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12月のお楽しみ。夫の故郷・飛騨高山から届く「世界一のシュトレン」【81歳の料理家・祐成陽子さんの、ずっと美味しいモノ】#19

料理家として66年。御年81歳でありながら、未だ“おいしいもの”や“料理”への探究心は衰え知らずの祐成陽子さん。祐成さんに、私たち普通のママたちが身近に買えるおいしいものを選んでいただく【料理家・祐成陽子さんの、ずっと美味しいモノ】の連載。今月は祐成さんが毎年12月になると楽しみにしている、『トラン・ブルー』のシュトレンをご紹介します。

今年の分は終売。ぜひ来年頼んでください!

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皆さんにまず謝らなければなりません。今回ご紹介する、飛騨高山にあるブーランジェリー『トラン・ブルー』の「シュトレン」(4,500円・税込)ですが、今年のオンラインでの販売はもう修了……。

毎年、11月下旬には発注していたので気をつけていればよかったのですが、11月にクリスマスのことがまったく思い浮かばず、先月は違うおいしいものをご紹介してしまいました。

でも、ここのシュトレンはぜひ皆さんに知っていただきたい! だから今年はメモをしておいていただき、来年頼んでみてほしいのです。

『トラン・ブルー』というお店の名前、パン好きの人なら聞いたことがあるかもしれませんね。飛騨高山にあるブーランジェリー(パン屋)ですが、2012年の「クープ・デュ・モンド(フランス・パリで開催される世界最高峰のパン作りの国際大会)」で、現在のオーナーが日本代表チームの監督を務め、優勝。

そのため、“世界一のパン屋”の呼び声も高く、全国からここのパンを買いに人が集まってくるほどなんです。

うちは夫が飛騨高山出身。実は『トラン・ブルー』の前身だった頃から知っており、当時の会社は地元の給食用のパンを卸していたりしていたんです。そのせいもあって飛騨高山に帰ると必ず寄る、私たちにとっては“親しみあるパン屋さん”。今となっては贅沢な話ですよね(笑)。

シュトレンを知ったのは20歳の時。あるとき短大の授業にお洒落な外交官の奥さまが、非常勤講師でいらして、その時、教えて頂きました。「クリスマスを待っている間、少しずつ食べるのよ」。初めて食べたとき、デコレーションケーキと違うので、びっくりしたのを覚えています。

今まで、いろいろなシュトレンを食べ比べていますが、ダントツはやはり『トラン・ブルー』のもの。生地の味の深さはまさに絶品!

噛み締めると味の奥深さが分かります。フルーツもレーズン、ドライいちぢく、オレンジピールがたっぷりと使われていて、ナッツとのバランスも最高です。

毎年11月に頼み、12月あたまに届いたら、寝かせずすぐに食べ始めます。包まれているラップをはずすと、表面についた粉砂糖がハラハラと落ちるのですが、この粉砂糖もたっぷりと使っているのがいいんです。

開封後は、しっかりとラップで包んで冷蔵保存すれば約2カ月もちます。“日が経ったおいしさ”というのも、シュトレンの魅力ですから年末までかけてゆっくりといただくのもいいものです。

私はいつも厚切りではなくできる限り薄切りにして、おいしいコーヒーと一緒に楽しんでいます。

 

※商品は祐成陽子さんが購入したものです。


【取材協力】

祐成陽子

祐成陽子クッキングアートセミナー校長。

食べること、作ることへの“好き”が高じて、1965年、主婦の経験を生かし、料理教室をスタート。1987年には、日本初のフードコーディネーター養成学校を設立。輩出した生徒数は4000人超え。卒業生には、タレントで国際薬膳師でもある麻木久仁子さん、人気フードコーディネーターSHIORIさん、料理家のほりえさちこさんなどがいる。

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