五大ポイント経済圏のひとつとされるのが楽天グループの楽天ポイント。楽天はグループの様々なサービスを結びつけ、グループサービス内の回遊性を高めるビジネスモデル“楽天エコシステム(経済圏)”を2006年に発表。楽天市場や楽天カード、携帯キャリアなどを通じて経済圏を拡大しています。
楽天IDを持っていれば、ネット通販、フィンテック(クレジットカード、証券など)、デジタルコンテンツ、通信など70以上のサービスを利用できることができ、これらを楽天ポイントとして貯められることが強みです。貯めた楽天ポイントは約920万カ所(※)と、幅広い場所で利用できます。
※「楽天ペイ」「楽天Edy」「楽天ポイントカード」の利用可能カ所合計数、2024年6月時点
経済圏を絞る一番の決め手は「貯めやすさ」「使いやすさ」
null楽天グループの調査では、日常で主に利用しているポイント経済圏の数は1~2つが過半数で、多くの消費者が経済圏を絞っていることがわかりました。
ポイント経済圏が複数ある中、メインで利用する経済圏を絞る決め手について、一番多かった回答が「ポイントが貯めやすい」で約9割、次いで多かったのが「ポイントが使いやすい」で約6割。貯めやすさ、使いやすさが圧倒的な決め手になっているということが分かりました。
2025年の経済圏トレンドは「寄せ活」
null調査の結果から、楽天では2025年経済圏のトレンド予測として「寄せ活」がキーワードになると発表しました。寄せ活とは、経済圏をひとつに寄せてポイントを貯めたり、使ったり、増やしたりすることを指します。
「各経済圏では様々なプランやキャンペーンが多く展開されていますが、寄せることを意識するとポイントを貯める、使う、増やすのサイクルが回しやすく、お得な特典が受けやすくなります。
そのため、ユーザーは経済圏が複数ある中でも自分に合った経済圏を選んで、経済圏を寄せてポイントを貯めて使うことが、今後トレンドになってくるのではないかと考えています」(楽天グループ サービス広報 荒川さくらさん)
楽天サービスでの寄せ活に欠かせないのが、「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」です。「SPU」とは楽天グループが提供する、対象サービスの条件を達成すると、「楽天市場」でのお買い物のポイント進呈倍率がアップするプログラムです。
普段利用しているサービスを楽天サービスに寄せて、利用条件を達成するだけで最大17.5倍までポイントアップすることができます。特に、「楽天モバイル」の「Rakuten最強プラン」を使っているユーザーであれば「SPU」が誰でも毎日5倍になるため、寄せることでポイントが貯まりやすいことを実感しやすくなります。
併せて「お買い物マラソン」や「楽天スーパーSALE」、「毎日5と0のつく日はポイント4倍」のキャンペーンを利用するとさらにポイントが貯めやすくなります。
時短節約家・くぅちゃんが実践している「寄せ活」術
null「私が初めて楽天カードを作ったのが2011年。カードを使って『楽天市場』でお買い物をするようになったのが2015年で、ポイントを意識し始めたのが2019年です。この頃に年間で6万ポイントほど貯めることができており、いろいろサービスをひとつに寄せるとお得だと意識するようになりました」(以下「」内、くぅちゃんさん)
くぅちゃんさんは、1日を通じて「寄せ活」を実施しています。ある1日をのぞいてみましょう。
「朝起きてまずアプリの『楽天スーパーポイントスクリーン』を開いて広告をタップ、ポイントをゲット。『楽天スーパーSALE』の期間はポイントがついた広告がたくさん出ていて、朝だけで15ポイントぐらい貯まることも。それから楽天ポイント総合サイト『楽天PointClub』で期間限定ポイントやお得なキャンペーンをチェック、ここでもミッションをクリアするとポイントがもらえます。ここまでが朝のルーティンです。
最近健康のためにランニングを始めて、ランニングの時間は『楽天ヘルスケア』を活用して、歩数の達成でポイントが当たる抽選に参加できます。
外出中にローソンに寄ったときは、アプリを使って来店を検知させる『楽天チェック』をしてポイントをもらうこともあります。
昼食時も、どうせスマホを触るのであればただでは触らない(笑)。『お買い物マラソン』、『楽天スーパーSALE』で買うものをチェックしたり、同じ商品でもポイント倍率が高い方をチェックしたりしています。
日用品の買い物も楽天ポイントがたまるお店を意識。『楽天ペイ』が使えるスーパーやドラッグストアに行ったり、使えない店でも楽天カードは使えるかな?と考えながら買い回りしています。
お店によっては楽天ポイントも貯まるし、お店独自のポイントも貯まる。それ以外にも『楽天ペイ』を使うとさらにポイントが3重、4重取りできるところがあるので、ポイントを貯める習慣を日常に取り入れていくとポイントが貯まりやすくなります。
夕方には再び『SPU』をチェックして、就寝前には『楽天市場』のクーポン情報や、ショッピングSNSの『楽天ROOM』を見てインフルエンサーさんの人気商品をチェックしています」
くぅちゃんの楽天経済圏「寄せ活」Tips
null「楽天モバイル」利用で「楽天市場」の「SPU」倍率を上げる
「楽天市場」で買い物をするときには「SPU」倍率を上げることを意識しているというくぅちゃんさん。「楽天銀行」で口座を作り楽天カードの引き落とし先にすると倍率が上がるので、節約を意識しながら、お金を貯めてきたといいます。
「さらに固定費の節約として、たどり着いたのが『楽天モバイル』です。現在、子ども2人と私のスマホ3台を『楽天モバイル』で契約しており、3台持っても月6000円台程度で済んでいます。
『SPU』は『楽天モバイル』ユーザーの場合、毎日ポイント5倍(※)になるので、『お買い物マラソン』などのキャンペーンのタイミングで購入すれば驚くほどポイントが貯まります。
いろいろなサービスをあれもこれもとやってしまいがちですが、できるところからひとつずつサービスを増やしながらポイント倍率を上げていくと、ポイントが貯まったという感覚をすごく持てるので、そういう意味でも『楽天モバイル』の利用はかなり効果的です」
※楽天会員1倍と楽天モバイル対象プランご契約者様特典+4倍の合計値。
「楽天市場」の「楽天スーパーSALE」や「お買い物マラソン」を有効活用
12月は必要なものも多いので前もってリストを作り、「楽天スーパーSALE」や「お買い物マラソン」を狙ってお得に購入して、ポイントも取り逃がさないことが大事のこと。
年末の手土産や、忘年会、新年会用のものなど、セールを有効活用して購入するとポイントも一気に溜まります。毎年、年末に家電系のセールがありいつもより安くなるので、価格をチェックしておくのも忘れずに。
貯めたポイントは「楽天ペイ」で決済
「楽天ペイ」は支払いで最大1.5%還元と還元率が高いので、「楽天ペイ」が使えるお店であれば「楽天ペイ」で決済するようにしましょう。
「スーパーやトラッグストアなど生活用品を買うお店でも『楽天ペイ』が使える場所が増えてきているので、『楽天ペイ』を当たり前に使うというのは押さえてほしいポイントです」
通常ポイントは運用に回す
「『楽天モバイル』に替えて固定費の節約でできたお金を運用に回そうと、数年前からNISAを始めました。楽天のサービスでまとめると、『楽天市場』で使った時お得になると思ったので、証券会社は迷わず『楽天証券』を選び口座を開設しました。
通常ポイントを獲得したときは『楽天PointClub』の楽天ポイント運用や『楽天証券』でのポイント投資に回してみるのもよいでしょう。現金では躊躇してしまう資産運用でも、おまけとしてついてきたポイントなら一歩踏み出せます。
買い物をするともらえたポイントが、今や資産の一部のようになり、さらに運用して増やすこともできるようになりました。ポイントは資産同様の価値があるものだと実感しています」
ポイント経済圏を寄せればがっつり貯まる!
nullくぅちゃんさんの楽天ポイントの累計数は120万ポイントを突破。2024年は約17万5,000ポイントを獲得しました。楽天ポイント運用は開始約3年で31%増という驚くべき実績です。
「月給を1万円上げる、1カ月の食費を1万円減らすのはとても大変です。でも先ほどの1日のスケジュールを習慣化すれば1万ポイントが貯まるとなると、もはや副業みたいな感覚になります。
先日、ランニングシューズを買いに行きましたが、お店で試着をして決めた靴のお値段は1万9,800円。『楽天市場』でも売っているかチェックしたら、なんと2,000円クーポンが出ていて1万7,800円で買えることがわかりました。
家に戻り『楽天市場』で購入しましたが、私の『SPU』倍率は常に7.8倍、さらにその時+10倍になっていたので、17.8倍のポイント還元率になりました。2,000円クーポンが使えて、さらに3,000円分ほどのポイントが還元。知っているかどうかで、得する度合いが全く違ってくるのが『寄せ活』です」
経済圏をひとつに寄せた方がお得なのか、いくつか併用した方が様々なサービスが受けられるのかなど、ポイ活をする上で迷うことも多いですが、貯まりやすさ・使いやすさ、管理のしやすさから、ポイ活初心者は「寄せ活」から始めるのがよいかもしれませんね。
取材・文/阿部純子