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【第7回ターナー(フライ返し)】すっと差しこめ食材も傷つけない!料理研究家・松田美智子の「育てる台所道具」

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調理道具の開発にも数多く携わってきた料理研究家の松田美智子さんが、料理に欠かせないツールと、それを選ぶポイントを解説。機能的で美しく、使い込むほどに手になじむ「育てる道具」の提案をシリーズでお届けします。

第7回は、ムニエルや目玉焼きをスマートに返せる「ステンレスのターナー」です。

30年前にN.Yで出合ったペラペラのターナーに一目惚れ

「たかが道具、されど道具」です。質のよい調理道具はけっして安くありませんが、大切に扱えば何年、いえ何十年も使えます。道具は「育てる」ものだと私は思っています。機能的で美しい道具を自分の手に合った使い勝手のよい“手先”に育てる。すると効率が上がって、お料理もおいしく仕上がります。

「フライ返し」といえば、一般の家庭では“ステンレス製・柄が長い・長方形・縦長の隙間が3本ほど入っている”……というのが定番かもしれません。私もかつてはそういうフライ返しを使っていました。

でも、鉄のフライパンで魚のムニエルや目玉焼きを作る際に、ちょっと焼き付いてしまうと、フライ返しがうまく差し込めず、皮がはがれたり卵が崩れたりしてストレスだったんですね。

石を持ち上げるわけでもあるまいし、なぜフライ返しの面は厚くて硬いのだろう?どうしてあんなに柄が長い必要があるんだろう? 失敗するたびにため息をついていました。

「すくい取る」「返す」「押し焼き」がとてもスムーズ

そんな私が、かれこれ30年前になりますが、N.Yで出合ってしまったのです!

あちらでは“ターナー(返すもの、という意味)”と呼ばれるペラペラでコンパクトなフライ返しに。

以来、わが家の目玉焼きは型崩れなしです。昨今、日本でも同じようなターナーが手頃に購入できますから、過去の私のようにフライ返しへのストレスが募っているかたがいらしたら、ぜひお試しになってみてください。

ポイント1: 薄いと、すっと差しこめて食材も傷つけない

目玉焼きとフライパンの間にすっと入る
チーズを押し付けながら焼けば、パリパリに

面が広く薄いので、食材とフライパンの間にすっと差し込めます。ガリガリやる必要がないので、食材もフライパンも傷つきません。また、しなりがあるものなら、チキンソテーなどを押し焼きして香ばしく仕上げたい時にも便利です。

ポイント2: 柄が短めだと、持ちやすくお手入れもラク

ハンドルが長いと扱いにくいときがあるので、短めの方がおすすめ。また、平らな面に隙間が開いていないので(笑い)、汚れが溜まることもなく、サッと洗って終わりなのも◎です。

*今回紹介したものと同様のターナーは、国内外のメーカーのものが販売されています。だいたい1,000円台で入手可能。インターネットなどでチェックしてみてください。

写真/鍋島徳恭

まつだみちこ◎1955年東京生まれ。女子美術大学卒業後、料理研究家のホルトハウス房子さんに師事、各国の家庭料理や日本料理を学ぶ。1993年から「松田美智子料理教室」を主宰。テーブルコーディネーター、女子美術大学講師、日本雑穀協会理事も務める。使いやすさにこだわったオリジナル調理ブランド「松田美智子の自在道具」も好評。http://www.m-cooking.com/

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