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新米も古米もおいしく炊ける!最新の「ビストロ」炊飯器を試したら…これは食卓の救世主になるかも⁉【実食レポ】

異常気象による生産量の低下や災害に備えた買いだめなどの影響で、2024年8月以降、“米不足”が続いています。今年6月から備蓄米(古米)の販売が始まりましたが、それでも米の価格は高止まりしており、店頭平均価格5kg税込み4,000円前後。新米だけでなく、古米や海外米など、さまざまな種類や状態の米を買わざるを得ない状況に……。しかし、どんな米でもおいしく食べたい!というのが本音ですよね。そんな時代の声を反映した「炊飯器」が新登場すると聞き、実食会に行ってきました。

70年にわたる炊飯器開発の技術を集結!従来比甘み約8%アップ

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暮らしのニーズや変化に寄り添いつつも、「期待を超えるおいしさ」を追求してきたのが『パナソニック』の調理家電「ビストロ」シリーズ。なかでも、今年9月に新発売される「可変圧力IHジャー炊飯器 X9Dシリーズ」(写真)は、パナソニックが1956年以降、約70年にわたって開発を続けてきた“炊飯器技術の粋”を搭載しているそう。

米の供給が不安定ないま、収穫から時間が経っていたり、保存状態が悪かったりして乾燥した古米が多く流通しており、そういった米をおいしく炊くには、米の水分量や品質に合わせて炊き方を変える必要があります。でもそれって難しいですよね。ところが、あらゆる米の状態に合わせて自動で炊き方を変えてくれ、新米や銘柄米、古米、アメリカ米など、どんな米でもおいしく炊き上げてくれるのが最新機種の特徴。一体どういう仕組みなのでしょうか?

従来の「ビストロ匠技AI」に新搭載された「リアルタイム赤外線センサー」が約9600通りの中から最適な火加減・圧力加減を自動で調整して炊飯。

「『X9Dシリーズ』は、独自の可変圧力技術と、IH(電磁誘導加熱)の高速切り替えで泡の対流を発生させる炊き技“Wおどり炊き”と、そのおどり炊きを4つのセンサーでコントロールし、米の状態を見極めて炊き上げる当社独自の“ビストロ匠技AI”の2つの技術を駆使しています。

米をおどらせながら炊くことで一粒一粒をムラなく加熱し、“かまどで炊いたような、粒の立ったふっくらご飯”を実現しました。さらに、新米を炊いた場合、甘みが従来比約8%アップ(※)しました」(パナソニック株式会社 くらしアプライアンス社 キッチン空間事業部 調理機器BU国内マーケティング企画センター 商品企画課課長・林田章吾さん)

※新米をパナソニック従来品「SR-V10BB」で炊いたときと、新商品(SR-X910D)で炊いたときの比較。

AIによる自動コントロールは炊くときだけでなく、保温時にも使われているそうで、保温中のご飯の残量を細かく検知し、残量に応じて火加減をコントロールしてくれるそう。

ご飯の乾燥と変色を抑えつつ、最大30時間も保温できるから、朝スイッチをオンにして仕事に行くと、夕食時はもちろん、翌日の昼までおいしく保温してくれます。これは、ありがたいですね。

実食したら…1粒ずつホロホロほぐれて甘い!冷めてもおいしい!

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「ビストロ匠技AI」のあり・なしでは炊きあがりに大きな違いが。

開発担当者たちの熱のこもった解説を聞き、高性能な炊飯器であることはよくわかりました。しかし、論より証拠。実際のところは食べてみないとわからない、ということで、実食させてもらうことに。

 

全部で3種類の炊き立てご飯を用意してもらいました。

(1) 2022年産の政府備蓄米(ブレンド米)を新商品の「ビストロ匠技AIあり」で炊いたもの

(2)2022年産の政府備蓄米(ブレンド米)を新商品の「ビストロ匠技AIなし(特別なモード)」で炊いたもの

(3)2024年産の会津産コシヒカリの新米を新商品の「ビストロ匠技AIあり」で炊いたもの(写真のお茶碗)

それぞれ、外見のツヤを見て、香りを確かめ、よくかんで味わってみたところ……

外見のつややかさは3つとも甲乙つけがたかったのですが、(1)は古米なのに、香りがまるでとうもろこしのように香ばしく、古米独特の臭みが全くありませんでした。甘みがしっかりしていて、米1粒1粒がホロホロとほぐれるような食感。それでいてパサついていたり、硬さが残っていたりということもありません。

一方(2)は、新機能なしの特別なモードで炊いたせいか、少しベタッとした仕上がりのように感じられました。甘さと香りの豊かさは新米が最も際立っていましたが、AI機能を駆使して炊いた(1)と(3)は遜色のない味わい。古米と言わなければ、絶対にわからないと思います。文句なしでおいしかったです!

「古米はどうしても保存状態によってにおいがつきがちですが、米1粒1粒しっかり加熱して炊くと、嫌なにおいが飛んで残らないんです。古米は米に含まれる水分量が少なく乾燥していることがありますが、粒の中までしっかり熱を加えることでふっくら仕上がり、冷めてもパサついたり硬くなったりせずにおいしくいただけます。

一方新米は、米に含まれる水分量が多いので、圧力が強すぎると粒がつぶれてべたつきますから、加減が必要。そうした米それぞれの状態を見極めて最適な炊き方をコントロールするのが“ビストロ匠技AI”なんです」

と、今回搭載している独自AI機能の開発に携ったパナソニック株式会社 キッチン空間事業部 調理機器ビジネスユニット Panasonic Cooking@ Lab主任技師の萩成美さんが解説。より一層納得しました。

2025年の新米事情は?量、価格とも厳しそう‥‥

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今後もまだまだ米不足は続きそう……。

どんな米もおいしく炊き上げてくれる炊飯器があれば、古米を買うのにも抵抗がなくなりそうですよね。とはいえ、もうすぐ新米の季節。2025年産の米が流通し始めれば、どんな炊飯器でもそれなりにおいしく炊けそうですが‥‥。

「2025年8月5日時点のPanasonic Cooking@Labの予測によると、新米の状況は厳しいものとなっています。今夏の水不足に加え、米の害虫・カメムシの大量発生で収穫量が少なくなる可能性が高いんです。さらに、高温下での生育環境ではでんぷん量が少なくなり、出来栄えもいいとは言えません。流通量も不足する見込みで、以前は9~12月に古米と新米の両方が流通していましたが、すでに2024年産の古米が前倒しで消費されているため、米不足&価格高騰は続くと思われます」(萩さん)

 

となると今後も引き続き、どんな米でもおいしく食べられる準備をしておいた方がよさそうです。夏のボーナスの使い道や自分へのごほうびに、最新炊飯器を候補に入れるのもいいかもしれません。

「可変圧力IHジャー炊飯器 X9Dシリーズ」は9月上旬より発売予定。価格は99,000円~。

嶋田久美子
嶋田久美子

エディター/ライター。大学卒業後、出版社に勤務し、その後、フリーの記者として主に週刊誌の編集・執筆に携わる。歴史や美術をはじめ、マネー・車・健康・ペット・スピリチュアル・夫婦関係・シニアライフスタイルといった多岐にわたる女性向け実用情報を手掛ける。1児を持つシングルマザーで、趣味は漫画・アニメ鑑賞、神社巡り。

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