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【ごみ清掃芸人に聞く】「携帯扇風機が発火」「粗大ごみの布団が消えた」年末年始、びっくりごみ列伝!

人もモノも、動きの大きい年末年始。ごみの世界も、大変なことに!? お笑い芸人でありながら現役のごみ清掃員としての顔も持つ、「マシンガンズ」の滝沢秀一さんを直撃。清掃員活動にまつわるビックリ体験を聞きました。

年末のごみ回収は危険がいっぱい

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ガスボンベ大爆発!

絶対可燃にしちゃダメ! ごみ清掃員の命にかかわります。

「多くの場合、不燃ごみの回収日は2週間に1回ほどしかありません。ですから年末、不燃ごみの回収が終わってしまったあとで、本来は不燃ごみに出すはずのガスボンベを可燃ごみに入れちゃう人がいるのです。そんなごみに遭遇すると、清掃員はめちゃめちゃ怖い。そこに、大掃除で捨てることを決意したぬいぐるみが一緒に入っていたりすると、本当に危険です。これくらい大丈夫では?と思うかもしれませんが、火事の原因になります」

携帯扇風機が発火!?

携帯扇風機にはリチウムイオン電池が使われているものも。メーカーのサイトで捨て方を確認しましょう。

「携帯扇風機等に使われるリチウムイオン電池も危険です。圧迫されると、火が出ます。形状が変わるほど押しつぶされたり折り曲げられたり、電池の構造を破壊するような衝撃が加えられると発火して火災を起こすんです。

僕自身はそうした現場に遭遇したことはありませんが、先輩の芸人さんで同じように清掃員をやっている方がいて。リチウムイオン電池が原因で火を出したことが2回あるそうです。すると消防車を呼び、火災の原因を調べることになりますから、そのときはわれわれ清掃会社が叱られます……。ごみの分別を徹底させろ、ということです。分別は、やはり大事なんですね」

ほかにも、本来は刃を紙に包んだりする必要のある包丁などもそのまま捨ててしまったりする例も多いそう。とにかく今年中に捨てたい!と思う気持ちをぐっとこらえてルールを守りたいですね。

粗大ごみに出したはずの布団が、消えた!?

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粗大ごみには名前を書くこともあり、誰が出したかが丸わかりではあります。

「ごみを出すのも、やはり朝がいいんですよね。

ある人が布団を粗大ごみに出す予約をしていて、朝は時間がないからと前日の夜に出したらしいんです。その方は女性でしたが、翌日、清掃員が回収に来ると、指定された場所にあるはずの布団がない。“粗大ごみを出しましたか?” “えっ、出しましたけど!?”って。誰かに持っていかれたようで、なんだか気持ち悪いですよね。もしかしたら、以前から彼女は誰かに狙われていたのかもしれない、と思うと本当に恐ろしい」

捨ててあったごみは、持ち去ってOK?

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「資源を持ち去るのは犯罪です」

粗大ごみとして出されているものの中には、まだ使えそうなものがあったりします。そんな時、持ち帰る人も出てきそうですね。

「可燃ごみや不燃ごみを持ち去ることについては簡単に白黒とは言えない、“グレー”の領域なんです。ただ、資源を持ち去るのは完全に犯罪です。自治体のごみ集積所に出された時点で、その所有権は自治体に移転するものと判断されます。資源ごみは行政の収入になるので、自治体によっては条例違反となることも。また粗大ごみは、利用者が処理券のシールを購入して回収してもらうもので、ごみが置かれているからと持ち去ることは出来ません

ごみを出すときは自治体のルールを必ず確認し、「びっくりごみ列伝!」に名を連ねないようにしたいものですね。

 撮影/小倉雄一郎(小学館)

【取材協力】

滝沢秀一(たきざわしゅういち)

1976年生まれ。1998年に西堀亮とお笑いコンビ『マシンガンズ』を結成。
『THE MANZAI』 2012、2014年認定漫才師。
2012年より定収入を得るため、ごみ収集会社に清掃員として勤務を始める。
現在、SNSや執筆、講演会等にて、ごみ清掃中に気がついたことを発信している。
著書に『このゴミは収集できません』(白夜書房)、『ごみ育 日本一楽しいごみ分別の本』(太田出版)などがある。
「滝沢ごみクラブ」というごみを減らすためのオンラインサロンを開催中。

浅見祥子
浅見祥子

映画ライター。映画配給会社勤務を経て、フリーランスに。二児の母。
『ビーパル』(小学館)、『田舎暮らしの本』(宝島社)などの雑誌、『@DIME』、『シネマトゥデイ』などのWEB媒体で映画レビュー、俳優&監督インタビューを執筆。
西田敏行の語り下ろしエッセイ本『バカ卒業 ~映画「釣りバカ日誌」のハマちゃん役を語ろう~』(小学館)、お笑い芸人ニューヨークのエッセイ本『今更のはじめまして』(ワニブックス)を担当。

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