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【第1回 ピーラー】料理の腕が上がる道具選び。料理研究家・松田美智子の「育てる台所道具」

料理は毎日のことだから、自分のために、家族のために、“義務”ではなく楽しみながらしたいもの。そこで大事になるのが「道具」ではないでしょうか。

この連載は、調理道具の開発にも数多く携わってきた料理研究家の松田美智子さんの、機能的で美しく、使い込むほどに手になじむ「育てる道具」の提案です。料理に欠かせないツールと、それを選ぶポイントを解説してもらいます。第1回は、「ピーラー」です。

「よい道具を“私の手先”に育てていく楽しみ。料理の腕も上がります」

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トマトをまな板において、包丁で切ってみてください。もしも、何度も包丁を押し引きしなければ切れず、まな板がびしゃびしゃになるとしたら、それはトマトを“切って”いるのではなく“潰して”います。

あるいは、ピーラー。何度も何度もむき直して、じゃがいもをさらに凸凹にしていませんか?

『たかが道具、されど道具』です。
私は祖母や母、そして師事したホルトハウス房子先生のお料理を通して、道具は育てるものだと学びました。機能的で美しい道具を自分の手に合った使い勝手のよい“手先”に育てる。すると効率が上がって、お料理もおいしく仕上がります。

また、よい道具はお料理を楽しくしてくれますし、それを使いこなしてお料理するあなたの姿は美しいはず。この連載では、さまざまな道具選びのポイントをご紹介します。ぜひ、ご自分の“手先”を育ててみてください。

皮むきもスライスもおまかせ!の「T型ピーラー」

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ポイント1:動く斜め刃でどんな“面”もスルッとむける

ポイントの1つめは、刃が動くこと。

こちらの商品は斜め10度のステンレス刃が面に添って動くので、どんな形状のものでも力を入れずにスムーズに皮がむけます。刃の幅が5cmと広いため、たわみが少なく均一にむけるのも特徴。

ポイント2:持ちやすい波状の長めハンドル

2つめのポイントは、ハンドルの握りやすさ。

どこを握っても持ちやすく滑りにくい波状のハンドルで、さらに、持ち手が長めにデザインされているのでしっかりと握ることができて安心です。

ステンレス製で錆びる心配はありませんが、研げないため、切れ味が鈍ってきたらお取り替えを。

薄〜く長〜く切れる。チーズスライスも美しい!

皮をむくだけではなく、包丁では不可能な薄さと長さに野菜を切ることができますから、ごぼうや大根、にんじんなどの薄切りも。かたいチーズのスライスにも活用できますよ。

 

今回は、ピーラー選びのポイントについてお伝えしました。次回は、大中小サイズの“重ねて使えるまな板”をご紹介します。

【今回使用した商品】

「T型ピーラー」(貝印)

刃:スレンレス刃物鋼 本体:ステンレススチール

サイズ:長さ13.7cm/6.8cm

価格:1,320円(税込)

撮影/鍋島 徳恭

松田美智子(まつだ みちこ)

1955年東京生まれ。女子美術大学卒業後、料理研究家のホルトハウス房子さんに師事、各国の家庭料理や日本料理を学ぶ。1993年から「松田美智子料理教室」を主宰。テーブルコーディネーター、女子美術大学講師、日本雑穀協会理事も務める。使いやすさにこだわったオリジナル調理ブランド「松田美智子の自在道具」も好評。http://www.m-cooking.com/

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