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【メルカリ】実家の片付け、意外と売れるのはどんなもの?「着物が売れやすくなるコツ」も!

親も自分も年齢を重ねるにつれ、だんだんと必要性を感じる人が増えてくるのが「実家の片付け」。

子ども時代を過ごした実家には、親のものだけでなく、自分や兄姉のものなど、ずっと眠ったままになっている様々な想い出の品があり、整理にも時間がかかるもの。だからこそ、家族が引っ越したり、亡くなったりしたタイミングで一気にやるのではなく、早い段階から少しずつ整理していくことをおすすめします。

この記事では、そんな実家の片付けにおいて心強い味方になってくれるフリマアプリ「メルカリ」の上手な活用方法について、ネットオークション&フリマアプリ歴約20年の筆者が詳しくご紹介します。

実家の片付けにメルカリを使う。メリットと注意点は?

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メルカリなら、ニーズのある層と直接取引できるので、リサイクルショップなどに比べて高額で売れる可能性も?

メルカリは毎月2,300万人以上が利用する、国内最大のフリマアプリ。使わなくなったものを売る所として認識されていますよね。メリットと注意点を、簡単にまとめてみました。まずはメリットから。

<メルカリを使うメリット>

・メルカリを使うことで日本全国のユーザーが取引相手になり、しかも売れれば不用品がお金になる

・24時間いつでも出品ができるので、隙間時間を活用することができる

・欲しい!と思っている人に直接販売することができるので、捨ててしまうのと比べて、想い出の品を整理する心理的なハードルが低い

・まとめてリサイクルショップ等に引き取ってもらうのに比べ、高値で売れる可能性がある

続いて、注意したい点がこちら。

<メルカリの注意点>

・出品や梱包、発送などの作業が発生する

・出品してから売れるまでに時間がかかり、必ず売れるとも限らないため、一気に片付けたいものはリサイクルショップなどを活用したほうがいい場合もある

・売れたものを送るたびに送料がかかる

とはいえ、「実家の片付け」を考えるならば、メルカリを活用しない手はないと思います。出品禁止物以外であれば、工夫しだいでなんでも売れる可能性がありますよ。

実家に眠る「着物」。どうやって売る?

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たんすの奥に眠ってしまっている着物、ありませんか?

実家に眠っていることが多いものとしては、着物がよく話題になります。シニア世代にとっては嫁入り道具の1つだったり、子どもの七五三や入学式・卒業式に使ったなど、たくさんの想い出が詰まっている着物。でも、今はほとんど出番がなく、たんすにしまいっぱなしになっているケースも少なくありませんよね。

本人が「これは手放したくない」と思っているものは別ですが、そうではなく、もう着ないものがあるなら、処分することでスペースをより有効に使えるようになります。

手放すかどうか悩む場合には、売ったお金をどう使うのか考えてもらうのもいいですね。例えばちょっとした旅行をするなど、前向きな使い道があると、手放すことへの抵抗も薄れていくのではないでしょうか。

持ち主が納得していないことには家の整理は進められないので、まずは、親御さん自身に何が必要で何が不要なのか、じっくり考えて気持ちを教えてもらうところから始めるのがいいでしょう。

着物は「布として出品」すると売れやすさがUP

一方で、今は着物の需要が減っているので、着物をそのままメルカリで出してもなかなか売れないというケースもあります。例えば有名な作家さんの着物や、人気の織物を使った着物であれば売れやすいですが、そうでない場合、違う方法も選択肢に入れた方がよさそうです。

その1つが、着物を「布として売る」こと。自分でバッグや服を作る「ハンドメイド」の材料として、メルカリで生地を探している人は案外多いんです。

特に着物の生地は独特のデザインで、その美しさが評価されていますよね。生地だけで手に入れるには価格も高くなるので、メルカリで探すというわけです。

ハンドメイド用のはぎれはニーズも高く、頻繁に取引されています。

出品する際は、着物そのままの形で出す方法もありますが、例えば30cm四方のはぎれにして売るのもいいでしょう。もし着物をいくつかお持ちならば、模様が違うはぎれをセットにすることもできますね。買い手からすれば、いろいろなデザインのはぎれが手に入るというのが大きなメリットになって、購入につながりやすくなります。

せっかくの着物を布として売るなんて……と切ない気持ちになるかもしれません。でも、このままずっとたんすの中にしまっているよりは、他の人に新しい形で使ってもらった方がいいという考え方も。

まずはいったん着物のままで出品してみて、売れなかったらはぎれにして再出品……というように、段階を踏んで整理していくのもおすすめです。

レトロなものは今でも人気商品に

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昭和レトロ、平成レトロという言葉があるように、昔のものがメルカリでも一定の人気を誇っています。今では手に入らないことに加え、若い人を中心に「エモかわいい」として、リバイバルブームが来ていたりするものも。確かに、当時のデザインは、今にはないなんとも言えない雰囲気があるんですよね。

例えば実家には、昔使っていた食器があるかもしれません。筆者の実家にも以前あったのですが、「アデリアレトロ」のような独特の花柄やデザインの食器、あなたのご実家にもあるのでは?

食器はコップ1つ、お皿1枚からでも出品できます。もちろんそろっていれば、セット売りも可能ですね。昔のものなので、経年劣化やダメージがあることは、商品説明に明記してトラブル回避をしておきましょう。

おもちゃやカードゲーム、お土産でもらったご当地キーホルダーなんかも、コレクターが多いため、意外な高値で売れたりします。

「聞いていないレコード」も出品を!

さらに、筆者の知人はレコードを出品したそう。今の時代レコードを聴くの?と思われがちですが、レコードならではの音を愛するファンが多く、ジャケ買いをするユーザーもいます。

同様に、カセットテープや、レコードプレーヤー・ラジカセといった再生機器も需要があります。

また、昭和のアイドルグッズを探しているメルカリユーザーもいますから、自分が気づいていないだけで、意外と高額で取引されているものがあるかもしれません。出品する際は、同じものが過去どれくらいの値段で売れているのか、相場を調べるのをお忘れなく。

まとめて処分するならレコードショップなどに引き取ってもらう方法もありますが、メルカリであれば、価格を自分で細かく調整できるのがメリット。

1枚ずつ出品するのが面倒であれば、まとめ売りがおすすめ。商品説明に、レコードのタイトルやグループ名などをできるだけ詳しく記載しておくと、検索にヒットしやすくなりますよ。

ちなみにですが、まとめ売りをすると「この1枚だけ買いたいです」とコメントがくる可能性もあります。それに対応するかどうかは、出品者が決めてOK。価格の交渉などは必要ですが、まとめ売りより単価が高くなることも少なくありません。

一方で、まとめて出品しておいて、購入者にどれかを選んでもらうような出品の仕方はNGです。例えば「この中から選んで、コメントでご連絡ください」などの文言を書くと、メルカリのルール違反になってしまうので注意してください。

「いただきもの」は、出品するのが申し訳ない?

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もったいないからとっておこう……と眠らせてしまうのは、むしろもったいない?

実家の押し入れや食器棚の奥の方に眠っていることが多いものの1つが、贈答品ではないでしょうか。結婚式の引き出物やお祝いのお返しなどでいただく、食器やタオル類……。ちょっとしたブランド品などで、もったいなくて使えずにしまったままになっていませんか?

いただいたものなので、処分するにも申し訳ない気持ちが勝ってしまって、なかなか「売る」という一步が踏み出せないのはわかります。でも、使わないままで持っているよりも、他の誰かに使ってもらった方がよいのでは?

着物もそうですが、次の人にバトンタッチしていくという考え方が大切なんじゃないか、と筆者は思っています。

箱に入った贈答品を売りに出す際は、箱もセットで出品しましょう。注意したいのは未使用でも、長期間しまいっぱなしになっていたものは劣化するということです。タオル類などは生地が傷んでいることもあります。食器も傷はないにしても、少し黄ばんでいたり曇りがかっていたり。

そのような部分はダメージになるので、一度箱から出して写真を撮り、商品説明にも記載しておくとトラブルを防げます。「未使用ですが、長年保管していたものです」という一言を書いておくのを忘れずに。

商品が売れた後の梱包ですが、食器類は破損防止のためクッション材で包んで発送します。タオルのような柔らかいものなら、クッション材の使用は必須ではありませんが、濡れてしまわないようにビニール袋などに入れたいですね。

ゴミ袋は100均がおすすめです。

ビニール袋はあまり大きなサイズがないのですが、おすすめは100均で売っている30Lや45Lサイズのゴミ袋です。黒色であれば中身が透けないので、より使い道が増えますよ。

メルカリのルールには注意

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メルカリでは「出品者とは別の第三者の商品を代理で出品すること」が禁止行為になっています。実家のものだからいいじゃないと思うかもしれませんが、そこに住んでいる親御さんの了承を得て、そして譲り受ける形を取ってから出品する必要があります。

いくら親子とはいえ、他人のものは他人のもの。勝手に処分するのはもってのほかですし、後で「あれがない、これがない」ともめたりするのも、やっぱり嫌ですからね。

参考:禁止されている行為

このようなメルカリのルールに注意しつつ、実家にあるものを少しずつ片付けていきたいですね。

それぞれの品に、大なり小なりさまざまな想い出があるでしょうが、そのうちの多くは、いつかは手放すもの。もう使わないものを売ったお金を活用して、新たな家族の想い出をつくる……そんな循環も素敵ではないでしょうか。

川崎さちえ
川崎さちえ

フリマアプリ・ネットオークションガイドとして、NHK「あさイチ」、フジテレビ「ノンストップ」などの情報番組に多数出演。『節約の達人 川崎さちえの ポイ活+クーポン+メルカリ スマホでおトク術』(インプレス)などの著書や、記事の執筆も手がける。

2003年、夫が子育てをするために、突然会社を辞める。翌月からの給料が0円になり、家にいながら、しかも空いた時間でできるオークションを開始する。ネットオークション歴20年以上、フリマアプリ歴10年以上の経験で培った独自の効率的な利用方法を発信し、オークションやフリマアプリの魅力を伝えている。

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