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【2月のおすすめ献立】食べやすいサイズの恵方巻き&福豆アレンジも!あーぴん先生の季節のご飯

ちょっと時間に余裕のある週末や、家族のお祝いごとがある日、季節の行事の日。旬の食材や行事のいわれを取り入れたご飯を作りたいけれど、いつも献立に迷ってしまう……。そんなママ・パパに向けて、料理家のあーぴん先生が、旬の食材を活かし、レシピもできるだけシンプルに工夫した3品献立を提案してくれる連載。

今回は、2月3日の節分に合わせて「恵方巻」を作ります。海苔1枚を使う太巻きだと、巻くのも食べるのもちょっと大変。小さめサイズで作りやすくしました。節分につきものの「いわし」と「福豆」も、子どもにも食べやすいレシピをご紹介します。

すっかり定着した「恵方巻き」、ほかには何を食べる?

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こんにちは。栄養士の道添明子です。さて今回のテーマは2月3日の「節分」。

もともとは、季節の変わり目にあたる立春、立夏、立秋、立冬の前日を全て「節分」と呼びましたが、現在では立春の前日のみを指すようになりました。

節分は豆まきをして邪気を払い、縁起のよいものを食べて、新しい季節を迎えるための行事です。すっかり定番の食べ物になった恵方巻きをはじめ、いわしの唐揚げ、福豆のアレンジ料理の3品をご紹介します。

失敗しない!食べ切りサイズの恵方巻きキンパ

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恵方巻きは、その年の恵方(2024年は東北東)を向いて、巻き寿司をひと言も話さずに1本丸かじりして食べ切り、無病息災を願います。西日本で行われていたものが近年全国的に広がりました。

今回のレシピは、海苔を半分に切り、縦に巻いていく「中巻きサイズ」です。この方法だと、破裂したり、ご飯がこぼれたりなどの失敗なく巻けます。今回はお子様でも食べやすい、お肉入りの恵方巻きにしました。

焼肉やにんじんナムルを用意するのが面倒な場合には、カニかまぼこ、きゅうり、たくあん、ツナ缶など火を使わずに用意できる具材でもっと簡単に作ることもできます。

焼肉などこぼれやすい具材はレタスで包むように巻くときれいにできます。牛肉の代わりに豚肉でもOKですよ。

【材料】4本分(中巻き・直径5cm/長さ14cmほど)

<ご飯>
・炊きたてご飯 500g
・ごま油 大さじ2
・塩 少々

<具>
・牛こま切れ肉 100g
・サラダ油 大さじ1
・焼肉のたれ 大さじ1
・白いりごま 小さじ2
・にんじん 1/3本(せん切り)
・ごま油 小さじ1
・塩・砂糖 ひとつまみ
・たくあん 30g
・きゅうり 1/2本
・フリルレタス 4枚

・焼き海苔 全形2枚(半分に切る)

【作り方】

(1)ご飯にごま油、塩を混ぜ合わせる。フライパンにサラダ油を熱し、牛肉を炒めて焼肉のたれで味付けし、白いりごまをふる。せん切りにしたにんじん、ごま油、塩、砂糖を耐熱容器に入れてラップをかけ、600Wの電子レンジで2分加熱し、混ぜる。きゅうり、たくあんは縦に4つ割りにする。

(2)巻きすに、半分に切った焼き海苔を縦に置き、手前を1cm、奥を2cm空けてご飯の1/4量を広げる。奥ののりしろ部分にご飯を数粒おく(ノリの役割をする)。手前にレタスをおく。

(3)レタスの上に焼肉、にんじんをそれぞれ1/4量置き、きゅうり、たくあんを並べる。

(4)最初は手前から焼き肉を包むようにして巻き、一度巻きすの上から力を入れて押さえる。具の部分を巻き込んだら滑らせるようにして巻き、巻き終わりを下にしておく。器に盛り付け、本来は切らずに食べる。

お魚嫌いさんも食べられる!? いわしのから揚げ

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節分には、ヒイラギの枝に焼いたいわしの頭を刺して、家の玄関に飾る風習があります。いわしを焼いて鬼が嫌がる悪臭を出して魔除けにするという意味があるそうです。というわけで「いわし」も節分メニューに取り入れてみましょう。

下味で魚の臭みも気にならず、こんがり香ばしいのでお魚嫌いのお子さんにも人気の1品です。お魚をおろすのが面倒な方は、魚屋さんやスーパーの鮮魚コーナーで3枚におろしてもらいましょう。その際、頭は飾り用にもらってきても。

【材料】4人分(いわし小6尾分)

・いわし(3枚におろしたもの) 小6尾(約450g)
・酒・醤油 各大さじ1
・おろししょうが 小さじ2
・片栗粉 大さじ2
・サラダ油 適量(フライパンに0.5cm)
・お好みの野菜

【作り方】

(1)いわしは3枚におろして、大きければ長さを半分に切り、酒、醤油、しょうがで下味をつける。5分おく。

(2)(1)の水気を拭いて、片栗粉をまぶす。

(3)フライパンにサラダ油を中温(170℃)に熱し、(2)をこんがりと両面揚げ焼きにする。お好みの野菜を添える。

福豆と小魚ナッツのカリカリおつまみ

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節分の福豆を使って、食べる煮干しで簡単に作れる1品です。おせち料理の「田作り」の応用です。煮干しも大豆もカルシウムが豊富なので、お子さんのおやつにぴったりです。もちろん大人のおつまみにも。食べる煮干しも「カタクチイワシ」ですね。

【材料】

・福豆 50g
・食べる煮干し 40g
・ミックスナッツ(無塩) 40g

<調味料>
・砂糖 大さじ1
・みりん 大さじ1
・醤油 小さじ1

・白いりごま 大さじ1

【作り方】

(1)フライパンに食べる煮干しを入れ、弱火で1〜2分乾煎りする。

(2)小さな煮干しのカスが付いているので一度フライパンをきれいにして、<調味料>を入れる。砂糖が溶けて泡が出始めたら福豆、ナッツを入れて絡め、仕上げに白いりごまを入れて、手早くバットなどに広げて冷ます。

2月の旬の食材

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節分を過ぎた2月4日は立春。菜の花、ふきのとうなどの春野菜が出始めます。魚では寒い時期に湖などで穴釣りするワカサギが解禁になり、頭がついたまま天ぷらやフライにしていただきます。ハマグリ、ヤリイカなどもおいしくなります。

果物では金柑が旬を迎えます。ビタミンCを多く含み、咳止めにもなると言われています。そのほかにも柑橘類の種類が豊富な時期です。

 

節分には「鬼は外、福は内」の掛け声で豆まきをして、鬼を退治! 恵方巻きを食べる習慣もすっかり定着しましたね。このほか、関東の一部では節分にはけんちん汁を食べる地域もあるそうです。

2月3日の節分までが「大寒」。1年で最も寒い時期ですが、春はもうすぐそこ。バランスよく食べて体調管理にも気を付けて過ごしてくださいね。

道添明子(あーぴん)
道添明子(あーぴん)

栄養士、料理家。
日本女子大学食物学科卒業。大手食品会社にて新製品の企画開発などに携わる。その後企業向けの料理レシピ開発、シルバー大学や料理教室講師、企業の健康栄養セミナーなどで幅広く活躍。
「健康な体は毎日の食生活から」をモットーに、初心者でも作りやすいよう調理法を工夫し、素材を生かしたメニューを得意とする。各種SNSで日々レシピ情報を更新中。

https://lit.link/apinakikomichizoe

新刊『旬と野菜を愉しむあーぴんの絶品おかず』(宝島社)2023年9月13日発売!

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