約40年前にお友達から教えてもらった一品
null私が和菓子屋「大吾」(練馬区大泉学園町)の「爾比久良(にいくら)」500円(税込)というお菓子を知ったのは今から40年ほど前のことです。
料理の勉強を一緒にしていたスタイリストのお友達からのお土産でした。「皇室御用達のお菓子なのよ!」と聞いて、ありがたくいただいた思い出があります(笑)。
40年以上経った今でも「爾比久良」の人気は健在で、“秘書の手土産”としてや和菓子バイヤーたちが必ず取り上げる名品です。
「爾比久良」は和菓子にしてはとても大きくて、縦横6cm×高さ3.3cmもあり、手にのせるとずっしりと重さを感じます。
日本の美を感じる、究極にシンプルな形
null形は極シンプル。無駄なものをすべてそぎ落とした形はモダンですらあります。
表は黄味しぐれ。型崩れすることなくしっかりと固められていますが、食べればほろり……その儚い食感にまた驚きを覚えると思います。
そして中には小豆あんとひと粒栗の甘露煮。3つのバランスがすべて整っていて、ひと口いただけばまさに至福。ただ先ほどもお伝えしたように和菓子としては相当な大きさなので、わが家では4等分して4人で1個をいただいています。でもそのくらいでちょうどいいんです。
また、見たところとても甘そうに見えるかもしれませんが、これがしつこくない上品な甘さなんですね。ぜひ緑茶やほうじ茶と合わせていただいてみてください。
手土産としても喜ばれます
null「このお菓子は昭和天皇が……」なんて聞くと、ちょっとワクワクしてしまいますよね(笑)。それだけに人に差し上げてもとても喜ばれます。
1個からも買えますが、化粧箱入りもあるので改まった席へのお土産にもおすすめですよ。
「大吾」さんは、とても地元に愛されている和菓子屋さんで、今でも開店時から次々に人が訪れる人気ぶり。とはいえ、なかなか行くにはアクセスが難しいので、私はいつもお取り寄せをしています。
※商品は祐成陽子さんが購入したものです。
【取材協力】
祐成陽子
祐成陽子クッキングアートセミナー校長。
食べること、作ることへの“好き”が高じて、1965年、主婦の経験を生かし、料理教室をスタート。1987年には、日本初のフードコーディネーター養成学校を設立。輩出した生徒数は4000人超え。卒業生には、タレントで国際薬膳師でもある麻木久仁子さん、人気フードコーディネーターSHIORIさん、料理家のほりえさちこさんなどがいる。