最初の展示は「にんげんスケスケ」ゾーン!
null会場に入ると、最初に現れるのが2つの人体模型。左の「女子像」では筋肉、右の「男子像」では内臓の様子がわかります。
なんだかちょっと怖い……?と思いがちな人体模型ですが、その横に書かれた説明書きには、
「ぼくたちを見て、気持ち悪い~と思ったキミ! そんな事はないよ。だって、君たちのからだの中はこうなっているんだ。(中略)大切なものがつまったからだの中を、ぼくたちを見て想像してね!」
と、人体模型からのメッセージが。普段は見えていないけれど「実際にそこに存在しているもの」を、気持ち悪がらず、楽しみながら体験してほしい、という想いが伝わってきます。
続いての展示は、「にんげんスケスケ」! スクリーンの前に立つと、なんと自分の体の中身がスクリーンに!? 自分が動くと、スクリーンの骨も一緒に動きます。
上の写真は、メディア向けのオープニングセレモニーにて、お笑い芸人・トータルテンボスのお2人が「にんげんスケスケ」を体験する様子。「コマネチ!」のようなコミカルな動きをする骨、なかなかに新鮮な絵面です……! ちなみにスクリーンに写るものはその時によって違い、骨だけでなく、血管や筋肉が表示されることもありますよ。
オープニングセレモニーでは、枠線だけが書かれた紙を使って、その中身を想像してお絵かきする「スケスケスケッチ」にチャレンジするコーナーも。大村さんが雲形の枠にあわせて描いた、藤田さんの絵がそっくり……!
この「スケスケスケッチ」には、会場内でもチャレンジできます。
こちらは、穴に手を入れると、手の骨が動く様子を画面越しに見られる「スケスケハンド」という展示。
普段、手を使うたびに、こんなにたくさんの骨がこうやって動いているのか……!と、なんだか不思議な気持ちになります。
生き物たちの中身を観察!「どうぶつスケスケ」「アクアスケスケ」
null続いて待ち受けているのは、「どうぶつスケスケ」ゾーン! 様々な動物の骨に、動いている姿が映し出される展示が面白く、見入ってしまいます。
まずは骨を見て、なんの動物か想像。少し経つと、映像の動物が動きながらやってきて、骨とぴったり重なります!
ゴリラや恐竜などの大型動物の他、ヒキガエルやアズマモグラといった小さい生き物も。
こちらは、さまざまな動物の中身がのぞけるミニチュアフィギュアの展示「動物解剖スケルトン」。生き物ごとに違うのが興味深くて、これもいくらでも眺めていられます。
そして、「どうぶつスケスケ」のあとは「アクアスケスケ」ゾーンへ!
クラゲや魚といった体が透明な生き物を、水槽越しに眺められるアクアリウム。たしかに、これも立派な“スケスケ”!
さまざまな魚の透明な骨格標本などの展示もあります。
そんな中、ひときわ目をひいたのがこちらのヤドカリ。なんと“スケスケ”の貝殻に入っていて、普段は見えない部分まで観察できるんです!
じっくり見ると、はさみを合わせて計10本の脚のうち、うしろの方の脚はとても短くなっています。さらに、写真ではわかりづらいかもしれませんが、腹部の横に、腹肢と呼ばれるちいさな脚のようなものがいくつも……! しかもこの腹肢は、左側にしかない場合が多いとのこと。
見れば見るほど不思議な姿で、ヤドカリへの興味がどんどん増していきます。
東京会場ならではの「トウキョウドームスケスケ」
null続いて登場するのが、東京会場オリジナルの展示「トウキョウドームスケスケ」! バットやボールの断面が見られる他、「ベース」や「東京ドームの屋根膜」といった、野球ファンならおなじみのアイテムを間近で観察できます。
普段野球をやっているお子さんは、より一層楽しめそう。
バットの断面がわかる“スケスケ”展示。金属バットと木製バットを見比べると、その差がよくわかりますね。
こちらは硬式ボールの断面。コルクにゴム、毛糸や牛革など、さまざまな素材からできています。
軟式ボールはゴム製で中が空洞なのに対して、硬式ボールはこうやって中身がぎゅっと詰まっているから、固くて重い、遠くまでよく飛ぶボールになるんだそう。
身近な道具がたくさん!「くらしスケスケ」「いろいろスケスケ」
null続いての「くらしスケスケ」ゾーンにも、物の仕組みがわかる、充実した展示が並んでいます。
見た目のインパクトもある透明なピアノは、ちゃんと演奏もできる本物の楽器。鍵盤を押すとハンマーが弦をたたいて音が鳴る、というのがよくわかります。
数日限定でやっている特別企画「スケスケナイト」では、透明なピアノを使ってピアニストが実際に演奏してくれるんだそうです。聞いてみたい!
のりもの好きのお子さんにおすすめの展示も! まず、ハンドルやエンジンの仕組みを、模型を使ってしっかり学びます。
そして、実際に「フォーミュラカー」に乗って、ハンドル操作を体験! シンプルなモデルで仕組みを学んだあとだから、車がどうやって曲がっているのか、よくわかります。
ただ観察するだけでは終わらず、実際にこうして体を使って体験できるのが「スケスケ展」の大きな魅力。これは子どもも夢中になっちゃいますね。
最後のゾーンは、「いろいろスケスケ」。ここにも、体験できる要素がたくさん。
1つめは「スケスケメガネ」。真っ白な画面をメガネで見ると、リンゴや地球、パソコンのマウスなど、さまざまなものの中身が見られます。
映像に映る中身にも興味はあるけれど、このメガネ自体もとっても不思議で面白い! ちゃんと詳しいメカニズムの説明もあるので、メガネの仕組みが気になる人は会場でご確認ください。
香りや手触りで箱の中身を当てる「はてなボックス」や、枠の中身を想像してお絵かきする「スケスケスケッチ」も、親子で盛り上がりながら楽しめます。
会場はそこまで広いわけではないのですが、体験できる要素がもりだくさんなので、とっても充実感がありました。
フォトスポット&物販も楽しい!
null展示の最後には、顔出しパネル式のフォトスポットが。一見、普通のフォトスポットかと思いきや、フラッシュで撮影すると骨が浮かび上がるというしかけが!
そして物販コーナーもなかなかの充実ぶりでした。
個人的には、「ブレーメンの音楽隊」が“スケスケ”になったデザインのこちらのシャツがとっても気になりました。同じデザインのトートバッグや、「ウサギと亀」「長靴猫」のバージョンもありますよ。
いかがでしたか? 「スケスケ展 in TOKYO」の面白さ&充実ぶり、おわかりいただけましたでしょうか。
眺めて楽しんだり、体験したり、仕組みを考えたり……。お子さんの年齢によって、それぞれ違った楽しみ方ができるのも「スケスケ展」ならではのポイントかもしれません。
取材で体験した内容があまりに楽しかったので、筆者も近々、子どもを連れて再度訪れたいと思います。会期が短めなので、気づいたら終わっていた……なんてことがないよう、ご注意くださいね!
撮影/横田紋子(小学館)
【開催情報】
「スケスケ展 in TOKYO ―スケると見える仕組みの世界―」
期間:開催中~2023年8月27日(日)※開催期間中無休
時間:〈平日〉10:00~17:00、〈土日祝〉10:00~18:00
※8月11日(金・祝)~16日(水)の期間は10:00~18:00
※最終入館は閉館の30分前まで。
場所:東京ドームシティ Gallery AaMo(ギャラリーアーモ)
〒112-0004 東京都文京区後楽1-3-61
料金:〈平日〉一般(高校生以上)1,400円/こども(4歳以上)700円
〈土日祝〉一般(高校生以上)1,600円/こども(4歳以上)900円
※8月11日(金・祝)~16日(水)はお盆期間のため、土日祝の料金。
※3歳以下は入場無料。
※混雑時には会場にて整理券を配布し、入場を制限する場合があります。
詳細やチケットの購入については、公式サイトをご確認ください。
特別企画「スケスケナイト」:
対象日の17時30分からは会場内全体をカラフルな照明でライトアップし、デイタイムとは違う特別な照明演出を行う「スケスケナイト」を開催。来場者にはサイリウムをプレゼントするほか、展示されている透明のピアノを使用したピアニストによる演奏も。
開催日:7月14・21・28日、8月4・10・18・25日
時間:17:30~21:00 ※最終入場は閉館の30分前まで
料金:一般(高校生以上)1,500円/こども(4歳以上)800円/ペアチケット(一般チケット2枚組)2,800円
※数量限定、各日上限に達し次第販売終了。
音楽&絵本&甘いものが大好きな、一児の父。文具や猫もとても好き。子育てをするなかで、新しいコトやモノに出会えるのが最近の楽しみ。少女まんがや幼児雑誌の編集を経て、2022年秋から『kufura』に。3歳の息子は、シルバニアファミリーとプラレールを溺愛中。