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【第9回木べらとスパチュラ】木べらは穴あきを選んで正解! 料理研究家・松田美智子の「育てる台所道具」

「料理は毎日のことだから、自分のために、家族のために、“義務”ではなく楽しみながら仕度したいもの。そこで大事になるのは『道具』ではないかと思います」(松田さん)

調理道具の開発にも数多く携わってきた料理研究家の松田美智子さんが、料理に欠かせないツールと、それを選ぶポイントを解説。機能的で美しく、使い込むほどに手になじむ「育てる道具」の提案をシリーズでお届けします。第9回は、「なぜ穴が開いているのだろう?」と不思議に感じていた人もいるであろう「穴あきの木べら」と、ソースをすくったり混ぜたりするのに便利な「スパチュラ」です。

へらは穴があるだけで混ぜるのがラクに。パラパラ炒飯にも大活躍!

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木べらは炒めものや煮ものに欠かせないツールですが、私は穴あきのものを愛用しています。そしてスパチュラは肉じゃがも返せるぐらい面の広いものを1本、そしてソースやマヨネーズをきれいにすくい取れる小ぶりなものを2本。どちらもまさに、“手先”として働いてくれるツールです。手になじみ、握って疲れない柄のものをお選びください。

ポイント:木べらの穴は“空気穴”。炒めものや炒飯が手早くおいしく仕上がる

私が穴あきの木べらをおすすめする理由は、穴が開いていることでそこから空気が入り、料理素材には早く火が回るからです。炒めものはもちろんですが、とくに手早くパラパラに仕上げたい炒飯には最適です。

また、スープやソースなども、空気穴があることで水分の抵抗が少なくなり、よりスムーズに混ぜられるようになります。

ポイント:スパチュラはシリコン製がおすすめ

スパチュラ(spatula)は、英語でへらのことで、木べらもスパチュラに分類されますが、日本では薬品やソースなど、クリーム状のものをすくい取るのに使う、やや柄の長い小ぶりのへらのことをスパチュラと呼ぶようです。

瓶入りのマスタードやマヨネーズをすくい取ったり、調味料と混ぜ合わせたり、ドレッシングを作ったり。先端がやわらかく、瓶やボウルなど、どんな形状のものにもフィットしてすくいやすいシリコン素材のものがおすすめです

柄が長めのものを選ばれると、さらに便利です。高いものではないので、大きが違うものを23本揃えておくと使い勝手がよいと思います。

なお、そのうち1本は、ぜひ、肉じゃがのおいもを返せる大きさのものに。あたりがやわらかいので、煮ものの野菜を崩すことなくしっかり返せます。また、ポテトサラダを作る際に、適度にごろごろ感を残しながらマッシュするのに便利です。

 

次回は、「包丁」をご紹介します。

【今回、使ったのは

●「桧のスパチュラ」(自在道具)

先が丸くフラットで料理全般に使えるもの(長さ約29cm)と、先が斜めで鍋角まで木べらが届くためソースを焦がさない木べら(長さ約28.5c)。

素材:ひのき

価格:3,600円(税抜/2本セット価格)

http://www.m-cooking.com/cookingitem/

●シリコン素材のスパチュラは、デザイン、サイズも豊富でamazonなどの通販サイトでも入手可能です。価格は1,000円前後。「できればご購入前に柄を持ってみて、すっと手に収まり動かしやすいものをお選びください」(松田さん)

写真/鍋島徳恭

まつだみちこ◎1955年東京生まれ。女子美術大学卒業後、料理研究家のホルトハウス房子さんに師事、各国の家庭料理や日本料理を学ぶ。1993年から「松田美智子料理教室」を主宰。テーブルコーディネーター、女子美術大学講師、日本雑穀協会理事も務める。最新刊『おすし』(文化出版局)ほか、著書多数。使いやすさにこだわったオリジナル調理ブランド「松田美智子の自在道具」も好評。http://www.m-cooking.com/

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