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「涙を流さず玉ねぎを切る方法」皆がやってる裏技は正解or不正解?管理栄養士の見解は…

“玉ねぎ”といえば、ハンバーグやカレー、シチューなど家族みんなが大好きなメニューに欠かせない食材。ただ、カットするときに涙が止まらなくていつも難儀していませんか?

そこで、『kufura』では、女性492名を対象に“玉ねぎを切るときに涙が出ないように工夫していること”についてアンケートを実施。そして、集まった回答について本当に効果があるのかどうか、管理栄養士の望月理恵子さんからアドバイスをいただきました。
それでは、アンケート結果と専門家の判定を見ていきましょう!

1:玉ねぎを冷やす→○

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「事前にたまねぎを冷蔵庫で冷やす」(28歳/主婦)

「氷水につけてから切る」(39歳/主婦)

「玉ねぎを冷凍庫で冷やす」(29歳/学生・フリーター)

女性492名に「あなたがたまねぎを切るときに涙が出ないように工夫していることを具体的に教えてください」と質問したところ、もっとも多くの人が挙げたのが、玉ねぎを冷やすことでした。

そもそも、玉ねぎを切ったときに涙が出るのは、玉ねぎに含まれる“硫化アリル”という刺激成分が原因。その硫化アリルが目や鼻を刺激するのを防ぐのに、“冷やす”のは効果的なのだそう。

望月:調理の前に玉ねぎを十分に冷やすことで硫化アリルが気化しにくくなりますので、中1個あたり2時間ほど冷やしておくと良いと思います。

玉ねぎは通常は、風通しのよい場所での常温保存が適しているといわれますが、調理する前には冷蔵庫に移しましょう。

2:玉ねぎを加熱する→○

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「切る前に、電子レンジでちょっと加熱する」(70歳/その他)

「少しレンジにかけて、完全な生ではないようにする」(32歳/学生・フリーター)

少数意見でしたが、冷やすのとは逆に“温める”という声もちらほら。この方法はどうなのでしょうか?

望月:硫化アリルは熱に弱く、加熱すると成分が失われるので、電子レンジで温めるのは有効です。丸ごと1個をレンジで20秒ほど加熱してから調理すると、涙が出にくくなります。

うっかり玉ねぎを冷蔵庫に入れるのを忘れていた……!なんてときは、レンジで加熱するとよさそうですね。

3:サングラスやメガネをかける→△

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「花粉用の眼鏡をかける」(52歳/主婦)

「水中メガネをかける」(42歳/総務・人事・事務)

「メガネやサングラスをかけて行う」(67歳/主婦)

硫化アリルが目を刺激するのを防ぐために、サングラスやメガネをかけるという声も多数。ほかに「コンタクトをつけていると涙が出ない」という意見もありました。

ちなみに、筆者はメガネをかけてもコンタクトをつけても、玉ねぎカット時の涙を全く抑えることができないのですが……。

望月:目だけでなく、鼻の粘膜に触れることでも涙が出てきますので、目だけを防いでも効果が十分ではありません。

やはり、サングラスやメガネだけでは玉ねぎ対策として不十分なようです。

4:鼻呼吸をしない→△

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「鼻にティッシュを詰める」(38歳/主婦)

「玉ねぎの臭いをかぐと目がしみるというのを聞いたことがあるので、切ってるときは息をしないようにしています」(28歳/主婦)

「鼻を洗濯バサミでつまむ」(36歳/学生・フリーター)

「鼻呼吸だと鼻にツーンときて涙が出るので、口呼吸にする」(30歳/主婦)

上記のように、目ではなく鼻を守るという意見もありました。

望月:硫化アリルは粘膜を刺激するので、多少防ぐかもしれませんが、揮発性で呼吸以外に自然と鼻に入ってくるので、有力ではないと思います。また、目からも吸収されるので、鼻呼吸をしなくても目に刺激がいきます。

それにしても、息をしないようにしたり、鼻呼吸しないようにしたり、皆さん玉ねぎを切るときに、大変な努力をされていたんですね。

5:切り方を工夫する→○

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「よく切れる包丁ですばやく調理」(47歳/その他)

「切り方を決めてから迷わずにさっと切る」(22歳/学生・フリーター)

「包丁を定期的に磨いで切れをよくしておく」(37歳/医師)

「繊維に沿ってきる」(38歳/主婦)

素早く切る。そのために包丁の切れをよくしておく……という意見もありました。

望月:素早く切ると、硫化アリルが揮発する前に切れるので、涙が出づらいです。また、包丁の切れ味をよくすると、切り口が雑にならないので、細胞の破壊による硫化アリルの流出を防ぐことができ、多少効果があるかもしれません。

繊維を断つように切ると硫化アリルが流出しやすいので、繊維と同じ向きに切るのもよいと思います。

みじん切りの場合は、どうしても繊維を断たざるを得ませんが、くし型切りの場合は、繊維の向きに注意するとよさそうですね。

その他、こんな意見も……

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上記以外にも、“玉ねぎを切るときに涙が出ないようにするための工夫”として、さまざまな意見が寄せられました。アリなのか、ナシなのか、望月さんに判定していただきましょう!

(1)水にさらす→○

望月:硫化アリルは水溶性のため、水に流れ出る性質がありますので、有効です。成分が均一に含まれている訳ではありませんが、中1個あたり15分以上が良いかと思われます。

(2)換気扇を回す→△

望月:換気扇によって、揮発した硫化アリルが、多少飛ぶ可能性があります。皮膚や目、鼻などからの吸収を多少抑えるかもしれません。

玉ねぎを切る、切らないは別としても、調理中にしっかり換気するのは大切ですよね。

(3)舌を出す、ガムを噛む→?

「舌を出す」「ガムを噛む」というのは、今回のアンケートで実際に寄せられたアイディア。筆者自身がネットで少し調べてみたところ、「唾液が出ると、その分涙が出にくい」という情報が見つかったのですが、はたして本当に効果はあるのでしょうか?

望月:信ぴょう性はあまりないかと思われます。それよりも早く調理する方が有効です。唾液で成分が流れやすいかもしれませんが、微量ではないでしょうか。

 

冷蔵庫で冷やしたり、レンジで加熱したり、水にさらしたりなどは有効なようなので、いつも涙と格闘しながら玉ねぎを切っている人はぜひ試してみましょう。

 

【取材協力】

望月理恵子・・・株式会社Luce代表取締役、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、健康検定協会主催、日本臨床栄養協会評議員、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活躍。共著に『健康管理する人が必ず知っておきたい栄養学の〇と×』(誠文堂新光社)、新著は『体を悪くする やってはいけない食べ方』(青春出版社)。

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