、美容と健康にうれしいさまざまな働きが期待できます。

青梅には毒があるって本当?

未熟な梅である青梅には毒性を持つ「アミグダリン」が多く含まれています。そのため生で食べることはできませんが、梅酒や梅干しに加工するとアミグダリンが分解されて安全に味わうことができるようになります。

このように、梅酒や梅干しなどの梅加工品はおいしく安全に味わうための知恵と工夫が詰まっているんですね。

・撮影/黒石 あみ(小学館)

【参考】

・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「からだにおいしいフルーツの便利帳」三輪正幸 監修 高橋書店
・「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子 寺本あい 監修 西東社
・「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗 監修 高橋書店
・厚生労働省 令和元年(2019年)「国民健康・栄養調査」の結果 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」抗酸化ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html
・JA「とれたて大百科」うめ(青梅)
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=75
・農林水産省「ビワの種子の粉末は食べないようにしましょう」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/naturaltoxin/loquat_kernels.html
・国立健康・栄養研究所「アミグダリンについて」
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail678.html

(最終参照日:2021/03/03)

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