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寒の内に食べたくなるのは、ちょっといい肉まんとあんまん【81歳の料理家・祐成陽子さんの、ずっと美味しいモノ】#20

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料理家として66年。御年81歳でありながら、今だ“おいしいもの”や“料理”への探究心は衰え知らずの祐成陽子さん。祐成さんに、私たち普通のママたちが身近に買えるおいしいものを選んでいただく【料理家・祐成陽子さんの、ずっと美味しいモノ】の連載。今月はちょっと贅沢な肉まん・あんまんをご紹介します。

初めて食べたのはもう60年以上前。父の“銀座土産”でした

銀座や赤坂にある中国料理の「維新號(いしんごう)」。創業120年を越える、まさに中国料理の名店です。「維新號」のはじまりは1899年。東京・神田に中国(その当時は清国)からの留学生が食べられる郷土料理の店を開いたことがきっかけでした。食べに来た留学生の中には、教科書に載っている周恩来や蒋介石、魯迅の姿もあったそうですよ。

私が「維新號」の“おまんじゅう”の味を知ったのは15歳の頃。もう60年以上も前の話です。父が銀座土産としてよく家族に買ってきてくれたんですね。四人兄弟でしたから、母が蒸した“おまんじゅう”を4つに切ってくれて、みんなで食べたことを今でも覚えています。「あんまん、肉まんの順じゃなくて肉まん、あんまんの順で食べるのよ」といつも母に言われていましたね(笑)

今でも他店の肉まん、あんまんよりも大きいですが、当時から高級感があって、子ども心に「これはきっと高級なおまんじゅうで、本場の味なんだな」と思って食べていました。幼い頃の思い出もあって、デパートで見かけるとつい買ってしまうんです。値段は1つ583円(税込)です。

買うとついてくる説明書には、“できる限り電子レンジではなく、蒸して食べてください”と書いてあるのですが、忙しいときはつい電子レンジでチンしてしまうことも(笑)。

でもせっかくですからおいしくいただきたいので、できる限り蒸篭で蒸していただいていますよ。やはりおいしさが違いますからね。またすぐに食べないときは1つずつラップにくるんで冷凍保存しています。

「維新號」のおまんじゅうのおいしさは、中身のバランスが良いこと。そして肉まんなどは決して濃い味付けではないのに豚肩肉に貝柱のだし汁などを使っているので、旨味が深く、コクのある味わいを楽しめるんですね

わが家は肉まん、あんまんばかりを買っていますが、肉まんに細切りのたけのこを合わせ、ピリッとした辛さをもつ「ラーパオ」や、野沢菜の塩漬けをメインに大きな乾燥貝柱やえびが入った「サイパオ」などもありますよ。

自家製インスタント吸い物と合わせて

「維新號」のおまんじゅうを食べるのは昼どきが多いでしょうか。何もないというときもこれ1つ食べれば、何しろ大きいですから午後もしっかり働けるだけのエネルギーをくれます。

マグカップやお椀にとろろ昆布、かつお節、梅干し、しょうゆ少々を入れ、そこに熱いお湯を注ぐ自家製インスタントスープに季節のフルーツを添えて、なんとなくバランスを取るようにしています。

 

1月5日の小寒(二十四節気のひとつ)から節分(今年は2月2日)までの間の“寒の内”といい、1年でいちばん寒い時期。そんなときだからこそ、蒸かしたてのおまんじゅうのおいしさが身にしみますよね。

「維新號」のおまんじゅうはデパートの地下でも買えますので、ぜひ探してみてくださいね。

 

※商品は祐成陽子さんが購入したものです。


【取材協力】

祐成陽子

祐成陽子クッキングアートセミナー校長。

食べること、作ることへの“好き”が高じて、1965年、主婦の経験を生かし、料理教室をスタート。1987年には、日本初のフードコーディネーター養成学校を設立。輩出した生徒数は4000人超え。卒業生には、タレントで国際薬膳師でもある麻木久仁子さん、人気フードコーディネーターSHIORIさん、料理家のほりえさちこさんなどがいる。

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